開園2周年、育児放棄に過保護……これまでに出会ったトンデモ親子たち
●好きな盤麺(=バンドのメンバー)がFacebookにしか日記を書いていないので、今になって嫌々登録したのですが、そこに園児の母親から「朝の会の歌、違う歌にしてください」とクレームメール。幼稚園で歌うような曲を選んでいるので、いたって普通なのですが、「もっと違う歌を」の一点張り。「どのような歌がいいのですか?」と尋ねると、「わかりません」だとさ。
●当時3歳なのに抱っこ紐で登園。これには衝撃を受けました。抱っこ紐って1歳後半ぐらいが限界じゃないのかな。この子には保育室でわざとウンコされました。
大きくなっても子どもがなかなか抱っこ紐をやめたがらない場合、体力的に親にも限界があることを子どもに話して聞かせましょう。「あなたの体重は15キロ、腰を悪くしたら公園に行ったりできなくなる」と具体的な方がなおいいです。友達を意識しているタイプなら、「お友達に見られたらかっこ悪い」というのも手。
●当時3歳の子の登園バッグの中に哺乳瓶。しかもその哺乳瓶は黒カビだらけ! 自宅で飲む癖があったようです。中身の白い液体は牛乳ではなく、粉ミルクで作られたミルクでした。保育園でも精神が安定するよう、飲ませてほしかったそうですが、「ほかの子の手前、できません」と断りました。
哺乳瓶をやめさせるには、最初はマグタイプに切り替え、中身も牛乳か野菜ジュース、「い・ろ・は・す みかん」などの水ベースに入れ替えましょう。無理に取り上げると子どもがイライラするので、やめるきっかけを作ってください。例えば旅行やお泊まりに持って行かないとか。「なくても大丈夫だった」という成功体験ができればいいのです。「哺乳瓶をなくした」「取られた」という芝居をするのもいいですね。我が子の場合、ベビーカーをやめさせたのは「取られた!」という芝居がきっかけです。子どもの見てないところで捨てればOK。
●子どもはあだ名をつけるのが好きです。名前にちなんだあだ名がほとんどで、娘も「かどちゃん」と呼ばれています。ところが、ある母親は子ども同士がつけたあだ名を否定したいのか、「名前で呼んでください」とクレームを言ってきました。きっと小学生になっても、友達を管理していくことでしょう。反動で、みなその子の名前をフルネームで呼んでいます。
以前にも書きましたが、営業電話で驚いたのは、「人気番組『ガイアの夜明け』(テレビ東京)に宣伝料を払って出ませんか?」といった広告代理店ですね。出演していたら、全国に「駒沢の森こども園」の名前が知れたことでしょうね。
角川慶子(かどかわ・けいこ)
1973年、東京都生まれ。「角川春樹事務所」会長・角川春樹氏の長女。自身も元アイドルという異色の肩書きに加えて、ビジュアル系バンド好きで、元バンギャルの“鬼畜ライター”としても活躍。2011年9月1日に「駒沢の森こども園」をオープンさせる。家庭では5歳の愛娘の子育てに奮闘中。