“おしゃくそ”品川に「僕のこと嫌いですよね?」と言わせたNHK
今回ツッコませていただくのは、2月13日放送分のNHK『スタジオパークからこんにちは』。
これまでもこのコラムに頻繁に登場しているように、毎回刺激的な同番組だが、今回のゲスト・品川祐に対しては、見事と言わざるを得ない「おしゃくそ」(※「おしゃべりくそ野郎」 命名/有吉弘行)封じが実践されていた。
品川といえば、「雑学に強い」「小説が映画化」「料理本も出している」「家電に詳しい」など、自らの積極的かつ強引なPRによって、「多才な芸人」として知られている人物。
当然、トーク番組やバラエティー番組でも毎度「おしゃべりくそ野郎」な発言が繰り返されており、この日の放送も、「2ちゃんねる」などネット上では大いに注目されていた。
掲示板には「品川さんかっけー」「品川さんさすが知識が豊富」など、あえて「さん」付けしたり、ロコツな褒め殺しの嫌味が続出。さらに「なんでこんなに感じ悪いんだろう」「こんなに感じ悪い人、初めて見た」「どうしてこんなに上から目線なの?」「何様?」「ベテラン俳優でもこんなにエラそうじゃない」「(司会を務めるアナウンサーの武内)陶子やNHKをバカにしている」など、「2ちゃんねる」上ですらめったに見られない非難の声があふれかえり、大荒れとなっていた。
だが、そんな2ちゃんねらーたちの上をいくのが、NHKの手荒な対応である。
「美容家・山野愛子の孫」という、品川の”セレブ”としての一面を冒頭から紹介したのだが、そこでいきなりNHKらしからぬ痛恨のミスが発覚。なんと「幼少時の写真」として紹介されたのは、本人がまったく写っていない、お兄さんの写真+マネキンのものだった。
また、「このように漫才もお上手で」と紹介された若かりし日の映像は、「ネタフリ」部分のみ。ボケが出る前に映像を切ってしまうあたりは、ちょっと悪意があるんじゃないかと思えるほどだった。
そして、NHKの番組で司会を務めることになったという品川の、「名司会者ぶりをちょっと見てみましょう」と流れた映像は……。
品川の鼻息荒い「男は育児休暇なんてとるもんじゃない!」という主張と、その根拠として披露された「いや、なんとなく日本の会社員はとりにくいんじゃないかと」という、途方もなく感覚的で曖昧な論理のみ。
ことごとく品川の高い高い鼻っ柱をへしおるようなNHKの演出に、品川本人からも「スタッフさん、僕のこと嫌いですよね?(苦笑)」といった声が聞かれた頃には、ちょっと可哀想な気すらしてきた。
さらに、とどめとして「料理上手」にもメスが……。品川の得意料理として披露された「肉じゃが応用料理」の一つ、「肉じゃがコロッケ味噌汁」がふるまわれた。一口ほおばった瞬間、武内アナが目を見開いてフリーズすると、ネット掲示板では「陶子吐け」「不味そう~」などの大合唱が。
最初は「おしゃくそ」ぶりを見るつもりでつけたのに、NHKの「おしゃくそ封じ」を見せつけられ、しまいには、なんとなく同情せずにはいられなくなってしまった『スタジオパーク』。無邪気に残酷です。
(田幸和歌子)
いよいよ映画化、監督デビューですって
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