かつての「りぼんっ子」に告げる! クリスマスのふろくで夢と希望を取り戻せ!
少女だった頃、心をときめかせてくれた少女マンガ雑誌……と、その横にいつも一緒にいた「ふろく」という名の相棒。そばにいるのが当たり前だったから気付けなかった、あの頃の「ふろく」の魅力を、「昭和的ガーリー文化研究所」所長のゆかしなもん(通称・ゆかしな)がお届け☆
メリークリスマース!!
ゆかしな所長にとってクリスマスは、特にロマンティックな思い出はない。っていうか、大人になってからのクリスマスなんて、実はいちいち覚えてない。たいてい毎年、仕事に追われてたり、○ンタッ○ーに駆けこんで慌ててチキンを買ったり、だらだら家で深夜放送見たり、とか。だけど、子どもの頃のクリスマスのイベントは、ちゃんと覚えてたりする。家族で飾り付けたツリーとか、買ってもらったおもちゃのこと、みんなで食べたクリスマスケーキ。そして、幸福感あふれる、あの頃の「りぼん」のふろくのことも……。
こんな時代だからこそ、しばし70~80年代の少女時代に戻って、素敵なクリスマスの夢を見ようじゃないか、え!? というわけで、今回は特別編。永遠の乙女たちに捧げる、国宝級「りぼん」(集英社)クリスマスふろくコレクションどえ~す!!
まずは、ちきちゃま(大矢ちき先生)の封筒4種。1枚1枚柄が違うの。「りぼん」1974年12月号のふろくです。3人の子どもたちの、クリスマスの夜の楽しいひとときが、ちきちゃまの超絶繊細で美麗なタッチで描かれてる! 大きなクリスマスツリーに、豪華なオーナメント、そしてカラフルな包装紙のプレゼントがいっぱ~い!! クリスマスの夢が詰まっている、素敵な封筒なのである。
こちら、誰もがひれ伏す一条ゆかり先生の「メリークリスマスカード&ふうとう」(「りぼん」1976年12月号ふろく)。女の子の髪型、衣装、色使いが全然古くさくない!!! サスガ!! 美しい!! もはや「アート」や~!!
同じ号のふろく、坂東江利子先生の「プレゼント・ミニカード」。ホラー系から爆笑コメディものまで縦横無尽に活躍された、とにかく器用な坂東先生!! こんなファンシーなイラストもお手の物ですな☆
こちらは年代不詳(70年代後半でしょうか)、「乙女ちっく」御三家のお1人、デコたん(太刀掛秀子先生)のかわゆ~いクリスマスカード。パッチワーク&ネグリジェに「乙女ちっくパワー」をビンビン感じるゥゥゥ!!
続いては「りぼん」1980年12月号ふろく、「佐藤真樹のジグソーパズル・クリスマスカード」。真樹タンの暖かくて優しい絵柄と作風が大好きなんだよ~(雄叫び)!! 名作『ほほえんで散歩道』のちーず(千鶴)と村野君のイラストが40ピースのパズルになってて、付属の封筒で送れるようになってるの。煙の部分にメッセージを書いて、「彼チャマ(原文ママ)」に送ろうぜ!!
こちらはおそらく1986年頃(推定)。「りぼん」の「わいわいムフフ クリスマス・カード」。恋ちゃま(池野恋先生)、睦ちゃん(萩岩睦美先生)の「80年代りぼんの神」による、小さいけれど豪華な1枚。睦ちゃん(左)は『うさぎ月夜に星のふね』、恋ちゃま(右)は歴史的名作『ときめきトゥナイト』☆ ああ~ん、ゆかしなも真壁くんのコートの中に包まれてえわ!!
恋ちゃまつながりでもう1枚。「ときめきクリスマスカード」!! 左側はクリスマスパーティーの招待状になっている。おなじみの江藤家ファミリーの面々がほほえましい~。右側は、ゆかしなの愛する神谷曜子さんのヨーコ犬サンタver.(笑)。いずれも、金色の部分をセロハンテープではがすと秘密のメッセージが出てくるというギミック。もったいなくてはがせない(怒)!
最後はとっておき、ゆかしな所長の一番のお気に入り。「りぼん」1981年12月号ふろく「小田空のクリスマスカード」。「りぼん」が誇る、超名作ハートウォーミング・メルヘン『空くんの手紙』を御存知の方なら、きっと涙モノの逸品。『空くん~』は、笑って泣けて、切なくて暖かい。大人になって読み返しても、いまだに新たな発見があるという、素晴らしい作品なのだよ!! 空くんやうさぎ、ゴジラたちの楽しげなクリスマスパーティーの様子と「すべての人が幸せに気がつくことができますように……。」という深いメッセージ。あまりにも可愛いのと、優しさにあふれていて、泣けてくる……(涙)。
「あの頃」の楽しい思い出しかないクリスマスから、もう軽く20~30年たってしまったという現実……。幸福感あふれる「りぼん」のふろくを見ていると、「クリスマス」ってやっぱり特別だし、大切に過ごさなきゃ! っていう気持ちになる。仕事なんかしてられるか、バカヤロー!! 年に1
度しかないクリスマスを楽しもうよ☆ かつての「りぼん」があたしたちに教えてくれた、たくさんの夢と希望を忘れずに、みんながハッピーなクリスマスを過ごせたらいいよね。
全国250万の「りぼんっ子」のみんな、Have a Merry X’mas!!!
ゆかしなもん
主に70~80年代の昭和ガーリーカルチャーを懐古&発信する「昭和的ガーリー文化研究所」所長。小学30年生でもある。2010年より、同名の武露愚(ブログ)をスタート。2012年5月、初のイベント『ゆかしなEXPO』を東京・東中野にて開催し、伝説の(?)ガーリー博覧会となる。