なぜ参加した!? 人気外食チェーン対決で見せた「すぱじろう」の負け戦ぶり
今回ツッコませていただくのは、9月8日放送分『お願い!ランキングGOLD presents 眠れる才能テスト特別編 第1回 専門レストラン総選挙』(テレビ朝日系)。
「数多くある外食レストランの中で誰もが『一番美味しい』と思うNo.1のメニューはどれ?」という企画で、一般人1万人に好きなメニューを選んでもらいランキング化する、テレ朝お得意のランキング番組のノウハウをすべて注ぎ込んだような内容である。
この異種格闘技のような総合番組をやってしまうと、もう同局の『お試しかっ!』の人気コーナー「帰れま10」などが必要なくなってしまうのではないかと一瞬思ったが、よく見てみるとエントリーしているのは「和食代表 大戸屋」「洋食代表 ステーキけん」「イタリアン代表 すぱじろう」「中華代表 日高屋」の4社のみ。
申し訳ないけど、咄嗟に出てきた疑問は、「『すぱじろう』って、どこにあるの?」。もう本当に申し訳ないけど、知名度的に、断然不利な戦いじゃないだろうか。なんだか気の毒な気がしてならない。
それぞれの公式HPで店舗数を確認してみると……。
○「大戸屋ごはん処」 国内直営130店舗/FC店116店舗、海外46店舗(2011年3月期)
○「ステーキけん」215店舗(都道府県別店舗数を合計)
○「すぱじろう」23店舗(2008年6月現在/会社概要より。ただし、「店舗案内」には8店舗しか掲載されていない)
○「日高屋」305店舗(2012年9月5日発表のIR情報「平成25年2月期8月度売上高速報」より)
ある意味圧倒的な戦いじゃないか、すぱじろう!!
パスタ屋チェーンだったら、もっと店舗数の多い「洋麺屋五右衛門」とか、「ジョリーパスタ」とか、「鎌倉パスタ」とかだってよさそうなもんだけど、断られたんだろうか。ちょっと不思議に思い、調べてみたら、『お願い!ランキング』(2010年10月16日放送分)「料理自慢タレントにまさかのダメ出し!『ピリ辛!新商品オーディション』」という、3人の料理自慢タレントが飲食チェーン店の新商品開発にチャレンジする企画に、「すぱじろう」が登場していた。テレ朝スタッフとパイプがあるということなのか。
でも、それはそれ。やっぱり圧倒的に不利なのは間違いない。4社の社員さんたちがズラリと並び、いずれも真剣に結果を見守っているのだが、見ている側としては、日本人特有の「判官びいき」なのか、どうにも気になってしまうのは「すぱじろう」のことばかりだ。
結論からいうと、「すぱじろう」が10位以内にランクインしたのは、10位の「カリカリベーコンのクリーミーカルボナーラ」のみ。
そりゃそうだよなあ……。公平に行われているとしたら、むしろ10位の中に入ったこと自体が、十分すぎる大健闘である。
最初は気の毒に思ったものの、この番組を見た感想は「今度、すぱじろうを探してみよう。町で見つけたら入ってみよう」だった。結局、得したのだろうか、すぱじろう!?
ちなみに、今回優勝したのは大戸屋。次回はCoCo壱番屋、餃子の王将、サイゼリヤあたりで戦ってみたらどうだろうか。
(田幸和歌子)