メル・ギブソンの病的な反ユダヤ主義発言を収めた手紙が公開され、大騒動に
ユダヤ人嫌いで知られるメル・ギブソンがユダヤ人をテーマにした映画を制作したいと発言し、世間を驚かせたのは8年前のこと。昨年秋には、『フラッシュダンス』や『氷の微笑』などを手掛けた脚本家ジョー・エスターハスと組み、本格的に企画を進めていることが明かされたが、結局流れてしまった。数年に渡りリサーチをし脚本を書き上げたジョーは、企画が白紙に戻されたことを第三者から知り大激怒。何も説明してこないメルに対して、「映画を制作しないのはユダヤ人が嫌いだからなのだろう」「ジョン・レノンのことを銃殺されてよかったとも言っていたし」「オクサナ・グレコリエヴァを刺し殺したいとか言っていた」とぶちまける手紙を執筆した。この手紙がネットで公開され、大きな注目を集めている。
2006年に飲酒運転で逮捕された際、警察官に対して「くそったれのユダヤ人野郎」と悪態をつき、以来、アンチ・ユダヤ人として知られているメル・ギブソン。そんなメルが撮りたいと言っていた映画は、ユダヤ人のヒーロー的存在であるユダ・マカバイ。自分とユダヤ人の仲を良好にすることが目的ではなく、現代教会をより良くすることを目的に制作するとし、タイトルも『The Maccabees』に決めていた。
2011年9月には『The Maccabees』の脚本をジョー・エスターハスが執筆すること、大手ワーナー・ブラザーズと契約を結んだことが発表され、映画の実現に大きく前進したと伝えられた。しかし、今年3月に、ワーナーは脚本に魅力を感じないとして制作はポシャてしまった。
脚本家のジョーは、2月に『The Maccabees』の脚本をメルに手渡して以来、何の音沙汰もないことにひどく立腹。メルが映画制作する気持ちがなくなったため、ワーナーを丸め込み、プロジェクトをナシにしたと確信し、メルに怒りの手紙を送りつけた。この手紙を、米芸能サイト「TheWrap.com」が入手。サイトで公開したのだ。
メルからの連絡がないという恨みつらみで始まる手紙には、「なぜ、あなたが『The Maccabees』を制作しないのか、分かりました。ユダヤ人が嫌いだからです」と明記。「あなたは、ユダヤ人のことを『ヘーベス』『オーブンから逃れた野郎』『ジューボーイズ』と呼びまくっている。誰かのことが話題に上がる度に、『奴はヘーベスだろ?』と言う。『アメリカ企業の門番はヘーベースばかりだよな。奴らはボスをコントロールしまくっている』と言う」とつづられている。
「へーベス」とはユダヤ人と見下した言い方で、日本人が「ジャップ」と呼ばれるようなもの。「オーブンから逃れた野郎」とは、ナチス強制収容所の焼却施設から逃れたという意味で、その昔、ウィノナ・ライダーが酔っ払ったメルに浴びせられたと暴露したことでも有名な言葉である。「ジューボーイズ」もユダヤ人を小ばかにした呼び方だとされている。いずれにしろユダヤ人を卑下しまくるメルの態度は病的で酷すぎると諭るように書かれている。
それだけではない。隠れユダヤ人説があるジョン・レノンについて、メルが「ヤツは死んでよかったと思う。撃たれて当然なんじゃないか。救世主気取りの野郎だったからな。ヤツの歌、聞いてみろよ! イマジンだってよ。オレ、あの歌、大っ嫌いでヘドが出るんだ。本当に死んでよかったぜ」と発言したということも書かれているのだ。しまいには、元彼女で子どもの養育費などをめぐり泥沼裁判を繰り広げたオクサナ・グレコリエヴァに関して、「あのビッチのケツ穴にオレ自身をねじりこんで、フ●●クしてる最中に背中をナイフでズブズブに刺してやりたい」と言っていたとも記載されており、人格を疑ってしまうような内容ばかりである。
このことについて、メルは「嘘八百だ」と否定しているが、ジョーはこれらの発言の多くが録音されていると述べており、米ゴシップサイト「TMZ」の取材に対して「メルは本当に助けが必要なんだよ」とコメント。06年の飲酒運転事件やオクサナへのDVを報じられ、すっかり悪のイメージが定着してしまったメルの分はかなり悪そうだ。
実はメルのユダヤ人嫌いは父親譲りだと言われている。イエス・キリストを描き物議を醸した、メル監督の映画『パッション』(04年)が公開される直前、御年93歳になる父親のハットン・ギブソンがラジオ番組で「ヒットラーのユダヤ人大虐殺は作り話だ」「600万人が殺されたとか主張しているけど奴らはブルックリン、シドニーとかに逃げたんじゃよ」「ユダヤ人は今もキリスト教徒にとって敵だ。いや、人類の敵なんんじゃ!」と爆弾発言をしているのだ。
ハットンは、911アメリカ同時多発テロ事件についても「リモコンを使ってビルを破壊したのじゃ」と述べており、独特な考えの持ち主として知られている。なお、子どもはメルを含めて11人おり、メルが8人の子どもをもうけているのも、宗教的な観点だけでなく、この父親の影響が大きいようである。
イメージダウンしまくり、堕ちるところまで堕ちたとされるメル。ハリウッドにはユダヤ系の業界人が多いとされているが、彼が這い上がるチャンスは再び与えられるのか。また、ジョーとのバトルは今後、どのように展開していくのか。当分、目が離せそうにない。
ここまでの差別主義はもう病だと思う
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