深津絵里のストーカー!? ココリコ遠藤・ロンブー淳の妄想ロケ
今回ツッコませていただくのは、5月8日放送のテレビ東京の深夜番組、『遠藤淳』。
番組タイトル通り、ココリコ・遠藤章造とロンブー・淳の番組で、「ココリコ遠藤とロンブー淳が、『日本の危機を救う』ために、真面目でバカバカしい色んな事をしちゃいます!」(番組HPより)とのこと。
この日のテーマは、離婚した遠藤が美人と知り合いたい→高校生時代から憧れていた女優が深津絵里→深津絵里に会いたい。そんなわけで、深津本人が全くタッチしない状態で、勝手に「深津絵里ならこんな場所に出没するのではないか」という、行きあたりばったり系の散歩ロケに突入した。それにしても、『モヤモヤさまぁ~ず』とか『アリケン』とか、深夜番組で芸人2人が街をぶらつくパターン好きだな、テレ東。
「深津っちゃんが似合う街」ということで、2人がまず訪れたのは、三宿。遠藤の妄想では「青いパーカーに黄色い文字が入ったの」を着ている深津が歩いてそうというのが、その理由。
それこそ『モヤさま』風行き当たりばったりに、三宿、目黒通り、代々木上原、駒沢公園と「深津が来ていそうな感じ」というスポットを巡る。その都度カフェや雑貨屋、パン屋や公園などを訪れては「深津さんは来てませんか?」と聞くだけ。
しかし妄想劇を盛り上げるため、葉っぱが出始めた桜を見ては、「ピンクと緑のコントラストが、深津っちゃんには合いますね」「ここの席で、ブックカバーした台本読んでますよ」「ソファでこんな座り方をしているに違いない」と大盛り上がり。
ことあるごとに、「これは完全に深津っちゃんぽい」「絶対深津っちゃんだわ」とか根拠の無い言い切りが続く中で気づいたこと。この”茶番ロケ”における遠藤は『ガキの使いやあらへんで』(日本テレビ系)で「これはもう、完全に千秋です」とやってる時と同じ空気だ。
「会いたい」という目標としていることが最初から成立しないというのが前提で、お約束の中でのボケを続けるのがまた『ガキ使』的。千秋と同列か、深津絵里……。
ところでこの2人は、極楽とんぼの山本圭一を中心にした「軍団山本」の中心構成員。もともと仲が良いんだろうけど、芸歴的にも軍団のポジション的にも後輩の淳が遠藤に対して常に敬語で、どこか遠慮があるように見えるので、座りが悪いコンビに見える。
「ヨイショ」と「失礼さ」の距離感のバランスの取り方のうまさが淳の武器の一つかと思うのだが、遠藤と2人だけだと「遠藤兄さん」の茶番をがんばって盛り上げてくれている感じが目立つ。『ガキ使』の場合だと、ダウンタウンが突っ込んでくれたり、どんどんやる気をなくしていったりして不条理な設定を浮き上がらせてくれたりするのだが、それもないので、遠藤的にもあんまりおいしくない。どっちも得しないロケだ。
ラストに淳が言った一言。
「”ちい散歩”より、ゆるいロケでしたよ」
突然訪れる地井の暴走、勝手なふるまい。それをほんわかしたテーマ曲やナレーションで、午前中の番組らしく、ゆるい空気に見せてるだけで、ゆるくないですよ、『ちい散歩』(テレビ朝日系)。ちいちい、なめんなよ。
(太田サトル)
ちいちい、目の奥全然笑ってないしね
【関連記事】 佐野元春の”ロック・イズ・フリーダム”な珍答が見逃せない
【関連記事】 蒼井そらが見せる、深夜のシュールな「説教コント」
【関連記事】 オシャレタレント千秋に学ぶ、R35のNGファッション