あの「DRESS」がまともなアラフォー恋愛論!?　「理性を保って落ち着いた恋を」

　ところで先月突然飛び出したように思えた、男よりも男らしい女性を指すという「オヤジョ」というキャッチコピー。実は新連載だったようです。今月号は、1名の「オヤジョ」が紹介されていました。「詐欺に遭って1億3，000万もの借金を抱えながらも、無事完済した」という起業家女性ですが、先月号に載っていたような、「サプリや精力剤を常備している」などという、アイテムのでかさで男らしさを象徴するような意匠はなく、普通に頑張ってる女性という印象を受けました。っていうかそれよりも、1億以上の詐欺にどうやって遭い、どうやって返済したかには触れておらず、気になってしょうがなくなりました……。「DRESS」の記事って、掘り下げが浅くて、読んでいて消化不良になることが多いんですよね。

　しかし、この「オヤジョ」というキャッチコピーにも、「DRESS」の迷走ぶりを感じずに入られません。週末にホームパーティをするようなゴージャスな「DRESSな女」の像が、どうやら読者に受け入れられず、迎合していくうちにその姿がぼやけてしまった今、新しくキャッチーなコピーを打ち出そうと、「オヤジョ」普及に務めているのかもしれませんね。ただ、「オヤジョ」として登場している女性の紹介文を読むと、「珈琲を“もちろん”ブラックで飲む女性」を「オヤジョ」と定義付けているようでもあり、今後「オヤジョ」がどうなるか不安になります。

　「アデージョ」なんて言葉を生み出した「NIKITA」（主婦と生活社）は、創刊から4年も持たずに休刊に。ここは無理しない方がいいんじゃ……？
（増井涼子）