コラム
噂の女"神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第99回】

全マスコミへの交際発表で「女性セブン」の怒りを買った、遼パパの悪評

2011/11/01 21:00
「女性セブン」11月10日号(小学館)

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の”欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

第99回(10/28~11/1発売号より)

 パレスチナがユネスコに正式加盟した。快挙である。国連加盟をイスラエル寄りのアメリカによって拒まれてきたが、ユネスコではアメリカは拒否権がない。そのため、賛成多数で承認されたのだ。しかしーー。日本はこの採択を棄権した。いつまでアメリカの”金魚のフン”でいるつもりなのか。TPP、沖縄米軍――。何もかも自分たちで決められない。

1位「スクープ 確執中の父と豪邸に泊める婚約者」(「女性セブン」11月10日号)
2位「石川遼を射止めた中学同級生婚約者の素顔」(「週刊女性」11月15日号)
(番外)「石川遼 実父・勝美氏が””結婚の条件”&”恋愛の教え”熱弁告白!」(「女性自身」11月15日号) 
3位「香川照之と石川右近『涙の盃』」(「女性セブン」11月10日号)

 先週、プロゴルファー石川遼事務所から送られてきたファックスに各社騒然となった。内容は「石川に交際女性が存在する」という”発表”だったのだから。もちろん国民的スターの遼クンが、何の意図もなく交際宣言などするはずはない。マスコミに察知され、変に報道される前に”自ら発表して”騒ぎを最小限にするという、必殺 “スクープ潰し”戦法だ。そしてスクープを潰されたのが「女性セブン」だ。「セブン」の怒りは誌面を見るだけでもかなり激しいものがある。女性週刊誌にしては珍しいので、とっても楽しい。

 確かに夏あたりから石川遼の女性関係に関し、何らかの動きがあるのではといった情報がマスコミに流れていた。そこで「セブン」は取材を開始、水川あさみ似の中学同級生の存在をキャッチした。遼クンの住む豪邸に長時間出入りし、家族公認の恋人の存在だ。家族兄弟とも仲良く、専用ゴルフ場でのツーショット写真も撮った。満を持して締め切りギリギリと思われる10月24日(月)に所属事務所に直撃! すると「『後で連絡する』という返答だったが、その夜の9時すぎ、ふたりの交際が全マスコミにファックスで唐突に発表された」(「セブン」より)という。
 
 「セブン」発売は27日の木曜日。その直前に「全マスコミ」に公表されたことで「セブン」はブチ切れた模様。怒りから、記事のトーンを方向転換! もちろん標的は石川遼の父親である。「遼クンと彼女のことはどうでもいい」とばかりに、ふたりの交際そっちのけで、過去に遡り遼パパの悪評を書き連ねているのだ。

 遼パパの評判の悪さは今に始まったわけではない。2007年、衝撃的な最年少優勝フィーバーからほどなくして仕事を辞めた父は恐怖のステージパパへと変貌。気に入らないマスコミを怒鳴る、選ぶ、説教する。遼クンを、そして”遼クン利権”を守ってきたことはあまりに有名だ。その過去の悪評を「セブン」は列挙して掘り返す。もちろん「セブン」が今回受けた”仕打ち”も詳細に暴露した。

 張り込み中、警察に通報され事情を聞かれ、カメラマンが4時間ほど交番に留め置かれる騒動になった。その間、遼パパからカメラマンに電話が入り、「子どもが聞いたらどう思う」と怒鳴られ、カメラマンだけでなく家族の携帯番号も教えろと執拗に聞かれたという。さらに編集部へも遼パパは電話攻撃。内容証明も送られてきたと取材の舞台裏を公開したのだ。一般週刊誌ならともかく、女性週刊誌がここまで舞台裏を書くことは珍しい。それだけ怒りが収まらないということか。全面戦、GO、GO!

 そんな騒動を巻き起こした「セブン」のスクープだったが、騒ぎはその後も続いている。そのひとつが「週刊女性」だ。前述ファックスは「交際を認める」ものではあるが、全体のトーンは決しておめでたいものではない。むしろ一種の”牽制””恫喝”だ。「石川家及びその周辺、並びにスポンサー企業様に対して、不意の夜間の訪問や尾行などの、社会限度を超えた取材活動が行われた」「温かく見守っていただけたら」。要するに取材をするなということ。

 「やるな」とい言われればやりたくなるのが、この世界。だから「週女」も取材に参戦、彼女の中学同級生たちに話を聞くなど、遼クンの自宅近くをウロウロ。案の定警戒中の関係者に捕まった。そして遼パパからの電話だ。「温かく見守ってほしいと、FAX送っていますよね」と釘を刺された上に、警察まで登場、約1時間も職務質問されたという。女性週刊誌ではないが写真週刊誌の「フライデー」(講談社)も彼女宅を直撃、これまた警察を呼ばれるという騒動に発展、また「週刊新潮」(新潮社)もスポンサー(しかも2社)の担当役員を直撃していたのである。別に不倫でもなく、同級生同士の若者の真剣交際という”めでたい”出来事のはずなのに、あまりにナーバスになる遼パパの姿は奇異に映る。だからマスコミも追いかける。からかう。過熱報道。やぶへびだ。

 そろそろマスコミ対応を変えないと、”守る”はずの遼クンにも悪影響が出るのでは。というか、遼クンも既に二十歳。親はとっとと退場したらどうか。息子に捨てられたチチローになる前に。番外で選んだ「女性自身」。これまで遼クンを比較的好意的に取り上げてきた「女性自身」には穏やかに電話取材を受ける遼パパがいた。「報道は……まぁほぼ本当のことじゃないですか」「婚約・結婚はすぐない」など、自身の経験を元に息子の”結婚の条件”も熱く語っている。これが遼パパのメディア選別か。大した内容ではなかったけど。

 先週に続き、また香川照之の”父親囲い込み”ホラー作戦が展開された模様だ。香川の歌舞伎界入りに最も立場が脅かされ、苦々しく思っていたのが市川右近だというのが関係者の一致した見解だという。右近は猿之助の一番弟子であり、彼をずっと支え続けてきたから。今回香川は右近さえも取り込むという作戦に出た。右近だけでなく端役に至るまで澤瀉屋一門すべての役者に声をかけ、高級鉄板焼屋に招待したという。結果、右近は”落ちた”。「一門全員が香川さんを支えていきましょう」と語ったらしい。

 徐々に、父親の周辺を、そして側近までも籠絡した香川。さすが東大出の頭脳を持つ策士である。これでまた一歩、老いた父親の生殺与奪を強固にすることに成功した。香川の復讐ホラー劇は今後も続く。

『どんな相手でも一瞬で心を動かす島田紳助の話し方』

やべーな、コレ読んじゃったかな


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最終更新:2011/11/01 21:00
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