西田ひかる、いまだ「アメリカン」! 息子に「ここは日本だから!」と拒否される
今回ツッコませていただくのは、西田ひかるが出演した『徹子の部屋』(4月23日放送分)。
西田ひかるといえば、まず思い浮かぶのは「帰国子女」であり、頭痛薬のCMのフレーズ「私はすぐに、ナウォリタグゥ~ル(ナオリタガール)」であり、「バースデーパーティー」という人も多いだろう。よく知らない若い世代のために説明しておくと、西田ひかるは、13歳までアメリカで過ごした「元アイドル歌手」。結婚前年まで毎年開催された盛大な「バースデーパーティー」は、毎年ワイドショーで紹介され、「夏の風物詩」とも言われてきた。いつでも、「帰国子女アイドル・西田ひかる」はハッピーそうに見えた。でも、『徹子の部屋』では、そんな彼女が初めて経験した「日本での苦労」が語られた。
「あなた、慣れてないから、子どもが学校に持ってく袋とかすべてわからないんですって?(笑)」
笑いを抑えることもなく、うれしそうに発する徹子のフリに対し、西田ひかるはこう話す。
「そうなんです。日本の学校自体が初めてなんで、プリントもらってくると、まず意味を解読するのに、わからなくって。『うわばき』っていうのを、まず聞いたことがなかったので。『うわばき』? なんとなくわかるけれど、どこに買いに行くんだろう? どうするんだろう? 靴袋?」
「アメリカは、逆にハサミとかクレヨンとか、美術とか工作の、日本でいう図工ですか? アメリカは全部学校の持ち物なんですね。で、学校に全部あるんですけど、日本はまず『おどうぐばこ』揃えて。『おどうぐばこ』? どうするんだろう~(汗)? あと、『お仕事着』? お仕事着は、スモック。あと、レッスンバッグ。これって何に使うんだろう? あと、『お弁当袋』。『お弁当袋』~? 『コップ入れ』。『コップ袋~』? いちいち全部わからなくて」
日本人にとってはおなじみ&懐かしの「学校アイテム」の一つひとつが、西田ひかるにとっては「外国語」なのだ。20年以上日本に住んでいても、母になっても。それを丁寧な言葉で、心のざわつきも交えて臨場感たっぷりに語り、文化の違いについても言及する。
「(コップとかランチョンマットとか)そういうところ、日本はいろいろリサイクル。アメリカはペーパータオルだから。日本はいろいろ“良い心得”たくさんあるんですけど」
さらに育児についての意外な話が語られた。
「(息子にも)英語の発音でずっと話してたんですが、上の子が物心つく頃に『ここは日本だから! 日本人だから! しゃべらない!』ってなって。英語拒否の段階で、たとえば『ウァ~ラ~』だったら、『日本語に直して言って!』『それじゃなくて、ウォーターね』って。『きっちりカタカナに直してほしい』って言って」
個人的には、西田ひかるというと、アグネス・チャンやケイン・コスギと同じく「何年たっても日本に感化されない人」というイメージだった。でも、この人、本当に真面目な人なんだろう。だからこそ、純粋に何年たっても日本に感化されず、「アメリカン」だったのだろう。
ちなみに、面白いのは、兵庫・西宮で育った西田ひかるの息子は「英語拒否」の段階を経て、今は英語も勉強しており、「95%関西弁、5%英語」ということ。コテコテの日本人どころか、コテコテの関西人なのだった。人生って不思議だ。
(田幸和歌子)