アイメイク信者に危険信号! 目のトラブルで救急患者も発生中
ギャルだけでなくアラサー、アラフォーにも”盛り”アイメイクが浸透した昨今。かくいう私も、つけまつ毛にくっきりアイラインの目力メイクが大好き。でも友だちと終電まで飲んだ日は、メイクもコンタクトもそのままに寝てしまうことも多々。そして翌朝起きた時の、目の異物感とドロドロのメイクにゲンナリ……。そんな経験、女性なら一度はありますよね。
しかし近年、そんなズボラ女子、アイメイク命! な女子たちが「目」のトラブルで眼科に駆け込むケースが増えているそう。「朝起きたら目に激痛が走って、救急車を呼んだ」なんて女性もいるんです。では、どんな症状が報告されているのか順天堂大学医学部附属静岡病院眼科の土至田宏准教授に伺ってきました!
――女性に起こりやすい目のトラブルって、どういうものがあるんですか?
土至田宏准教授(以下、土至田) 最近増えているのは、まつ毛エクステンションによるもの。いわゆるエクステを使っていた19歳の女性は、「目が痛く、特に上まぶたの奥まったあたりが痛い」ということで来院されました。まぶたをめくってみると結膜炎が起きていたんです。おそらく、エクステンションそのものがその方の体質に合わなかったか、グルー(糊)の成分が目に入って炎症を起こしたのではと考えられますね。
――30代の間でもまつ毛エクステは広まってます。きちんとした施術を行ってくれるサロンを選ぶ必要がありますね。
土至田 アイメイクが好きな女性は多いと思うんですが、ある27歳の女性は、毎日まつ毛の生え際だけでなく、まぶたギリギリまでアイシャドーを塗っていました。化粧品の色素が涙に溶けて目の中に入って刺激することにより、炎症を起こしてもおかしくありません。さらにこの方は、あまりに一所懸命にまつ毛の際まで塗ろうとしたばかりに、アイライナーのペンを自分の目に刺してしまったんです。この方にはまずこういったメイクは控えていただき、傷を治す薬を出しました。ちょっとした手元の狂いが大変なことになってしまうんです
――怖すぎます! 電車でメイクをしている不届き女子への警告にもなりそうですね。
土至田 コンタクトレンズをしている女性のトラブルも多発していますよ。下まぶたにアイライナーを塗っていた44歳の女性は、目に溶けたアイライナーの成分のせいで、レンズも角膜も汚れていました。視界をよくしたいから装着するはずのコンタクトレンズなのに、見えなくなってしまったら元も子もありませんよね。化粧品の色素などによって角膜に傷がつくと炎症を起こしたり、そこから菌が繁殖して、感染を起こしてしまうんです。
――私も、まだ乾いていないマスカラがコンタクトレンズに付いてしまったことがあります。まさか角膜炎になる可能性があったなんて!
土至田 気をつけて下さいね。以下の条件にひとつでも当てはまる人は、目のトラブルになる可能性があると考えてください。
■メイクをしてからコンタクトをつける。または、メイクを落としてからコンタクトをはずしている
メイクを落としてからコンタクトをはずすと、落ちたメイクが目に入り、コンタクトに色素が付着してしまいます。そうなると炎症の元となり、角膜に傷がついてもおかしくありません。順序を逆にしてください。コンタクトをつけてからメイク、コンタクトをはずしてからクレンジング。どちらもコンタクトのほうが先ですよ。
■アイメイクは欠かせない
やってはいけないというわけではありませんが、やっている人のほうがリスクは高いと思われます。
■目の充血がとれない
目が乾きやすい、コンタクトが合っていないなど何か理由があるはず。原因を探りましょう。
以下は、コンタクト使用における基本的なことですが守れていない方が多いのではないでしょうか。
・コンタクトのこすり洗いをしていない
・コンタクトの使用期限、使用法を守っていない
・コンタクトケースに保存液を入れっぱなし
きちんとした使用方法でコンタクトを扱うこと、そしてアイメイクに必死になって眼球にまでメイクをしないこと。盛りのアイメイクが好きなうえ、コンタクトのこすり洗いはときどきサボってしまう私。思い当たる点が続出で反省しきりです……。当たり前のことほど、意外とできないものですが、今日からは心を入れ替えて清潔女子、清らかな目をした女になってみせます!
※記事中に不適切な表現がありました。訂正してお詫び申し上げます。
異様な眠気もコンタクトのせいでしょうか
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