「うちの柱はH企画」、創刊25周年に発覚した「Ray」の果てなきシモへの好奇心
「Ray」(主婦の友社)7月号は、創刊25周年記念特大号。巻頭には、かつて「Ray」に登場したアーティストやタレント、女優、モデルからのお祝い直筆メッセージが掲載されています。吉川ひなの、深田恭子、西野カナ、三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE、東方神起といった華やかな顔ぶれが並ぶ中、ひっそりとオーランド・ブルームの嫁でありファッションモデルのミランダ・カーも登場。
ミランダは昨年10月号に、「Ray」のカバーモデルを務めた経験もあるのですが、庶民派雑誌「Ray」とセレブなミランダの食い合わせの悪さといったら! しかし普段、西野カナのライブを楽しみにし、三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEを歌うような男に慣れ親しんでいる層の女の子が、少し背伸びをしてサマンサタバサに憧れ、その広告塔になっている海外セレブに影響を受けてしまうのは、リアリティに富んでいる気もします。そんなわかりやすすぎる「Ray」に感銘を受けながら、早速25年の軌跡を振り返ってみましょう。
<トピック>
◎ありがとう! 25th Anniversary Ray25年の軌跡
◎マンネリ0なLOVEヘアアレンジTOTAL30days
◎男のココロ丸わかりBOOK
■UZは連載まで持ってたんだってさ!
「Ray」創刊は、バブル景気真っ只中の1988年。「ありがとう! 25th Anniversary Ray25年の軌跡」に掲載された創刊号の表紙は、「でこ丸出し」「高嶋政伸みたいな太眉」「真っ赤なルージュ」の今井美樹! さらに、浅野ゆう子、浅野温子、中山美穂、RIKACOといった芸能人も度々表紙に登場していたようで、「Ray」創刊時の暑苦しさに早くもげっそり。「Ray」は25年間、女の子たちに「かわいい」を発信し続けてきた雑誌のはずが、時を経ると「暑苦しさ」を標榜している雑誌に見えます。特にインパクトが強かったのは、江口洋介と浅野ゆう子が腕組みをしている表紙。なんだかいけないものを見ているような背徳感でいっぱいになってしまいました。
もちろん表紙だけでなく、中身も相当暑苦しい。くわえ煙草の東幹久が“地元”渋谷を紹介する「東幹久 オレの街シブヤに生まれて」、石田純一と今井美樹が恋愛と結婚観について語り合う「男と女の恋と結婚」、さらには「織田裕二inモロッコ」なる「何しに行ったんだ?」と突っ込まずにはいられない珍企画まで……。もしかしたら、これこそが80年代後半~90年代初頭の「オシャレ」であり「イケてる」だったかもしれません。しかし、素人読モが人気を集め、無難なガーリーファッションばかりが紹介される今の「Ray」からは、あまりにかけ離れた内容のため、時の流れの残酷さをひしひしと感じました。