宮根誠司は及びもしない、『24時間テレビ』で見せた徳光さんの名人芸
――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!
◎今こそ評価し直したい、徳さんの芸
突然武道館に飛び入りして見せるなど、宮根誠司の「あわよくば……」というヤマっ気がツンと鼻を突いた今年の『24時間テレビ』(日本テレビ系)。しかし、この番組の総合司会は、徳さん(徳光和夫)以外にはムリだろう。まるでドミノ倒しのように次から次へと登場する「○○という障害を持った××さん」に、わんこそばのように泣きを入れられるあの技は、独特の「鈍さ」が売りの徳さんならではの芸だ。宮根があれをやったら、たちまち生臭くなり、あれだけの量の「感動」を流れ作業で捌くのはムリになってしまう。そう考えると、徳さんのあの「無意識レベルでのもらい泣き」「感情移入ゼロを悟らせない」という至芸は、「人間国宝」とまでは言わないが「無形文化財」くらいにはしてもいいんじゃないか。それぐらいすごい。あの域で泣ける司会者は、今後永遠に出て来ないだろう。
◎でもジャニタレキラーにはならないで
今日バスクリンの新社名発表会に行って来たのだが、「やさしさに満ちたお母さん役」ということで、新CMキャラクターとなっていたのは松下由樹。実生活では出産どころか結婚も未経験だというのに、そこらのママタレよりもよっぽど母性あふれる母親に見える。これは昔の森光子と同じパターンだ。彼女には、これからもどんどんエア母性を発揮してもらって、ぜひ「平成の森光子」になって欲しいと思う。
◎おかげでマスコミ露出は増えたけど……
もっと他に否定すべき箇所がいっぱいあるだろうに、報道の「歌舞伎町に行った」という一点にこだわり異様に否定するトモちゃん。その一方で、聞かれてもいないDV話を自分からしちゃうトモちゃん。トモちゃんの復帰は永遠にないなこりゃ。ゆーっくり休んで下さいね。
今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)など。
【バックナンバー】
・広末涼子の新恋人キャンドル・ジュンに付きまとうアレコレ
・中国製粉ミルク騒動、思わぬところで波紋が広がり……
・松本人志の後継者争いのなか、頭ひとつ抜け出ているのは……