ユニクロ、しまむら大活用「日経ウーマン」ファッション特集は、やっぱりダサかった
買いやすく使い回しやすい服を紹介してくれるのはいいんですが、どうにも気になるのは、その絶望的なファッションセンスのなさ。「職種別10人のリアル服を大解剖」では、さまざまな職業の女性の仕事服を紹介しているのですが、スカート丈が長すぎたり短すぎたり、全身ベージュだったり女性政治家のオーダースーツのような不自然なパステルカラーが投入されていたりと、見ていて手本にしたいコーディネートが滅多に見つかりません! 編集部のおじさんたちの好みなんですかね。
そんな中、1週間着回し特集で「彼とのデートは甘辛ミックスで新鮮に」という、世の浮ついたファッション誌に迎合したアオリを見つけたと思ったら、「黒ワンピ+シャツに甘辛な小物を程よくミックス」と書いてあるのを見つけてしまいました。「ピンク色(甘要素)」の「かっちりした(辛要素)」鞄を「甘辛な小物」と呼んでいるらしいのですが……。筆者が説明するまでもなく、本来の「甘辛ミックス」とは、ガーリーなアイテム(甘)とカッコいい系のアイテム(辛)を組み合わせたファッションのことであり、1つの小物で甘さと辛さの両方を表現することではなかったはず。無理に赤文字系のマネすると、こういうボロが出て痛々しいので、どうか「日経ウーマン」はファッションなんかに欲を出さず、節約と貯蓄にだけ励んでいてほしいと思う次第です。
そもそも、洋服や化粧やエステというのは、節約と言う観点から見れば「贅沢」であり「無駄」でしかありません。本誌がファッションについての特集を組んだら、どんな結果になるか想像がつこうというものですね。
■「時短」信仰の先にあるものとは?
「仕事も暮らしも時短でいこう!」特集では、「豊かな暮らしと夢が手に入る、時短のススメ」を提唱しており、時短によって「仕事で結果を出しやすくなる」だけでなく、「自分に自信がつく」「人間関係が円満になる」等々のさまざまなメリットが生まれると書いてあります。たかが時間を節約するだけで、そんな効用を得ることができるなんて、風水もびっくりです。「人間関係を円満にしたいなら、時間の余裕を生み出すのが先決」という論理だそうですが……。
読者の意見では、時短の対象として「先輩のムダ話をどうにかしたい」「給湯室などで長く女子トークするのをやめる」「上司に早い時間から飲みに誘われ迷惑」とか、職場におけるコミュニケーションを「無駄」で「面倒くさい」と捉えたものが目立っていました。その感覚では、時短したところで人間関係が良好になるわけがないのでは……? そういえば先月号の読者投稿の「大学時代からの友人関係を断捨離しました」告白も衝撃でした。
一見無駄に見える会話や、腐れ縁に思える関係にも、仕事を円滑に進めるヒントがあったり、気分転換のスイッチになったりといろんな効用があると思うんですが。あらゆる無駄や「面倒くさい」を排除していった先に、「日経ウーマン」読者の生活には一体何が残るんでしょうか。