サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「美ST」提唱、「年相応」という新美意識 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「美ST」11月号 40代女=一発屋芸人? 「美ST」が打ち出した「年相応」という愚かな美意識 2013/10/14 16:00 女性誌速攻レビュー美ST 「自分を見てもらいたい観客層」に見てもらい「ハッピーオーラ」を出して「40代の本物として勝負」し「相手を笑わせる」。……ああ、そうだ、今は『エンタの神様』(日本テレビ系)の本番前でしたよね……と、一瞬、遠のく意識の中で自分が一発屋芸人になってプロデューサーに励まされるというパラレルワールドが見えました。あのですね、40代女は芸人ではありません。それと、はっきり言って両者の意見がまったく響いてこないのは、根本的に間違っているからだと思います。つまり、「美ST」読者が誰のために美容をしているか、ということをまったく理解していない。この企画を読んで「私、無理して若作りしてた、恥ずかしいワ」と素直に思える人は、ちゃんと客観的な視点を持ち合わせている、すなわち他人の目を意識し、正しく認識しているということですから、いくらでも軌道修正が利くんです。問題は、他人の目を意識していなくて若作りな人。「美ST」を読んでる若作りの大半はそっち側だと思うんです。 ・頑張りだすと歯止めがきかなくなる人(当てはまる有名人の例:山咲千里) ・自分の生年月日がわからなくなっている人(当てはまる有名人の例:YOU、YUKI、千秋) ・若い頃の髪型やメイクを惰性でしている人(当てはまる有名人の例:片山さつき) ・神(当てはまる有名人の例:宮川花子、林家パー子、平子理沙) まー、こうして有名人の例を出すと、「私はどこにも当てはまらないよ!」と言いたくなるでしょうが、怖がらないで自分の心に正直になってみてください。どこかに当てはまるはずです。上記のタイプは、いくら世間から「イタい、若作り」と石を投げられても、気づいていないか、気づいていたとしても開き直ってあらためる気はないでしょう。だってもともと男ウケなんて狙ってないし、もっといえば女ウケも狙ってない。“媚びない”という言葉が私を輝かせる最高のジュエリーだと思っているわけですから。そう、若作りはオマエらのためにしているのではない! 自分のためにしているのじゃ!! ■若作りはダメなのにヌードは究極の美活? そんなこんなでさんざん若作りについて「無意味」「偽物」「イタい」と批判しておいて、数ページ後には「『ヌードは究極の美活プロジェクト』挑戦者決定!」なんて、読者ヌードモデル選考会の結果発表が掲載されていたりする。ちょ、「美ST」さん、「イタい」の定義間違ってるって! 若作りよりヌードでしょ、読者ヌード、それイタくないの? ね、イタいの、気持ちいいの、どっちなの? と初めてのエクスタシーを感じました。そうなんですよ、これこそが「美ST」の真骨頂。反省しているようでまるで反省していない。迷っているようで迷っていない。イタいのイタいの大歓迎。だからいいんです。おそらく数カ月後にはまた「40代のキレイは○○」と新たな中年美の定義を提案してくると思います。ブレまくり。ブレまくってるけど、BBAの道はぶっといから踏み外すことはないんですよ。読者ヌードは2カ月後に撮影予定だそうです。掲載が楽しみですね。 (亀井百合子) 前のページ12 最終更新:2013/10/14 16:00 Amazon 『美ST (ビスト) 2013年 11月号 』 今くるよも神 関連記事 男の裸を生かしきれない? 「美ST」の年下男子ヌードに感じた違和感「E.T.のような手」の改善に励む!? ないものねだりを辞めた「美ST」ブロッコリーを食べる、富士山の絵を肌身離さず持つ、現実感薄い「美ST」の妊活「内面磨け」「チャラい」の声に大反論、「美ST」が問う「美魔女で何がいけないの?」「美魔女」ビジネスの絶頂で、誌面の衰えを感じる「美ST」1月号 次の記事 思わぬ事実が露見、血液型を巡る恐ろしいエピソード >