HKT48・指原莉乃は、第2の松田聖子!? スキャンダルで成り上がるアイドル像
数々の男性スキャンダルを乗り越え、いまだ第一線で活躍する松田聖子(51)。その聖子に続く、「スキャンダルを栄養にして育ちつつあるアイドル」を見つけた。HKT48の指原莉乃(20)だ。
昨年6月、AKB48の「第4回選抜総選挙」で4位に選ばれた指原は、フジテレビによるテレビ中継の最高瞬間視聴率28.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を叩き出した。“へタレキャラ”返上、まさに、指原時代到来というムードの中、彼女の大スキャンダルが発覚する。「週刊文春」(文藝春秋)が、研究生時代の指原と交際をしていた男性の赤裸々なインタビューを掲載。“恋愛禁止”の厳しい掟を破った指原。しかも、当時指原はまだ15~16歳だったと指摘した。
指原は「友人関係だ」と交際を否定したが、元カレの告白内容は具体的だったし、“キスのプリクラ”など少女の恋愛とは思えないような激しい写真も流出する。写真の真偽はともかく、あらためて性の低年齢化を考えさせられた写真だった。
これが原因で、秋元康総合プロデューサーは「『誤解』を与えるような行動を、指原自身が過去に取っていたこと」という理由で、指原をHKT48に移籍させることを発表する。この処置は「左遷ではない」と秋元氏は言明したが、世間の受け取り方は、やはり左遷。当時、関係者は「指原は、博多に住みます。東京の仕事は博多から通わせます」と語っていた。
普通であれば、指原のアイドル人生には、ここでピリオドが打たれたことだろう。しかし、彼女はこれを機に大きく変わることになる。HKT48に加入し中心メンバーとして活動、さらに福岡でレギュラー番組が生まれ、また東京でも『笑っていいとも!』(フジテレビ系)にレギュラー出演するなどテレビに露出し続けた。スキャンダルにより集まった世間の注目を逆手に取る形で、指原は大活躍。だが、そのせいで「『私は何をしても許される』と思ってしまったんですよ。この1年間、指原が博多に住んだ形跡もない。甘やかしたことで、指原は天狗になってしまったんですよ。今の指原は鼻持ちならない」と、テレビ局関係者は指摘する。
そして、今年行われた「第5回選抜総選挙」。指原は、スキャンダルを乗り越えて、堂々の第1位に輝くことになる。生中継の平均視聴率は20.3%、指原が1位に指名された時の瞬間視聴率は32.7%だった。ファンが何を基準に指原を1位に選んだかわからないが、「スキャンダルを乗り越えた新アイドル」という肩書が付いたことは事実だ。今までスキャンダルで潰れていったアイドルたちをたくさん見てきたが、指原にはもう、怖いものはなくなった。あるとすれば、秋元氏ぐらいだろう。指原は、これからもスキャンダルで成長し続け、あの永遠のアイドル・聖子を越えていくのかもしれない。
石川敏男(いしかわ・としお)
昭和21年11月10日生まれ。東京都出身。『ザ・ワイド』(日本テレビ系)の芸能デスク兼芸能リポーターとして活躍、現在は読売テレビ『す・またん』に出演中。 松竹宣伝部、『女性セブン』(小学館)『週刊女性』(主婦と生活社)の芸能記者から芸能レポーターへと転身。