磨きのかかった大女優・藤原紀香に注がれる芸能人からの熱い視線
――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!
◎モノマネされる側の自意識
主演ミュージカルの宣伝で、テレビに出まくりだった藤原紀香。どれも「大女優・藤原紀香が私生活を公開!」という形で、美容法や家の中なんかを見せてた。もはや藤原紀香に関しては「向こうの言い分に乗った方が、見世物として面白い」という、新しい鑑賞法が確立されたと言える。どの番組もそれに則り、彼女をゲストに迎えた共演者も皆、ちょっと悪ノリに見えるほど「大女優・藤原紀香」の部分を泳がしていた。『新堂本兄弟』(フジテレビ系)の堂本剛もすごかったが、一番面白かったのは、『はなまるマーケット』(TBS系)に一緒に出てた友近。吉本興業は、昨年の大みそかの特番をもって、藤原紀香へのツッコミを「解禁」としていたが、その時先鞭をつけて彼女を餌食にしていたのが友近だった。この日の『はなまる』でも友近は、もうツボ入りまくりといった感じで、藤原紀香の一挙手一投足を見つめっぱなし。もし山本高広が織田裕二と共演したら、きっとこんな感じだったに違いない。しかし織田は絶対に山本高広とは共演しない。その辺考えると、自分の「大女優」っぷりがネタになっているとはこれっぽっちも考えていない藤原紀香というのは、おおざっぱというか愚鈍というか。全て知った上で「構わない」ということならある意味本当に「大女優」なのだが。たぶん違うからな。
◎世の中だいたいが不快でしょ
その織田裕二であるが、主演ドラマの数字が大コケな上に、メキシコ大使館へ謝罪を入れるハメになるという泣きっ面に蜂。別に織田裕二の擁護をするわけじゃないけど、この謝罪はしない方がよかったと思う。つーか絶対しちゃダメだろう。コレ通しちゃったら、今後一切ドラマなんか作れないぞ。だってフィクションでしょ。ドキュメンタリーじゃないんでしょ。「メキシコ大使館に不快な思いを」なんて頭下げてたら、ドラマなんて作れないじゃん。メキシコ大使館も、ケツの穴の小さいこと言ってんじゃねぇよな。ラテンはどうしたラテンは。しかしこれ、アメリカの『24』とかの人気ドラマだったら、絶対こんな話にならなかったはず。全ては数字スカスカ、人気ゼロが招いた禍か。やっぱり織田裕二が悪いってことか。
◎当てたからって何が偉いの?
グラミー賞受賞したジャズピアニスト上原ひろみって、典型的な「不思議ちゃん」だよなあ。ま、それはいいんだが、面食らうのは小倉智昭。彼女を前から推していたと主張し「な、俺言ってただろ」と予言者気取りで大威張り。あんだけいろんなアーティスト推してりゃ、そのうち誰かビッグになるって。本人は、芸術全般に造詣の深い「通な文化人」のつもりなんだろうが、その得意顔は、どちらかというと、「競馬の予想屋」に近いものがある。これ、「通な文化人」とは完全に逆座標だろう。はしゃぐな。騒ぐな。本当の「通な文化人」は、こういう時もっと落ち着いてるぞ。
今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)など。
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