サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュージャニーズ後継者の筆頭・東山紀之が「an・an」で”公式に”けん制? カルチャー [女性誌速攻レビュー]「an・an」2月10日号 ジャニーズ後継者の筆頭・東山紀之が「an・an」で”公式に”けん制? 2010/02/03 21:00 女性誌速攻レビューan・an 「an・an」2月10日号/マガジンハウス 先週の女性誌レビューで、「an・an」の高齢化を勝手に杞憂していましたが、今週号は「一点(はあと)ギャル主義」と称した「ギャル特集」を打ち上げ、若返りを試みているようです。そして、その特集の表紙を飾るのが、倖田來未。”ギャル”というカルチャーの最大公約数が、旬をとうに過ぎた倖田來未でいいのか、という疑問がつきまといますが、今週号の「an・an」の読みどころは「ギャル特集」ではないようです。というわけで、今週も隅から隅まで細かく「an・an」をチェックしてきましょう。まずはトピックから。 <トピック> ◎あのキュートなデカ目が即実現! ハッピー・アイメイク公開 ◎キラキラ☆がたくさん!! 楽しいデコネイル×28 ◎主食はからあげ? まじムカTK? ギャル最新事情2010年ver. ◎Big Wave. Kazuya Kamenashi ■バブルオヤジが考えそうなギャル特集 今週は、第二特集を設けず、ギャル特集一本勝負の「an・an」。それほどまでに気合を入れて作ったのかと思い、期待してページを開いてみると、表紙続きの倖田來未インタビューの後は、「あのキュートなデカ目が即実現! ハッピー・アイメイク公開」「キラキラ☆がたくさん!! 楽しいデコネイル×28」と、メイクとネイルを紹介しただけのページ。 「小悪魔ageha」(インフォレスト)が成熟させた”キャバ嬢カルチャー”をはじめ、「Popteen」(角川春樹事務所)などハイティーン系、「BLENDA」(同)などの大人ギャル系など、”ギャル”という概念自体が細分化されている中で、今週の「an・an」が指す”ギャル”の定義はまったく触れられていません。ただでさえギャル系とカジュアル系がなじみ、境界線がなくなっている今、囲みアイメイクとデコネイルだけを持って、”ギャル”と断言するのはあまりにも表面的。もうちょっと深いところを掘る取材力と媒体力は持っているはずなのに……残念な気持ちが抑えられません。 スザンヌ、道重さゆみ、仲里依紗が登場した「好感!! 大人のギャルコーデ大作戦」でも、「Zipper」(祥伝社)となんら変らないコーデで登場。あとはひたすら「ギャルっぽい」アイテムが並ぶカタログページで、「キラキラ」「フワラー」「ハート」「スター」などのキーワードを散らし、”っぽい”つくりとなっています。この”とりあえず上辺をなぞっとけ”感が、「精神性」という言葉と無縁なバブルオヤジ臭がプンプンです。くさっ! ■あれっ? 一点主義じゃなく、精神までギャル捧ぐ!? ページを移して、1色ページでは「主食はからあげ? まじムカTK? ギャル最新事情2010年ver.」と題し、ギャルの中での流行語、ハマってるアイテムなどを紹介しています。こういった生態調査も、バブルオヤジが好みそうで、またもプンプン。というか、もはや「一点主義」という特集のスタンスは抹殺されていますが、いいのかしらん。 その中でも、気になったのが「ギャルの超絶メールテク21」というコーナー。4人のギャルが登場して、恋愛中の駆け引きメールをシーン別に紹介しています。いわく、 【恋愛対象外の男性からのしつこい誘いをうまくかわしたい】 ・あたしじゃなくても○○くんにわ ほかにもいっぱい女の子いるんじゃないの? 【夜中に彼の声が聞きたくなって電話したくなったとき】 ・おーーーーーーい(顔文字) など、他人との距離感がつかめない現代っ子の側面が垣間見れました。四六時中電話をかけて、嫌いな奴には「ムリ!」