どういう立ち位置!? ”徹子の部屋芸人”になった雨上がり
今回ツッコませていただくのは、雨上がり決死隊&出川哲朗がゲストとして登場した、8月31日放送分の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)。
雨上がり決死隊と徹子の結びつきと言えば、ご存じ、『アメトーーク!』(同)の「徹子の部屋芸人」企画。
『徹子の部屋』で散々な目に遭った芸人たちが集う同企画が好評で、この日の様子も、後日、『アメトーーク!』で放送することを想定して収録されていたが、それにゆえに、前半は、徹子の良さをことごとく潰す内容となっていた。
「面白い話をしてくださいます、雨上がり決死隊のお二人」という、ハードルを上げる冒頭のフリは、もはやお約束になってしまい、完全なる予定調和である。
徹子が、『アメトーーク!』用にノッてくれているだけであって、徹子の懐の深さばかりが際立ち、本来の突拍子もない面白さは雲散霧消してしまっている。
加えて、終始、『アメトーーク!』のカメラを意識している宮迫の余裕のうすら笑いと、時折、カンペを見ているらしい右下を見る仕草は、不快感を覚えるほどであった。
真摯に正面から向き合ってこそ、敬意を持って対話してこそ、徹子の素晴らしさ・面白さがわかるというものなのに、宮迫の頭の中にあるのは、「自分が『アメトーーク!』でどう映るか」ということのみ。徹子に対する敬意が全く感じられない、小馬鹿にした様子には、2ちゃんねるなどのネット上でも「なぜ上から目線なんだ」「宮迫が徹子の良さを潰していた」「敵前逃亡」などの罵声が噴出していた。
結局、雨上がり決死隊が出た前半は面白みが皆無であり、彼らが客席に退いた後、続いて「イジられ役」として引っ張り出されたのが、出川哲朗である。
だが、打者交代によって、ここから番組は一転した。
「こんな格式高い番組に出演させていただいて」と硬い口調と赤い顔で言う出川に、徹子は
「ハンサムでステキ。いつもこうやって(スーツ姿で)出ていれば良いのに」「ほんとよ。こうやってれば、敬わなければいけない感じがする」と褒めちぎる。
真摯な態度の出川相手に、受け止める徹子も真摯で、出川のリアクション芸を見るために、「なぜか出川の腕をたたいたりしながらスネる女子」みたいな珍妙な小芝居までしてくれていた。
だが、ここでも残念だったのは、せっかく面白い二人のやりとりに水をさすように、時折、宮迫の大げさな笑いと笑顔が割り込んでくること。これも『アメトーーク!』用であり、やっぱり自分がどう映るかしか興味がないようである。
出川―徹子の噛み合ったやりとりの後、番組の締めに、雨上がり決死隊の二人がステージ上に戻ったとき、徹子はこんな質問をした。
「今日は、どうでした?」
それに対する宮迫の答えは……。
「ええ、良かったです」
いったい何目線なんだろう? 宮迫の立ち位置って……?
「『徹子の部屋』の素晴らしさをわかってない芸人」「徹子の面白さを間違えちゃった芸人」として、今後、『アメトーーク!』で企画してはいかがでしょう?
(田幸和歌子)
なんつーか、もう俳優(気取り)だしね。
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