「握手券売ってる人たちとは別」矢沢永吉がAKB48を批判する深いワケ
近年になって媒体露出が増加している矢沢永吉が、取材時に「俺は握手券を売ってる人たちとは違う」という趣旨の発言をしているという。媒体によっては掲載不可の内容だが、7月26日付のスポーツニッポンでは、AKB48の名前こそ出さないものの「何枚買ったら手を握らせるとかあるのか知らないけど、もしあるなら一緒にしてほしくない。(中略)俺も100枚買ってくれたらアソコ握らしちゃうよ!」と、下ネタを交えつつ持論を展開していた。
2010年頃から、矢沢は「口パク」のアーティストを繰り返し批判していた。当時からネット上では、「口パク」批判も「AKB48批判か?」などと言われてきたが、ここへ来て「握手券」発言が飛び出したことから、AKB48に対する物言いであることは明確となった。歌手・ヤザワがAKB48に敵意を剥き出しにするのは、少々滑稽な気もするが、これは彼なりのプロモーションだと話すのはレコード会社関係者だ。
「元々矢沢は『音楽で億万長者になりたい』という明確なビジョンを持っていた人間です。第一線で、かつ売れ続けるには、どうしても話題性が必要になることを十二分に理解している。リリースやコンサートを控えたこの時期に、『矢沢永吉、AKB48を批判!』というニュースが出ることは、まさに彼の思うツボなんです」(レコード会社関係者)
現在、レコード業界のトップに君臨するAKB48を引き合いに出しても、自分がダメージを受けることはないということなのだろうか。「かつて桑名正博率いるロックバンド『ファニー・カンパニー』を執拗にライバル視して注目を集めていたのと、まったく変わらない“絵作り”ですよ」(同)
話題作りに事欠かない矢沢だが、かねてから商魂の逞しさについては業界でも有名だ。現在は自主レーベルからCDを発売し、原盤権や商標権を自身で管理しているため、莫大な収入を手にしている。また、1枚5,000円の「永ちゃんタオル」などのグッズ商法に関しても、日本人アーティストの先駆けだったと言っても過言ではないという。
「今やアイドル歌手の定番であるグッズ商法ですが、国内で最初に成功を収めたのは、確実に矢沢でしょう。コンサートでは、必ずタオルを振り回したり、投げたりしなければならない曲を盛り込んでくるため、現在でも会場では飛ぶように売れています」(芸能記者)
しかし今回の件に関しては、勝手に引き合いに出されるAKB48からすれば、迷惑な話以外の何ものでもない。しかし、これも「エンタメ業界には必要なあざとさ」(同)。CDが売れない時代に、今後どんな風を吹かせてくれるのか、プロデューサー矢沢の手腕と展開に期待したいところだ。