サイゾーウーマンコラム80年代のふろく・トランプが贅沢! コラム ゆかしな所長のふろくわんだぁ~らんど☆ なんて贅沢な時代だ! 「りぼん」の本気をふろくのトランプに見た! 2012/10/20 19:00 ゆかしな所長のふろくわんだぁ~らんど☆ 少女だった頃、心をときめかせてくれた少女マンガ雑誌……と、その横にいつも一緒にいた「ふろく」という名の相棒。そばにいるのが当たり前だったから気付けなかった、あの頃の「ふろく」の魅力を、「昭和的ガーリー文化研究所」所長のゆかしなもん(通称・ゆかしな)がお届け☆ 70~80年代の少女漫画雑誌(「なかよし」(講談社)、「りぼん」(集英社)など)のふろくに付いていると超テンションが上がったものの1つが、「児童用トランプ」だった。 当時のふろくといえば「紙もの」が主流だった時代で、「ときめき6大ふろく(はあと)」とか「キラキラ10大ふろく☆」とかっていう魅惑のキャッチコピーで、娯楽に飢えた田舎もんのブ少女・ゆかしなの物欲をアオりにアオっていたのだ。シールやレターセット、ノート、メモ帳など、あらゆる紙ものふろくが手を変え品を変え大量にリリースされていた、ただでさえ神がかっていた時代に、「トランプ」を手にした時の、あの感動はちょっと忘れられない、今でも。 歴史的に振り返ると、「なかよし」において、あの『キャンディ・キャンディ』のトランプが付録として付いたのも、「りぼん」に「陸奥A子のファンタジック・トランプ」が付いたのも、奇しくも同じ1977年(昭和52年)のことだった。キャンディーズが「普通の女の子に戻りたい」と引退宣言をした、あの年である。それ以降、一躍人気ふろくとしてスターダムにのし上がっていった「トランプ」は、「捨てられないふろく」の代表選手になっていった。 捨てられない理由は、絵柄のクオリティに尽きる。「トランプ」絵師になれるのは、その雑誌を代表する超の付く人気作家だけだったから、信者(=ファン)にとっては涙モノのお宝。しかも、同じイラストがひたすらプリントされただけの市販のキャラクター・トランプの類とは違い、その多くは1枚1枚描き下ろしだったんだぜ!!! トランプ52枚+ジョーカーのみならず、予備カードにいたるまで合計54枚!!! ただでさえ連載や増刊号の短編の執筆などでお忙しいさ中に、カラーで描き下ろしイラストだなんて……!! なんて贅沢な時代なんだよ(怒)! ●「りぼん」1979年8月号「陸奥A子のジョリー・トランプ」 メルヘン上等! な70年代テイスト。ケースもカワユイです。これ、同じ号のふろくのA子タンの「ウォールポケット」に、すっぽり収納できるようになってるの。 ●「りぼん」1980年8月号「小田空の空くんトランプ」 ゆかしなが愛してやまない、永遠のハートウォーミング・メルヘンまんが、『空くんの手紙』(小田空先生)の柄!! 空くん、うさぎ、ゴジラ、うそつき虫etc……がいっぱい出てくる~☆ 残念ながら、後期の人気キャラ・黒白猫のまれにゃ(まれすけ)は不在。まれにゃがまだ主要キャラとして登場していない頃の遺物なのだ。 ●「りぼん」1981年1月号「小椋冬美のファッショナブルトランプ」 小椋冬美先生のまんがはとにかくオシャレで、ストーリーも大人っぽかった~。でも、ちゃんと乙女でキュンキュンする部分もあって、大好きでした。こちらは「ロックンロール」がテーマなトランプ。デフォルメのイラストもカワイイし、色使いがめちゃキレイ!!! ●「りぼん」1982年12月号「池野恋のランゼアニメ・トランプ」 もはや説明不要、世代を超えて愛される少女まんがの名作、『ときめきトゥナイト』(1982年7月号から連載開始)。こちらはアニメ化(1982年10月)開始直後に出されたトランプ。原作絵とアニメ絵の混合パターン。それにしても、初期の絵、神すぎだろ!!! ●「りぼん」1983年12月号「ランゼ・ポー・茜・りおのアイドル4トランプ」 漫画家単体の描き下ろしトランプの時代から、人気者4人のユニット型トランプの時代へ。ランゼ(江藤蘭世『ときめきトゥナイト』)、ポー(『銀曜日のおとぎばなし』)、りお(梁川りお『月の夜 星の朝』)、茜(東茜『かん忍!!茜』)という、当時の「りぼん」を代表する人気ヒロインが「セイントフォー」のように集結した豪華版。ジョーカー担当は『銀曜日のおとぎ話』のポー様。こんな可愛いジョーカー、見たことねーし!!! ●「りぼん」1990年8月号「ちびまる子ちゃん・アニメトランプ」 80年代ではないけど、「りぼん」を代表するキャラクターゆえに紹介。アニメが始まったのは1990年1月。その年の秋には最高視聴率39.9%を叩き出す、まさに国民的アニメになっていた。そんな、ブーム絶頂期のふろく。ケースに窓が付いており、テレビ画面のようなデザインになっているのがユニーク。中身は全部アニメ絵(カードの裏だけが原作絵)。 ゆかしなは主に80年代「りぼん」の読者、いわゆる「りぼん乙女」だったので、持っているものも、その時代のものが中心。ふつうに「ババ抜き」したり、「トランプ占い」してたわ~、恋なんて叶ったためしなかったけど、アハッ☆ こうして見ると、夏休みとか冬休みとかの、長期休暇に突入する前に、目玉ふろくとして「トランプ」が付いてることが多いみたい。ちゃんと、女の子のニーズを分かってるよね。さっすが、「りぼん」だネ☆ ゆかしなもん 主に70~80年代の昭和ガーリーカルチャーを懐古&発信する「昭和的ガーリー文化研究所」所長。小学30年生でもある。2010年より、同名の武露愚(ブログ)をスタート。2012年5月、初のイベント『ゆかしなEXPO』を東京・東中野にて開催し、伝説の(?)ガーリー博覧会となる。次なる野望は、昭和アニメの祭典『ゆかしなまんがまつり』開催☆ 最終更新:2019/05/17 21:02 Amazon トランプボーイ イチオシ! 関連記事 「りぼん少女」のときめき情報がいっぱい! 80年代の「ふろく」は国宝なのだ私服がダサい、コスプレ経験あり......愛すべき日本テニス界のプリンスたち「カワイイの残骸」を顔からかき集めても、気持ち悪いといわれる中年のオチ"かわいい"では拾いきれない、価値観の崩壊今なお愛される雑誌「オリーブ」が志向した、“かわいい”と“少女性”の強さ 次の記事 USB加湿器プレゼント! >