肉食系女子の新バイブル「an・an」の 恋愛はいつも迷走気味？

　「an・an」と言えば、過激なSEX特集など、「何も、そこまで……」と思ってしまうほど恋愛に対して前のめりな記事が多いのは周知のこと。そんな「an・an」から、またしても前のめりな恋愛特集デス。

　特集タイトルこそ「あなたに必要なのは　甘～い恋！ 胸のトキメキ最近感じている？」という柔らかめながら、中身の特集の濃度は……、濃すぎます！

◎ 心のリミッターは今すぐ解禁！　この春は、とことん甘い恋をしよう
◎ ちょっとした言葉選びで蜜の味、かわいい女のラブリー会話術。
◎ 恋の灼熱ボタンをスイッチオン！　日本男子をアモーレにする方法。
◎ イメージこそ、心の糖度の素。　効能高し、妄想ラブストーリー。

以下、簡単に内容をレビュー。

■イメージこそ、心の糖度の素。　効能高し、妄想ラブストーリー

　「いい恋愛をするために、実は妄想って効果的なんです」と語る心理学者の伊藤明氏の意見を基に、恋愛に効く妄想を特集。妄想が恋愛に効く、という理論も若干サイコながら、誌面に掲載されている読者の妄想力にはアタマがさがります。

○社内のエレベーターが突然停止。憧れの人とふたりで閉じ込められてしまう。１時間くらい助けがこないことがわかり、ぽつぽつと話し始める。すると共通点もあって、すぐに意気投合。その後、社内メールで食事に誘われて交際がスタート……なんてことがあるかもしてない。（総務・26歳）

　エレベーターが突然停止したら、憧れの人どころではナイと思うのですが……。生命の危機を感じます。

○ 同じ部署の上司とオフィスラブをしていますが、ちょっと倦怠気味。そんなとき、私はいつもよりちょっと短めのスカートで出社します。お茶を出すとき渡したメモに、「今日、下着をつけていません」と書いておく。彼はその日一日、ドキドキして仕事にならないはず！　と、ここまでははすべて妄想ですが、以前、元彼に披露したら、めちゃくちゃ興奮すると大喜びでした。（デザイナー・30歳）

発想は、オジサマのエロ本「週刊大衆」（双葉社）と同じですね……。しかも、それを元彼に披露するって。かなりアグレッシブな行動力の持ち主です。

■ちょっとした言葉選びで蜜の味、かわいい女のラブリー会話術

日常の会話で自分の可愛さを最大限に引き出そう、という下心満載の企画。まず、
自分を「普通に　かわいい」「Sキャラっぽい　かわいい」「妹っぽい　かわいい」の3タイプにわけます。

　では、3タイプのラブリー会話術を詳しく見ていきましょう。

○今日泊まっていかない？という提案に対して
「はい、いいです」をラブリー会話に変換すると……。
普：朝ごはん買ってから行こうか
S：泊まっても何もないからね☆（と手をつなぐ）
妹：なんかドキドキするね♪

イラストでは、ラブホテルの前で今まさに入ろうとしているカップルが描かれていますが、ラブホテルの前でこんな会話をしているカップルがいたら、相当気持ちワルイです…。特にSキャラの「泊まっても何もないからね☆」というセリフは……。ラブホテルで、ふたりでお茶でも飲むのでしょうか？（笑）

「an・an」で、得意顔で恋愛論を語っている識者たちの中には、「オマエに言われたくないよ」と思ってしまう人も（失礼！）。相変わらず、気持ちだけは前のめりな「an・an」の恋愛特集でした。

『「婚活」時代』