アラフォー独身女性雑誌「DRESS」、「40代だけど……」アピールの息苦しさ
先日、「STORY」(光文社)や「美ST」(同)の編集長を務めたという山本由樹氏に、脚本家・北川悦吏子、ヘアメイクアーティスト・藤原美智子などそうそうたるメンバーが参加し、鳴り物入りでアラフォーシングル女性のための大人の恋愛雑誌「DRESS」が創刊されました。
なんでも、恋愛はしても、結婚を敢えて選択しない、自由な女たちにフィーチャーしているとか。アラフォーシングルである筆者は、ガッチリターゲット圏内かと思い、読んでみることにしました。
<トピック>
・恋する「DRESS」な女たち
・さあ、DRESSから始めよう!
・7days DRESS
■怒涛のアラフォー人生15連発
「DRESS」創刊号初っ端の企画は、「恋する『DRESS』な女たち」。紹介されている人物のストーリーに、「恋するDRESSな女DATA」を添えて、15名分もの“アラフォー人生”を怒濤のように紹介。アラフォー女性の恋愛&仕事談がぎっしりです。著名人の人生談ならまだしも、よく知らない女の反省、しかも激動の人生でもなく、「今、結婚してません」っていう括りで登場している女の話、15人分も興味ある? 筆者はありません。
そして「恋するDRESSな女DATA」を見てみると、休日は「韓国の」サウナでデトックスしたり、友人とホームパーティー(これが結構多い)だったり、ずいぶんバブルな感じ。職業も病院の医院長だったり、企業の代表だったり。
働く独身の女は、2種類に分かれると思う。1つは、「部下または後輩のうじゃうじゃいる女」もうひとつは「そういうのがいない女」。前者は、大企業に就職していたり、起業家だったりして、総じて高収入の部類。後者は、派遣だったり個人経営だったりして、どちらかといえば不安定収入。と、すると、ああ、「DRESS」のターゲットは、アラフォーシングルとはいっても、部下がうじゃうじゃいて、高収入の部類の方々ですね。そりゃあね、金があれば結婚なんかしなくたっていいわよね。その上、「尊敬できるチャーミングなBFに恵まれてます」だって。うーん、そうですか。一体、部下がうじゃうじゃいる金持ちアラフォーってどれだけいるの? これ、金も男もない女が読んだら、ただひたすら憎々しくなるだけなのでは……。
でも確かに、彼女たちは雑誌のキャッチコピーについている「THE MAGAZINE FOR INDEPENDENT WOMEN」のターゲットそのもの。自立した女たちということなのでしょう。