慶應幼稚舎対策も万全! セレブ保育園のお受験指導をチラ見せします
■自己表現
自己表現では、自分の考えを発表したり、お話しする練習をしています。集団の中、1人でお話しするのは、親が教えられるものではありません。とにかく経験しかないと実感しています。慶應幼稚舎では、動物のお面がランダムに配られ「音楽に合わせ、お面の動物の真似をする」という出題が過去に何度も出されています。年中までには「好きな動物の真似」、年長までには「指示があった動物の真似」ができるようになるのが理想です。その際、「はじめ」の合図で恥ずかしがらないでやらないといけませんので、練習をしています。
また、「好きな歌は何ですか?」「歌ってみてください」という出題もあるので、10秒程度は歌える練習をしています。年少でできる園児はあまりいませんが、年長までには堂々とできるようになるのが目標です。みんなが注目している中でのお話しが苦手なお子様、知らない人がいると急にしゃべらなくなるお子様も参加してください。面接にも役に立ちます。たくさんの受験生の中で、加点に繋がるのは目をひく自己アピール(発言)に尽きます。
■生活
小学校受験では、「洋服たたみ」「箸」「手洗いとハンカチ」などを、「生活」と言います。駒沢の森では、生活の試験の割合が多い、早実の過去問をもとにして日々の保育を行っています。
■自由遊び
「しっぽ取りゲーム」「いろ鬼」「高鬼」「ドンジャンケンポン」……試験では、ただ遊ぶのではなく、ルールがわからなくなってしまったお友だちに「君の勝ちだよ」「しっぽ取られたよ」と教えてあげることが加点に繋がります。本番は知らない子同士なので、適度な図々しさも必要。また、競争的なゲームで、お友だちの番であっても「がんばって!」と応援する子に加点されますので、そのように指導しています。
■ペーパー
お昼寝から早く起きた時などに、積木を使って数字の概念を教えています。年長までに最低10までの概念が必要です。目標は30です。ペーパー試験がある学校を受験するならば、「こぐま会」などのテキストを本屋で購入するのが一番ラクだと思います。ペーパーはおうちでやるのが基本で、幼児教室では行動観察を中心に行っているところが多いです。ペーパーは追い込みがきくと言われているので、最初は絵画から取り組みます。
さまざまな幼児教室がありますが、私は、Xをお勧めしています。校長が人気急上昇の「都市大学付属小学校」の評議員なので、推薦状を出してくれます。そのほかの学校にも出してくれます(慶應幼稚舎、早実、国立にはもちろんありません)。幼児教室で小学校にパイプがあるのは、Xだけです。しかも、働くお母さんを応援する理念なので、土曜日、日曜日も営業しています。有名女子校が敬遠する、外国籍、シングルマザー、共働きのお子さんもたくさん合格しています。入塾審査がありますが、「駒沢の森こども園からの紹介」であれば、問題はありません。きょうだいが違う幼児教室に通っていて合格したのであれば、そちらのお教室に行ってください。迷っていたり、お受験業界がわからないのであれば、Xをお勧めしています。
子どもは遊ぶことが仕事なので、小学校受験は親の趣味に付き合ってもらっているぐらいに考えてください。叱ったり、強い口調での指導はしないでください。個人的なお話ですが、娘と同じ幼児教室のお友だちが、教室の建物を出たところでお父さまに叩かれていました。たかが受験です。模試の結果が悪かろうと、その子は何も悪いことはしていません。保育園を経営していると、「家でペーパーをさせていて、できが悪くて思わずぶった」と言って自己嫌悪に陥っているお母様、ストレスを抱えているお母様……いろいろとお見かけしますが、どうかお子様には、やさしく指導してあげてください。本番の先生たちはやさしいです。きつい言葉でしか言うことを聞けない子に育てないでください。
角川慶子(かどかわ・けいこ)
1973年、東京都生まれ。「角川春樹事務所」会長・角川春樹氏の長女。自身も元アイドルという異色の肩書きに加えて、ビジュアル系バンド好きで、元バンギャルの”鬼畜ライター”としても活躍。2011年9月1日に「駒沢の森こども園」をオープンさせる。家庭では5歳の愛娘の子育てに奮闘中。