って言っていた、一昔前のギャルには考えられない心理。現代版ギャルは変に大人ですね。 【カレの浮気が発覚した時の対処メール】 ・とりあえず絶対にほかの人にはバレないようにしてね。あたしに恥かかせないでください。 ・ま、男だから仕方ないとは思うけどあたしの気持ちも考えてほしい だそうです。しかも、「こういうとき、感情的なメールは逆効果になりがち。より冷静な内容のメールの方が相手も素直に罪悪感を持つようで」とありがたいコメントまでついています。メールでさえパートナーにむき出しの感情もぶつけられず、「浮気を許す」前提で話が進んでいるところに、悲しささえ感じてしまうのは、ジェネレーションギャップのせいでしょうか。幸せの頂点は「彼氏がいる状況」ではありませんよ、と忠告したいくらいです。 ■東山紀之がジャニーさん&後輩を語る 同じく1色ページのインタビューコーナー「Who’s hot?」には、大奥総取締ならぬ、ジャニーズ総取締の東山紀之が登場です。前半は、間もなく上演が始まる主演ミュージカル「カーテンズ」やそこから派生したお仕事の話。ベテランならではの冗談を交えたそつのない返しに、ジャニーズ事務所の後継者と噂される所以を感じられるインタビュー。 ところが、後半になり、事態は急変。 ――後輩をプロデュースしたり、発掘したりすることに興味は? 僕はそういう才能ないもん。自分がやったことを観てもらうしか方法がない。その点、ジャニーさんの人を見抜く才能はすごいね。突拍子もないこと言ったりするけど、意外とあってたりするんだよ。 と、永遠の夢見る少年・ジャニー喜多川氏を賛美しつつも、後継者という道を静かにけん制。 ――東山さんは作品を見せる人間として、道を究めるんですね。 だから、常に律してないと。説得力ある人間じゃないと、後輩も認めてくれないだろうしね。(略)だから、SEX特集に声かけてくれたら、赤西よりいい写真撮れるよ(笑) ――今、気になる後輩は赤西くんですか? 気になるのは森本慎太郎くんだね。(略)あの年頃は輝きが一瞬にして変わる。変わる前からダイヤモンドを見抜けるのが、ジャニーさんの眼力の凄さでさ。よく「YOU、このなかで誰が伸びると思う?」って聞かれてたけど、ちっともわかんなかった。でも、僕には違う才能があるんでしょうか、それを探っていきたいですね。 最近、番組やコンサートでのやる気のなさを、ファンや番組スタッフ、ジャニーズの先輩にまで問題視され、東山からの呼び出しにさえ無視を貫いていると噂される赤西仁への静かな忠告を感じさせるやり取りに、勝手にはらはら。さらには、改めて後継者に不向きということをアピールし、このインタビューが事務所チェックを通っているということにも驚きを隠せません。しかも、ジャニーズ仲良し雑誌の「an・an」に掲載されている意味も含めて考えると、”公式”に意思を表明したような……。今後も、ジャニーズ後継者問題は目を離せません。 というわけで、表層的なギャル特集よりも東山のインタビューが内容的にも圧勝。そしてもう一つのオススメページが、1月20日号の赤西仁から続くなぜか英語表記の「Big Wave. Kazuya Kamenashi」という亀梨和也のロングインタビュー。内容もさることながら、上半身裸体(チャームポイントのちっちゃな乳首は写ってないけれど)のショットがいい感じ。先週号の嵐・櫻井翔の”優等生ヌード”では欲求不満だった貴女、亀梨フェロモンをご堪能くださいませ! (小島かほり) 『渋谷語事典 2008』 2年前のはもう死語? 【この記事を読んだ人はこんな記事を読んでます】 ・豚肉よりもつけまつ毛優先!? ギャルママ雑誌「I LOVE mama」の世界観 ・狂気に満ちた「プレジデント ファミリー」は、独身男女こそ読むべき! ・今年のターゲットは”腐”!? 「an・an」のモテ思考が”萌え”に侵される! 最終更新:2010/02/03 21:00 次の記事 地上デジタル対応 シャープ「AQUOS」20型テレビ【2名様】 >