サイゾーウーマンコラム細く山道を通り、着いた先は……どこまでも期待を裏切る松尾大社有料ゾーン コラム [連載]そうだソルティー京都、行こう。 細く山道を通り、着いた先は……どこまでも期待を裏切る松尾大社有料ゾーン 2010/11/24 11:45 スポットそうだソルティー京都、行こう (前編はこちら) 【第2回松尾大社(有料ゾーン)編】 さて前回、松尾大社がいかにランクの高い、由緒ある神社なのかをご紹介した。そしてそんな威厳ある神社がいかにソルティーであるかも。「ものすごく学業優秀なんだけど、ちょっと変わってるわよね……」という隣の息子さんみたいな感じ。 しかし前回の記事で驚いているようではまだ甘い。涼しくもバタ臭い顔で酒を混ぜ続けるフィリップも、所詮は無料ゾーンの住人である。ここ松尾大社の醍醐味は、有料ゾーンにこそあるのだ。では拝殿右側で庭園の入園券を500円で購入し、いざ魅惑の地へ足を踏み入れよう。 まず入り口がこれだ。かがまないと入れない。金取っときながら「入るな」と言っているような拒絶感である。 チケットを箱の中に入れ、右に折れるとまたもや関門が。今度は鉄骨。 「頭上注意」とあるけど、ぶつけたらほんとうに痛そう この廊下をくぐると、いきなり庭の中腹に出る。ここは「曲水の庭」。ちなみにこの有料券は、庭を見るための券である。たいていの庭は、全景を端っこから眺めさせてもらうものだけど、ここではまさに庭の中にいきなり登場させられるので、自分も庭の一部に。おまけに道がどこだかもよく分からず、石畳の合間をくねくねと水が流れているので、適当にジャンプしながら、なんとなく未開の方向へ進むという感じである。地面は平じゃないし、ヒール履いてったら泣きそうだ。空いている時ならいいけれど、大混雑したら庭を見に金を払ったんだか足元を凝視してる人の頭を見に来たんだか、迷うところだろう。ただ、これまで3回ほど季節を変えて来ているけれど、他に人がいた試しがないので、たぶん杞憂かと。 そして次に現れるのが、宝物館。ここもすばらしい。撮影禁止なのも頷けるゴージャスな空間である。何しろ、織田信長、徳川家康、源頼朝といった有名人たちのお手紙が見られるのである。さすがは最高級ランク神社。 しかしここは、あの「松尾大社」。有名人たちのお手紙だってタダでは見せません。なんと紫色した壁一面に金文字でデカデカとお手紙文字がプリントしてあるのである。紫の壁にも驚愕だけど、なぜ有名人だからといって金文字にしなければならなかったのか。っていうか、どうして複製でもいいから原本に近い姿の文書を見せてくれないのか……。 ミラクル宝物館。中は撮影禁止なので外観のみで失礼 宝物館で、中心に据えられている御神像の説明テープを流してもらう。熱心な係員が担当の場合、神像の見方を教えてくれたりする。それが、どこの文献の話でも調査をしたわけでもない、「~だと思う」とか「~なのではないか」「という気がする」みたいなドメスティックな意見で大変興味深かった。しかし彼の神像に対する深い愛がひしひしと伝わる説明である。 さて宝物館の続きにある茶室では、追加料金500円でお茶がいただける。この茶室も隣のおばあちゃん家みたいな感じで庶民的なので、格式高い庭園見学に疲れたら一休みするのもいいだろう。 宝物館を終えたら、さあいよいよクライマックスに向かってもうひとがんばりだ。その前に、恒例の関門。 またもや鉄骨くぐり。タダで庭は見せませんという決意の表れのようだ 松尾大社では、「入っちゃいけなそうなところの先に面白いものがある」という造りなのである。もちろんここもくぐって次に進む。 人一人がやっと通れる小さな橋を渡り...... 乾いた水路の脇道を通る頃には「ホントにここでいいの?」「こっちでいいの?」という恐怖に襲われる あの、心細い道を通らされたのは、このあじさい苑を見るためだったのである あじさい苑の入り口扉にある注意札。いいの? ここ、ホントに入っていいの? 長い山道を登り切った先にあるのは...... かわらけ投げ! 