タモリ・三村・タカの怪しげな場面を見つめる、阿部寛の満面の笑顔
今回ツッコませていただくのは、4月14日の『笑っていいとも!』(フジテレビ系)。
最近始まった、「天地鷹」というコーナーがある。どんなコーナーかというと、レギュラー出演しているタカアンドトシのタカのボケに対する「○○か」の正解を当てるクイズ形式のコーナー。
もともとは、毎回瞬時に「○○か」とツッコミを入れる、相方・トシの鮮やかさが発端。同じくレギュラーのさまぁ~ず三村らが、このトシに挑戦するように、トシよりも早くツッコもうとするのだが、案外この「○○か」の「○○」部分が見つからないため、うまくツッコめず、トシによる「正解」を聞いて一同「ああ~」と納得、というので盛り上がることが続いていた。それがコーナーとして独立したのだ。
この日のゲストは、ドラマ『白い春』(同局)の番宣を兼ねて出演した、阿部寛。……なのだが、阿部寛、前日放送の『いいとも』特番と同じ、共演者の子役・大橋”ポニョ”のぞみの、パネルを手に持って登場。のぞみちゃん、この時間は学校があったりするからなんだろうけど、少女のパネルと手をつないで歩いてくる大男は、とりあえず、異様な絵ヅラである。
阿部寛が出ている、「帰りたーい、帰りたーい」と歌う「ハイムさん」だかいう謎の男のセキスイハイムのCMも、たいがい「不気味な歌を笑顔で歌いながら踊る、怪しい大男」に見えて仕方ないが、きっとあの歌にノッてしまったら、こんなふうに、パネル化されて連れていかれてしまうんだ、そんな妄想も広がる。
この”のぞみパネル”、今度はタモリの手にひかれ、なお怪しいおじさんと少女の図になってしまい、場内盛り上がる。パネルになって引き回され、のぞみちゃん、キノドク。
さて肝心のクイズだが、楽しいゲームとして成立させるべく、タカのボケは、ツッコミやすいよう、ハードルは相当下げられている。たとえば、
「グッドルッキングガイと、パーティをしてます」
半笑いで解答できそうなのだが、解答者・里田まいは、さすが、ひと味違う。
「外人か!」
ええ~~っ!? 英語っぽい響きのほう、拾っちゃった! ”グッドルッキングガイ”なんていうステキカタカナを使用するのは、他にいないだろう。「ああ、もう、アレじゃん!」というじれた空気にちょっとうろたえたように里田があわててツッコんだ。
「欧米か!」
基本形、きちゃった! いきなりグダグダになりつつ、阿部寛、登場。タカ、ボケる。
「ゆでたまごが大好きです」
いま、「ゆでたまご」で注目されているのは、板東英二以外、ありえない。しかし、阿部寛も、タダものじゃなかった。
「……? ドラえもんか?」
若干、似せようとして、ダミ声風ではあったけども。日ごろ、やる気を見せない中居までが、ガンガン坂東のモノマネをしてあおってくれている。それを聞いて出た、阿部のツッコミ解答は、これだった。
「西川きよしか!」
中居のフォロー、あえなく撃沈。簡単な問題を出題し、うまくすれば適度に大喜利的にボケた解答なんかも交えつつ、盛り上げるコーナーのつもりだったのかもしれない。しかし、天然すぎる解答者のおかげで、クイズ本来の意図とはずいぶん違った場所にいってしまったのではないか。
その後、三村がタカになぜか股間をおし当ててくる、というところで盛り上がり、さらにタモリがのっかり、三村とタモリ、両サイドからタカに股間をグリグリ押し付けるという悪ノリになっていた。が、なぜかそこで、カットが切り替わり、映し出されたのが、満面の笑みを浮かべる阿部のアップ。
こんなホモ的場面から、アベちゃんの笑顔を”抜く”ってのは、悪意じゃないのか。
名優・阿部寛の新たな魅力に、すっかりわしづかみにされ、ドラマも見てみようと思いました。そういう意味では番宣、正解か。
(太田サトル)
『日本科学技術大学教授上田次郎のなぜベストを尽くさないのか』
阿部ちゃんはいろいろ頑張ってるよ
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