『ゴーイング マイホーム』の低視聴率を逆手に取る、西田敏行好感度アップ術
――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!
◎戦犯逃れの山口&宮崎
ついにまさかの4%台に突入のドラマ『ゴーイング マイホーム』(フジテレビ系)。そりゃあんまりおもしろくないけどさ。ここまでってのは、何かもう「意地悪」「故意」「わざと」を感じるな。皆で「見ない」を決め込んで、どこまで数字が下がるか楽しんでいるというか。いやーコワいコワい。
山口智子も宮崎あおいも、戦犯になるのがイヤなもんで、もう番宣にも出てきやしない。「頼まれて出たのに、話が違う」感がありあり。TOKIOの番組に明るく出てきて、プリンで作った偽ウニ料理を「これは本物のウニです!」と言って大恥をかきながら、「実にねェ、いーいお話なんですよ~」と、死に体ドラマの宣伝してる西田敏行がイイ人に見える。「好感度アップ」って、こういうことですよね。
◎大爆死必至のフジの大みそか
フジテレビの大みそかは『アイアンシェフ』だと。通常時も数字取ってないってのに。いやー、捨てたなフジテレビ。ある意味、大多亮の生前葬ってことなのか。それくらいのやけっぱち。きっと今年の大みそかは、フジテレビにとって語り草となるに違いない。我々は今、伝説の誕生を目の前にしているのかもしれない。誰も見ないけど。
◎フジに人生をゆだねた結果……
ノンアポ体当たりでの、田舎の素人とのマッチングの妙が面白かった『おじゃマップ』(フジテレビ系)であるが。いつのまにか、よくあるダッサい「ほのぼの感動ふれあいアポ済ロケ番組」に。ああ、ザキヤマのムダ遣い。
この番組って、よく「結婚式サプライズ」やってるけど、あれって前に「フジテレビが、あなたの結婚式をプロデュースします!」って宣伝してたヤツに応募した人のなんじゃないかと思うんだが。「ドラマのプロデューサーが演出」とか謳ってたけど、所詮はド素人の結婚式。使うに使えず、でも使わないってワケにもいかず、折衝の結果ここに落ち着いたと。ま、フジテレビに人生委ねるとこうなっちゃうっていう、いい見本かも。
しかし、先日放送してた「新人バスガイドさん1日密着」の回では、番組最後に、頑張ってたはずのバスガイドちゃんが、サクッと辞めて「アルバイトして東京行きまーす」という、まさかの結末に。何かダルそうに仕事してたもんなぁ。今時の素人に頼りすぎるとこうなっちゃうという、これまたいい見本であった。
以上、今週は「フジテレビ大殺界大特集の巻」でお届けしました。
今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)など。