好物はゴミ箱サラダ!? ベジタリアン/ヴィーガンの徹底した食事とは
■エレン・デジェネレス
アメリカで大きな影響力を持つ、コメディエンヌで司会者のエレン・デジェネレス。「レズビアンといえばエレン」と言うのと同じくらい、「ヴィーガンといえばエレン」と言われており、ラッセル・ブランドがヴィーガンになることを決意したとき「バイバイ、チーズ。ハロー、エレン」とツイートしたほど。しかし、彼女は、ヴィーガンになることはたやすいことではなかったと告白している。エレンは昨年、AP通信の取材に応じ「最初にヴィーガンになろうと決心したのは1977年。でも6カ月しか続かなかった。動物好きだと公言しているけど、その動物を食べ続けていたの」と述べ、「でもね、“どのようにチキンができるのか見たら、もう二度とチキンを食べられなくなるよ”と聞いてね。その通り。目覚めたのよ、4年前に」とヴィーガンになった経緯を明かした。
豪快な肉料理が母の味として知られるニューオーリンズ出身のエレンにとって、肉を断つことは苦しいことだったが、今回はお抱えシェフのロベルト・マーティンのおかげで、楽にヴィーガン生活を送れるようになったとのこと。ロベルトは、エレンのために大豆などをテンペ菌で発酵させた醗酵食品“テンペ”を肉代わりとしたレシピを多く作り出し、ヴィーガンのための料理本まで発売するほどになった。
また、2008年に同性結婚した女優のポーシャ・デ・ロッシもヴィーガンであり、彼女の支えもあった今では「エレンと一緒にヴィーガンになろう!」というウェブサイトまで立ち上げるなど、ヴィーガンの素晴らしさを広めている。
■トビー・マグワイア
『スパイダーマン』の役づくりで筋肉をつけるために、トレーニング後、肉料理でなく豆腐料理を食べたという逸話を持つトビー・マグワイア。彼は92年にベジタリアンに、09年にヴィーガンになったのだが、「自分にとってベジタリアンになるのは楽なことだった。もともと肉好きじゃなかったんでね。子ども時代は肉が嫌いで、親は食べさせるのに苦労したんだ」と語っている。
昨年7月に親友のレオナルド・ディカプリオと高級レストランで夕食を楽しんだ時も、レオナルドは美味そうにステーキを平らげたのに、トビーはステーキどころかほとんどの料理を食べず、ヴィーガン向けの野菜料理しか手を出さなかったとのこと。アルコールも口にせず、水を飲みながら楽しそうにレオナルドと会話をしていたのが複数の人に目撃され、徹底したヴィーガンぶりが話題となった。
そのレオナルドと共演した新作映画『華麗なるギャツビー』(2013)の撮影のため滞在していたオーストラリアでも、ヴィーガンならではのエピソードがある。「ご自由にお使いください」とメルセデス・ベンツを贈られたのだが、シートがレザーだったため、受け取りを拒否したのだ。人間の欲のために動物を殺すのは賛成しない、彼はそこまで動物愛護に徹しているのである。
「肉を食べる人を批判することはしない。自分は、そんな立場にはいないからね。でも自分自身が肉を食べるという行為はダメなんだ。無理なんだよ」「卵はもちろん、チーズや牛乳とか、ほとんどの乳製品も食べない。でも、はちみつは食べるし、ミルクチョコレートも食べることがあるよ」と発言するトビー。そんな彼の姿を見て、ナタリー・ポートマンはヴィーガンに興味を持ち、後にヴィーガン生活を送るようになった。
ほかにも、共演者をヴィーガン・レストランに連れて行き、ベジタリアンにならないかと強く勧めたという『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』のサンドラ・オー、09年に心臓手術を受けてからベジタリアンになったロビン・ウィリアムズ、4歳の娘の不幸な死をヴィーガンになることで乗り越えたマイク・タイソン。肉を断つと体内が浄化され、精神的に安定してオーラが研ぎ澄まされるといわれる。ベジタリアンやヴィーガンのセレブたちが生き生きして見えるのは、スピリチュアルに目覚めているからなのかもしれない。