『徹子の部屋』で明らかになった福原愛、吉田沙保里ら「アスリートの会」
2012年の放送最終週、12月27日の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に出演したのは、ロンドン五輪の日本卓球界初の女子団体銀メダル獲得で日本中を沸かせた、卓球の福原愛。この番組には9年ぶりの出演なのだそう。
愛ちゃんといえば、まだ幼い「泣き虫愛ちゃん」の頃からみんなが知っているため、日本中が親・親戚目線で活躍を見守っているようなところがある。「よかったね、愛ちゃん」的な目線だ。ある意味、子役の成長を見るような感覚に近いが、徹子にとってもそういう感覚だろうか。または、好物の“世界的アスリート枠”として、筋肉などを触っちゃう展開になるのだろうか。
「愛ちゃん、愛ちゃんなんてみんなに呼ばれていたんですけど」
と、まずは可愛かった「愛ちゃん」の成長を喜ぶところから入ってきた。そして、ロンドン五輪での活躍に話題は移るのだが、
「団体戦でお獲りになって、大体……だいたいせんが……あ、ちょっとごめんなさい、だいたい……大体、団体戦がお好き」
「だいたい」と「だんたい」、似た語感の言葉が並んでこんがらがっちゃったようだ。個人戦は仲間と試合をしなければならないこともあるけれど、団体戦は後ろにみんながいるから、「10倍のパワーが出ます」という、いい話のフリだったのだが……。
卓球という競技にも、やはり徹子ならではの視点が発揮される。そもそもの「団体戦」の仕組みについて、
「もう1人の人がすぐそばに立ってるんだろうと思っていたから、あんなに離れたとこにいるとは思わなかったんでね」
と言ったり、ボールがコートにバウンドする擬音を、
「ポイン、ポインじゃないけどピンッて音がする」
と、独特のセンスで表現していた。
この日の愛ちゃんは、シックなワンピースにネックレス、髪もアップにまとめていて、いつものユニフォームやトレーニングウエア姿とはかなり違うドレッシーな姿で登場していた。徹子も、「そういう格好が好きなの? カワイイと思う」と、お気に入りの様子。ハートのネイルにも、「素敵」とか「キレイ」とか言っていて、筋肉方面に話は向かわなかった。ちなみに、愛ちゃんは爪をちょっと切るだけで、指先の感覚が変わってしまうのだそう。
その後、遠征の苦労や栄養管理、卓球を辞めようと思った苦悩などの話が続くが、基本的にはおとなしく真面目な雰囲気の愛ちゃんなので、そつなく番組は進む。しかし、終盤になって徹子が新たな話題を投入する。
「で、何? レスリングの吉田(沙保里)さんたちと、“アスリートの会”っていうのを?」
そんなのがあるのか。吉田とは一緒に食事に行ったり、試合前にメールをくれたりとか、やっぱりここでも頼れるアニキのようだ。この話の流れで、愛ちゃんと吉田が揃って出演する新春の特番『とんねるずのスポーツ王は俺だ!』(同)の告知の流れになった。
「とんねるずは、姑息な手を使っても、とにかく勝つっていうふうに持って行くっていう」
姑息な手……。そして、番組のVTRが流れると、「ワー、スゴい! 大々的ね」とか「この2人ってのはスゴいわね、アナタと吉田さん」と、盛り上がっている。愛ちゃんは吉田やフェンシング・太田雄貴らとチームを組み、とんねるずと変則的なルールの卓球で勝負するようなのだが、
「なんつってもアナタはホラ、銀メダル持ってる人だから。ちょっとね、卓球においてはね、全部いる中でアナタが一番、本当はプロなわけでしょ」
と、微妙にハードルを上げる徹子さん。
「でも、とんねるずっていうのは学校の時、サッカーとか野球とかやってたりして、相当スポーツ大丈夫なのよね」
視聴者の期待をあおることも忘れない。その愛ちゃんも、「とんねるずさんが毎年毎年、どんどんどんどん強くなっていて」と、勝負をあおっていた。『徹子の部屋』でも2013年、数々の名勝負が繰り広げられることかと思います。
(太田サトル)