サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「CLASSY.」女子は現在の侍!? カルチャー [女性誌速攻レビュー]「CLASSY.」7月号 想像してください、「CLASSY.」女子が結婚のために踵を削り、指毛を抜く姿を! 2013/06/07 16:00 女性誌速攻レビューCLASSY. ■「九州男」という病が確認されました 続きましては、「CLASSY.」初登場という福山雅治さんのインタビューです。その名も「福山雅治と愛について」。全編「愛・愛・愛」のオンパレードです! おさるさん出てきそうな勢いです! 福山雅治といえば、モテる男の代名詞。さまざまな女優・歌手と浮名を流しながら、現在も独身を貫いています。ただキムタク兄さんの「抱かれたい男(笑)」然り、あまりにもお約束というかベタ過ぎて「モテる男(笑)」臭がしなくもありません。その辺りはご本人も承知なのでしょう。最近の福山さんにはイケメンでちょいエロくて、だけど歌も歌えちゃうし演技もそこそこできちゃうバランス芸人のような姿はありません。このインタビューでも、「深いことを言わなければ」という義務感のようなものが漂っています。「全ての恋は、ひとめ惚れから始まっている」「男女の愛にはゴールはない」「“愛してる”って言えるんだったら、歌詞を書く必要がないんじゃないか」(「福山雅治×恋愛について」より)。よくよく読むと、どの回答も「男の都合良さ」全開です。 「福山雅治×無償の愛」では親子の愛情を独自の視点で語っていて、もはや人生の師という佇まい。「親とは尊敬すべき対象であり、子は愛すべき対象であり、親子は時にケンカしながらも心の奥ではわかりあえてる、的なものが美しいとされている。でも本当はそうじゃない人も結構いると思うんです。お互いに無理して、理想の親子になろうとしている人もいるんじゃないかと」「親だって、親という在り方になるために相当頑張ったはずなんですよ」と、含蓄ある言葉を連発させていました。 前クールのドラマ『とんび』(TBS系)で子役の「おとちゃん……」という演技にどれだけ号泣していても、福山さんの説明過多な主題歌(「誕生日には真白な百合を」)が流れてくるだけで涙がスッと引いていくのが不思議だったのですが、このインタビューで納得しました。福山さんは武田鉄矢化されているのですね。普通のことが普通に言えないという病、武田鉄矢シンドロームにかかっているんだと。ただツラが良く女にモテるだけのおじさんじゃないよ! という心の叫びがそうさせるのでしょうか。「オレ、結婚したくないし」という本音を「自分で立って歩いて、働いて収入を得ている、独立した個としての人間同士が惹かれ合い求め合う場合は、距離感が大事ですよね」という深イイ発言に変えてしまう。「CLASSY.」女子よ、40代男性の詭弁には、ゆめゆめ惑わされぬよう……。 今号には福山さんと同じ事務所の佐藤健も登場しており、「ピースな人がいいです」と、これまた独特の表現をされていました。これはアミューズの伝統……? 言いたいことばかり言う男と、そんな男の欲望を体現しようと努力する女。今号の「CLASSY.」も、そのコントラストが色濃く表れていました。もちろん、福山雅治インタビューも含めてです。 (西澤千央) 前のページ12 最終更新:2013/06/07 16:00 Amazon 「CLASSY.」 「イマ~ジン、オーッザピーポー」的なタイトルにしてみました! 関連記事 「男ウケ」を称賛しながら、男の単純さを伝播する「CLASSY.」の奥深さ「CLASSY.」の宝塚特集は、“こなれ感”を押し付けられるアラサーの謀反?「CLASSY.」の“西海岸・東海岸男子”の具体例が究極の二択すぎる!「CLASSY.」の男性本位肯定主義は、古典芸能だと思って認めるべき!「CLASSY.」の「結婚できる服」特集、最初の1ページで本を閉じたくなるワケ 次の記事 パリス・ジャクソン、自殺未遂前から変な動き? >