サイゾーウーマンカルチャーブックレビュー独り暮らしほど重宝! 『全国ごちそう調味料』で、バラ色のひとり飯タイム カルチャー 『全国ごちそう調味料』ブックレビュー 独り暮らしほど重宝! 『全国ごちそう調味料』で、バラ色のひとり飯タイム 2010/06/20 11:45 アイテム 『全国ごちそう調味料』(幻冬舎) 自分のためだけにご飯を作る。そんな当たり前のことがこんなに難しいなんて、と痛感する独り暮らし。菓子パン、カ●リーメイト、コンビニ弁当……「手ぇ抜いちゃえよ」とささやくお手軽食品に囲まれ、なかなか重い腰が上げられない。ダイエットはもちろん、血糖値から翌朝の胃もたれまで、女のひとり飯には見えざる敵が多いのである。 思わず”食事ノイローゼ”になっちゃいそうな貴女へのバイブルが登場した。『全国ごちそう調味料』(幻冬舎)は、ノンフィクションライターの橘由歩氏が「日刊ゲンダイ」で連載していた「人生が変わる 夢の調味料」を一冊にまとめたもの。調味料といえば、料理にひと味加えるためのものというイメージだが、本書には、アツアツご飯にかけるだけ、野菜やお肉に和えるだけ、とお手軽を超え、”まんま”で楽しめるものが多い。ご当地の意地をかけ、素材や製法にもこだわり抜いた魔法の調味料が47都道府県からズラリと並ぶ。その特徴のみならず、それを使ったおススメレシピが充実しているのも新しい試み。 まさに独り暮らし女子の懐刀とも言うべきこの『全国ごちそう調味料』。さらに一歩踏み込んで、サイゾーウーマン的分類法における有効な活用方法を考えてみよう。 (c)幻冬舎 ■「あーごはん作るのかったるぅ」な貴方には 「会社行きたくないなぁ」とか「電車止まってないかなぁ」とか「日本沈没してないかなぁ」とか、ネガティブなことしか頭に浮かばぬ二日酔いの朝。作るのも食べるのもめんどくさい朝におススメなのが、『鶏醤』(北海道)。世界初、鶏のエキスから生まれた発酵うま味調味料なのだ。「目玉焼きにはそのままかけて、卵かけごはんには2倍に薄めて」と、親子だけに相性抜群。ご飯に生卵、そしてこの『鶏醤』があれば、「親子もどき丼」が完成。朝から思わずおかわり娘。 ■「友達とホームパーティーでオシャレな女を気取らねば」な貴方には 不況のせいか、おうち飲みが全盛の昨今。日頃から「趣味は料理」と合コンでうそぶく私を見透かしたかのように、「じゃあ今度、先輩のおうちで宅飲みしましょうよ」と後輩女子からまさかの返り討ち。でも大丈夫、私の冷蔵庫には赤い彗星と呼ぶべき、すごいケチャップが出番を待っているから。その名も『絹子のケチャップ』(群馬)。純真な生娘を連想させる名前に違わず、混じりっけのない完熟トマトの濃厚な旨味と甘みが味わえる一品。バゲットに『絹子』を塗り、玉ねぎと黒コショウだけで即席ブルスケッタが完成しちゃう。普段は飲まない赤ワインのうんちくも仕込んで、完璧なパーティーピープルに。 (c)幻冬舎 ■「”この男を逃したら、後10年出会い無し”と占い師に言われた」貴方には ホームパーティーに参加していた後輩君が「料理の上手な年上女性って、なんかグッときますよね」だって。これって、軽い告白!? この間、占い師から「今言い寄ってくる男は確実につかまえとけ」とアドバイスされた私。料理上手な年上女性=ほっこり和食で彼の首根っこを捕まえなければ。『しじみ醤油』(鳥取)は一流料理人をうならせたというダシ醤油。しじみのふくよかな香りで、煮魚はこれと少々のみりんだけの味付けで驚きの旨さに。食いしん坊な彼には、仕上げにしじみ醤油をたらしたしじみ焼きそばでシメを。あぁお母さん、私お嫁に行きます……。 ■「そんな男に逃げられて、今日もやっぱりひとり酒」の貴方には そんな脳内チャペルをぶち壊すような後輩君の一言、「料理は旨いんですけど、やっぱりそういう関係には……」。丹精込めた特製しじみ焼きそば代を請求してやりたいけど、ここは一つグッとこらえて、終わった恋を『三州三河みりん』(愛知)で慰める夜。「ついにみりんに手を出したか」って訳じゃない。このみりんは「飲める」本物のみりん。”自社工場で精米した米と自社工場で蒸留した本格焼酎を使い、加熱殺菌せず、生のまま瓶に詰めて出荷されるというこだわりの味”だから、料理はもちろんソーダ割りでもやさしい甘みを堪能できる。男なんてグラスに消えるソーダの泡みたいなもの。お母さん、私、独り暮らしを止められそうにありません。 独身女性の移りゆく心模様にぴったりと寄り添う、ごちそう調味料。使いこなせば、ますます家飯が楽しくなること間違いなしです。「食べるラー油」を凌駕するお宝調味料を、ぜひ貴方の手で発掘してみては? (西澤千央) 橘由歩(たちばな・ゆうほ) ノンフィクションライター。取材で全国を飛び回るかたわら、地方の食材、酒、居酒屋などを見つける嗅覚を日々磨いている。ハートに響くおいしいものを探すためならば妥協はしない。「日刊ゲンダイ」にて「幸せになる呑み屋」「感動の酒蔵」などの連載を担当。主な著書に、『身内の犯行』(新潮新書)、『「ひきこもり」たちの夜が明けるとき』(PHP研究所)がある。 『全国ごちそう調味料』 ラー油の次にくる調味料が本書の中に! かけるだけ・つけるだけ・まぜるだけ! パパっと極上ご飯の出来上がり。47都道府県69品266レシピを一挙公開。 【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでます】 ・長女、それはもやしのひげをとる女……悲しき長女の性を考えてみた ・“Mr.ハーレクイン”まで!? 妄想パラダイス「ハーレクイン」にお邪魔しま~す♪ ・あの芸能人の「おめざ」を実食! お世辞抜きのガチンコレビュー 最終更新:2011/03/13 22:42 次の記事 乾き女子、オイリー女子さんへ ! 意外と使えるメイクテクを伝授! >