学歴も才能のうち!? 教養と知識、人脈までも身につけ成功したセレブたち
一般的に「日本の大学は、入学するのは大変だが卒業するのは簡単」「アメリカの大学は、入学するのは簡単だが卒業するのは大変」だと言われる。しかし、アメリカでトップクラスの大学に入学するのは、日本の大学受験とは比較できないほど困難だとされている。
中でも、アメリカ名門私立大学8校からなるアイビー・リーグに入学するのは至難の業。大学進学試験「SAT」で高得点を取るのはもちろんのこと、それまでの学業や学校での活動、生活態度もよく、出願時に提出するエッセイも完璧で、高校からの推薦状もなければならない。プレップ校と呼ばれる進学校に通っていなければアイビー・リーグへの入学は非常に困難だという説もあるほどなのだ。
今回は、そんな世界屈指の超一流名門校に入学した、頭脳明細なハリウッドのスターたちを学校別に紹介したい。
■イエール大学
ポール・ニューマン、メリル・ストリープ、フランシス・マクドーマンド、アンジェラ・バセット、オリバー・ストーン(映画監督)、ジョディ・フォスターら
『アメリカン・ヒストリーX』で主演を務めたエドワード・ノートンは、1987年に入学し歴史を専攻。演劇部に入り、ロン・リビングストンやポール・ジアマッティと同じ舞台に立った。91年に卒業した後、祖父の仕事を手伝うため大阪に1年ほど滞在。その頃、英会話スクール「NOVA」の教材に登場したのは有名な話。ちなみに、ポール・ジアマッティの父はイエール大学の教授であり、大学の学長を務めたこともあった。
■ペンシルベニア大学
ドナルド・トランプ、ベッキー・ニュートン(『アグリー・ベティ』)、キャンディス・バーゲン、エリザベス・バンクス、トリー・バーチ
R&B歌手のジョン・レジェンドは、16歳の時高校を首席で卒業後、奨学金をオファーしたハーバード大学を蹴ってペンシルベニア大学に進学。アフリカン・アメリカン文学を中心とした英語学を専攻した。在学時代はジャズ・アカペラ・クラブや音楽クラブで活躍し、1999年卒業。後に、大学に招待され、卒業式の演説を行っている。
■ハーバード大学
トミー・リー・ジョーンズ、ラシダ・ジョーンズ、ナタリー・ポートマン、エリザベス・シュー、ミラ・ソルヴィノ
引っ込み思案で優等生だったマット・デイモンは、88年にハーバード大学に入学し英語学を専攻。演劇部で演技の面白さを知り、数々の舞台に立った。92年に出演が決定した映画『Geronimo: An American Legend』が大ヒットすると確信して大学を中退。予想は見事外れてしまったが「手遅れだった。もう役者として頑張るしかないと思った」とインタビューで回想している。
人気司会者のコナン・オブライエンもハーバード大卒。在学時はキャンパスのユーモア・マガジンのライターとして活躍した。父親はハーバード大学医学部の教授であり、母親は弁護士というサラブレッドの彼は、09年に放送局のNBCと番組の視聴率低迷などからトラブルになったが、見事復活。同局上層部にハーバード大出身者が多いからだとささやかれた。
■プリンストン大学
ウェントワース・ミラー、後にイエール大学でも学んだデイヴィッド・ドゥカヴニー、映画プロデューサーのイーサン・コーエン
フランス文学を専攻したブルック・シールズは、同校のミュージカル/コメディー劇団「プリンストン・トライアングル・クラブ」に入り、数多くの劇でプロの演技を披露。美食クラブ「Cup and Grown Club」にも所属し、食べ歩きも経験するなど、大学生活を満喫したといわれている。
■ブラウン大学
エマ・ワトソン、ジュリー・ボーウェン(『LOST』)、ジェシカ・キャプショー(『ザ・プラクティス ボストン弁護士ファイル』)
俳優のジョン・クラシンスキーは高校卒業後、コスタリカで1年間英語教師として働いた後にブラウン大学に入学。演劇を専攻し、スケッチコメディーグループ「Out of Bounds」に所属し活動した。またボランティアで、大学のあるロードアイランド州の小学校にてバスケットボールのコーチも務めていた。
『HEROES/ヒーローズ』で一躍ブレークしたマシ・オカも、ブラウン大学の数学/コンピューター・サイエンスを専攻、舞台芸術を副専攻し、97年に卒業。在学時は、大学の青年アカペラ・グループ「The Bear Necessities」のミュージカル・ディレクターを務めていた。
■コロンビア大学
ショーン・レノン、ジェシー・ブラッドフォード、エド・ハリス、ケイシー・アフレック、ローリン・ヒル、ローレン・グレアム、アンナ・パキン(『トゥルーブラッド』)、ヴァネッサ・カールトン
『LOST』のジャック役で知られるマシュー・フォックスは、高校卒業後、コロンビア大学を目指して進学校ディアフィールド・アカデミーに入学。翌年、見事同大学に進むこととなった。在学時はフットボール部の選手としても活躍していた。
■ダートマス大学
アンドリュー・シュー、ションダ・ライムズ(『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』の製作総指揮者)
『サタデー・ナイト・ライブ』に7年間出演するなど、アメリカで人気を誇るコメディエンヌ、レイチェル・ドラッチもダートマス大学の卒業生。演劇と心理学を専攻し、即興コメディーグループ「Said and Done」に所属していた。
■コーネル大学
ジミー・スミッツ、ジェーン・リンチ(『glee/グリー』)、キャロル・メンデルソーン(『CSI:科学捜査班』シリーズ女性脚本家)
『スーパーマン』で知られる俳優クリストファー・リーヴは、ブラウン大学、カーネギーメロン大学、プリンストン大学など複数の名門校から入学許可を得ていたが、ニューヨークに車で3時間半ほどの場所にあるコーネル大学を選択。在学中からニューヨークで役者としての活動をしようとの思いから、同校を選んだという。大学でも演劇部に所属していたが、夏休みや、数カ月間休学してニューヨークで舞台に立っていた。
ほかにも、16歳で高校を首席で卒業しコロンビア大学から奨学金をオファーされていたものの、音楽活動を本格的にスタートさせるため中退したアリシア・キーズ、アイビー・リーグではないが一流校であるエディンバラ大学に15歳で入学したシャロン・ストーン、ボストン大学で学んだIQ140のジーナ・デイヴィス、カリフォルニア州立大学を卒業し教授への道を進むか俳優の道を進むかで迷ったIQ142のスティーブ・マーティンら。
高校を中退したクエンティン・タランティーノはIQ160があり、高知能団体メンサの一員だといわれている。高校や大学に行かなくても、才能さえあれば成功を手にすることができる例だとされているが、タランティーノはやはり特別なケースだろう。アメリカは日本以上の学歴社会であり、アイビー・リーグで学んだ者たちが社会ではトップに君臨するものなのである。今回ご紹介したアイビー・リーグで学んだハリウッド・セレブたちも、お金では決して買うことができない素晴らしい人脈を持ち、キャリアに役立てていると伝えられている。