デスチャはとん挫、スパイス・ガールズも未定! 再結成できない理由とは?
2月3日に開催されたアメリカ最大のスポーツイベント『スーパーボウル』で、再結成を実現させたデスティニーズ・チャイルド。結成は1990年だが、ビヨンセ、ケリー・ローランド、ミシェル・ウィリアムズの3人として活動するようになった2000年以降、“デスチャ”は大ブレイクした。数多くのヒット曲を飛ばした後、人気絶頂だった05年に「人生の中での1つの章が、幕を閉じる時が来た」として、解散。最後のオリジナルアルバム『Destiny Fulfilled』のタイトル通り、「運命は満たされた」として、3人がそれぞれの道を進みだした。しかし、カリスマ的人気を誇っていたグループだけに、ファンは再結成を熱望。再結成のウワサが度々浮上したが、そのたびに多忙を極めるビヨンセが否定し、実現には至らなかった。
昨年、ビヨンセが『スーパーボウル』のハーフタイムでパフォーマンスを行うと発表された時、ビヨンセを生み育てた“デスチャ”再結成に、ここ以外にふさわしい場所はないと全米が注目。直前に行われた大統領就任式で披露した国歌斉唱が口パクだと判明し、バッシングを受けたビヨンセだったが、『スーパーボウル』は生声で歌うと宣言。ド迫力満点のパフォーマンスは見る者の度肝を抜き、ショー後半でケリーとミシェルが飛び出し8年ぶりにデスティニーズ・チャイルドが復活すると、観客の興奮は最高潮に達した。
準備期間に5カ月を費やしたデスチャ再結成。その後、本格的に復活するのではないか、新作アルバムも出すのではないかと期待が高まったが、3月に入り「再結成はない」と報道された。ケリーがビヨンセに「再結成したい」とお願いしたものの、断られてしまい、後味の悪い状態になっているようだ。
今回は、デスチャのほかにも再結成が望まれているグループを紹介したい。
■アトミック・キトゥン
97年にイギリスで結成されたガールズグループ「アトミック・キトゥン」は、オリジナルメンバーであるリズ・マクラーノンと、抜けたメンバーの代わりとして99年に入ったナターシャ・ハミルトン、01年に入ったジェニー・フロストの3人での活動が有名だ。アメリカでの人気はさほど出なかったが、ヨーロッパ、アジア圏での人気は高く、ルックスだけでなく歌唱力も抜群だと高く評価された。
人気がうなぎ上りだった02年にナターシャが妊娠を発表したが、そのままツアーに出たり、出産後、赤ん坊を連れて東南アジアツアーを決行するなど、パワフルな女性の代名詞ともなった。しかし04年に子どもとの時間が欲しいとナターシャが言いだし、彼女をグループから外したくない2人はアトミック・キトゥンとしての活動を停止することを決定。
しかし、05年にポーランドで開催された音楽フェスティバルに出演し、06年には香港の音楽祭に登場したりと細々と活動を続け、リバプールで開催されたイベントにも出演。08年には、シラ・ブラックの名曲『Anyone Who Had a Heart』のカバーもリリースし、もしかしたら本格的に活動を再開するのかとファンを期待させた。だが、3人ともそれぞれのソロ活動に忙しく、ナターシャは3人の子育てにも大わらわ。リズは骨盤の関節が炎症を起こすなど体調が悪く、同年夏のインタビューで「もうこれ以上、アトミック・キトゥンとしては活動しないし、レコード契約も結ばない」と断言。解散を宣言した。
だが12年に入り、リアリティ番組『The Big Reunion』のためにリズとナターシャ、そしてオリジナルメンバーのケリー・カトーナで再結成しレコーディングを行い、ファンは大喜び。再結成は番組のためだけでツアーなども行わないとしているが、3人がそろった姿を見て、またツアーに出てほしいと願う声が多く上がっている。
■t.A.T.u
00年初頭にロシア発の美少女デュオとして一世を風靡し、日本でも人気を集めたt.A.T.u。来日した際に音楽番組をドタキャンする騒ぎも起こしたが、これは話題づくりを狙ったものだという説が強く、04年、プロデューサーとイメージがかけ離れているとして決別し、活動を停止。その後、ポツポツと活動を再開したが、09年に「解散しないが、これからは2人別々に活動する」と発表。11年に、正式に解散を発表した。
リェーナは解散することについて、「ソロとして2年やってきて、このまま別々に前に進むことが一番理にかなっていると思うようになった。人々は、私たちの素晴らしい曲、自由な魂、人生をそのまま受け止め、何も恐れない、そんなイメージを持ち続けてくれることでしょう」とコメントしているが、再結成の可能性はゼロではないとも発言。「そうね、10年後に、“ねぇ、また一緒にやりましょうよ!”ということになるかもしれないわね」と語った。