白髪や薄毛にも関係? あなたのシャンプー選び、間違ってませんか?
前回「若い女性の薄毛問題」について書かせてもらったが、反響が大きかったそうだ。やはり、若い女性も髪の毛に関して多くの悩みを持っていて、薄毛だけでなく白髪問題も深刻化しているようだ。
白髪の原因はまだはっきりと解明されていないが、カラーリングなどで負ったダメージの蓄積が原因の一つだと考えられている。最近の研究では、髪を作る源である「毛母細胞」を活性化することで白髪から黒髪への再生が可能であるという、若白髪に悩む女子にはうれしい研究が発表された。
また、頭皮ダメージの蓄積以外に紫外線も白髪の増加に影響している、とも報道されている。紫外線により頭皮が炎症を起こし色素細胞にダメージを与え、白髪をつくる要因になるという。近年では、ファッションに上手く帽子を取り入れる女子が増えてきたが、髪にとっても良い習慣。紫外線量が増加してくる春先から積極的に取り入れてほしい。
とはいえ、それらの防御策だけではダメージをゼロにすることは不可能。受けたダメージを軽減すべく、頭皮に重点を置いたヘアケアをすべき。しかしながら、多くの女子がヘアケアの基本であるシャンプー選びからつまづいていることが多いようだ。というわけで、今回は「自分の頭皮にあったシャンプー選び」について考えてみたい。
■多くのシャンプーは”ヘアメイク”!?
シャンプー選びは、頭皮の環境を整える上で大変重要だ。もしかしたら、自分にあった化粧水を選ぶよりも大変かもしれない。私の周りでも、シャンプージプシーは多い。「いいシャンプーない?」「なんのシャンプー使ってる?」というのは美容談義の中でよく出てくる話だ。ここで改めて考えなくてはいけないのが、「自分にとっての良いシャンプー」とは何かということだ。
今までのヘア商品のトレンドは、指通りやツヤに重点を置いて、旬の女優さんを起用したイメージ戦略に重きを置いていた。ヘアケアというよりはヘアメイクに近く、髪自体をコーティングしてツヤを出すような手法が多かった。
しかし、最近では大手メーカーでも「ヘッドスパ美容」「ヘッドスパマッサージ」など、頭皮自体の健康を重視するような商品コンセプトが目立ってきている。やはり、髪本来の美しさを手に入れるためには、頭皮のケアから始めることが必要で、髪の毛自体をコーティングして綺麗に見せる「メイク」をしても、その場しのぎに過ぎないと消費者が感じてきたのかもしれない。
最近では、ナチュラル系のシャンプーが人気だが、自分に合うシャンプーを求めて地方のシャンプーを「お取り寄せ」しているツワモノも多いという。シリコン無配合のものや、地方原産の髪に良い成分を配合したものなど、バリエーションに富んだ商品が増えてきた。
私も、商品開発の一環で、現在ノンシリコンシャンプーを使用している。はじめはシリコン入りのシャンプーに比べ使用感に若干のキシミが気になったが、使い続けて行くうちに髪の毛の軽さや自然なツヤが実感でき、自分の健康的な髪の力でまとまるようになってきた。シリコン入りが一概に悪いとは決して言えないが、自分に合っているのかどうか、必要かどうかと言う視点で今使っているシャンプーを一度見直してみる必要はあるのかもしれない。
髪の毛は伸びるまでに時間がかかるため健康な髪の毛を手に入れるには時間がかかる。その為、根本的にヘアケアを見つめ直そうと思えば、それなりの覚悟が必要だ。加齢とともに重要となるヘアケアに、どのタイミングでしっかりと向き合い取り掛かるかが根本的に美しい髪を手に入れる上で重要になってくる。
■髪=神!? 神々しく輝くツヤをもつ巫女
先日、伊勢神宮に参拝に行って気付いたことがある。巫女さんの髪が驚くほど美しいこと。黒々と輝き、神秘的な美しさをたたえていた。カラーリングをしていないだけでなく、パーマをかけているようなウエーブヘアも見かけなかった。うら若き乙女が発するエネルギーがそのまま髪に現れているようだ。
髪には、身体の生活履歴や健康状態を反映するバロメーター的な役割があるというが、内側から輝く髪の美しさはまさに「オーラ髪」といってもいい。最近、美白でも「オーラ美白」など、「オーラ」というキーワードが使われてきているが、オーラとは魂や生き方などがエネルギーと成り、見えないが確実に感じる雰囲気や風情として人が感じるものである。
流行に左右されず、凛としたゆるぎない美を保った巫女さんに、ビューティの真髄を見た気がした。本当の美しさとは自己満足に終わらず、見た人を惹きつけ幸せにするものだと。桜の花を見つめて美しいと思うような本当に清々しい黒髪だった。女神(女髪)を見た気分で伊勢神宮を後にした。みなさんも、髪を自分の健康や生き方をあらわす鏡として大切に育んでほしいと思う。
恩田 雅世(おんだ・まさよ)
コスメティックプランナー。数社の化粧品メーカーで化粧品の企画・開発に携わり独立。現在、フリーランスとして「ベルサイユのばらコスメ」開発プロジェクトの他、様々な化粧品の企画プロデュースに携わっている。コスメと女性心理に関する記事についての執筆も行っている。
■公式ホームページ「オンダメディア」
やっぱり市販は危険なの?
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