『踊る!さんま御殿!!』は赤字必至の格安ギャラ!? それでも芸能プロに愛される訳
出演者の間で「戦場」といわれる、明石家さんま司会のトークバラエティー『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)。先日はサッカー元日本代表の本田泰人が2度目の離婚を発表するなど、ニュースになる機会も多い同番組。出演するタレントを擁する芸能プロダクション関係者に、ギャラ事情や業界内でのポジションを聞いた。
「まずギャラに関しては、何よりも『安い』の一言に尽きる。番組制作費は決まっていて、毎回10人を超えるゲストがいるのだから、1人の取り分が少なくなるのは当然の話ですが……。特にグラドル勢は本当に雀の涙のようなギャラで、交通費と衣装・メイク代を引くと足が出てしまうようなことも。ほかにも、石田純一クラスがゲスト出演の場合、他番組ならギャラはおよそ40~50万円といわれていますが、『御殿』の場合はその半分程度のギャラです」(芸能マネジャー)
なお『御殿』に限らず、バラエティ出演のギャラに関しては、「通常オファー時にギャラの話は一切出ません。番組収録が終わって初めて、交渉に入るんです。まずは何がなんでも出演の約束を取り付け、収録が終わって初めてギャラ交渉が始まります」(同)という。ギャラが安いことで知られる『御殿』だけに、交渉はプロダクションにとっては骨の折れる作業になってしまうという。
しかしそれでも、タレントやプロダクション側は、『御殿』の出演オファーを心待ちにしてしまう事情がある。
「やはりさんまさんのイジりには、ほかの司会者とは比べようのない“ワザ”がありますよ。『御殿』でのイジりは、その後のタレント活動で、一切マイナスにならない。それどころか、これまで見えなかった性格や一面が明らかになり、その後ブレークすることも多い。近年、露出が増えた温水洋一や坂上忍も『御殿』効果だし、鈴木奈々に至っては『御殿』でテレビ初出演した後、すぐに人気タレントになりました」(同)
そんなタレント・プロダクション側からゲスト出演を熱望される番組である『御殿』。しかしその一方で、敬遠される番組も存在しているという。
「『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)は、タレントからもプロダクションからもあまり好まれていませんね。出演後はイロモノとして見られてしまうし、タレントの価値自体も下がる。杉田かおるなんかは『御殿』で再ブレークを果たしましたが、その後『ロンハー』によって、完全にヨゴレキャラになってしまいました」(別の芸能プロ関係者)
こうした諸事情から、芸能プロスタッフは、今日も『御殿』の出演を勝ち取るべく、営業に奔走しているという。タレントだけでなく、周囲の関係者にとっても『御殿』は戦場のようだ。