通常かわらけ投げって、谷の底とか見晴らしのいいところに投げるものだけど、ここでは違います 投げる先はやっぱり樽...... かわらけ投げをやるかどうかは別として、あじさい苑を登り切ったら、今度は下りである。初夏には一面紫の花が咲き乱れるのであろうこの庭だが、脇には物置になってる丸太小屋が大きく口を開けていて、あじさい苑の管理を一生懸命やってるんだなーってことがよくわかる機材をかいま見られる。 こうして名残惜しいあじさい苑をあとにして、「押していいのかな?」と不安になる木戸を押し開け、先に進む。方角的には宝物館の裏側になるので、神社から遠ざかってない分、少し安心できる。「ホントにこっちでいいの?」という小路を通り、まもなく夢の有料ゾーンは終了である。パイプくわえたカメの口からじょんろじょんろと出る御神水をいただき、あじさい苑での疲れを取ろう。 繰り返しになるけれど、この有料ゾーンは庭園を見るために入る。しかしミラクルな旅を終えて思うことは「庭ってどれのことだっけ?」。我々の記憶に残っているのは、「見たいならどうぞ」的に、けだるく迎えてくれた数々のアトラクションだ。500円ではもったいないくらいの世界である。 ちなみに松尾大社は「松尾さん」と親しみ深く呼ばれているようである。うん、このソルティーっぷりには「最高級神社だえっへん!」という格式は感じられない。確かに隣の「松尾さん」である。 (和久井香菜子) 『サライの京都―何度行っても、新発見』 サイ女とサライ、何がどう違うとこうなるやら…… 【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでます】 ・肉体派イケメンたちにくぎ付け☆ ”消防士たちの甲子園”に潜入♪ ・縁切りの”神”はお岩さん!? 恋愛に悩む人にピッタリの縁切りスポット ・満月に向かって金運を願う、フリフリーゼの会に潜入! 最終更新:2019/05/21 18:38 次の記事 LUNA SEAと真逆に見えてもロック! 河村隆一の新たな挑戦とは? > Facebook Twitter プッシュ通知を受け取る クリックしてプッシュ通知を有効にする クリックしてプッシュ通知を停止する アクセスランキング コラム 165万リングの買い直しを決意したワケ 「若く見える」と言われたときの返し方 あびる告白、娘の連れ去りはレアケースではない 英王室と皇室の違いとは? 皇室の“セックスマニュアル”? その内容は 「美智子さまいじめ」の主犯 【デニーズ】2,310円、有名レストラン監修メニューのコスパは? 食べてわかった子連れにウケる4つのポイント サラリーマンと結婚した皇女が金銭難で内職? 「私には迷信と思えない」幼い息子に起こった異変とは? 奇跡的だったお坊さんの指摘 ビオセボンのおすすめ食べてみた 秋篠宮さまの“プロポーズ美談”は全部ウソ? 学習院「常磐会」が行った「美智子さまいじめ」 2022年スピ“教祖様”たちの注目動向 鈴木亮平の冴羽獠はなぜ素晴らしい? 『ブギウギ』ドラマと徹底的に異なる逸話 秋篠宮さまが小室さん問題の渦中に見せた言動 婚約発表で“元カレ”問題が浮上の皇室 秋篠宮さま、大学時代に「7人の恋人」? 中学受験の合格手続きでミス 実父の強姦が黙殺された「栃木実父殺し」から現在 総合 【ダイソー】110円「シューズケース」は冷凍庫に◯ イオン系列の新スーパー【ブランデ】レポ 【ポッポ】ヨーカドー閉店ラッシュで絶滅危機 今週の人気記事ランキング 【ダイソー】110円「水切りカゴ用ポケット」活用術6 大量閉店の【ミニストップ】を調査! 【ダイソー】110円「ブックエンド」洗面台で使う アラフォー婚活、最後に彼氏に料理したのって 【ダイソー】110円L型ビニールケース 視聴率不振が心配される夏ドラマ 後輩にしたいボーイズグループメンバー発表 STARTO勢Xフォロワー数ランキング11~25位 【ダイソー】110円のコレ、洗面台収納に 【サイゼリヤ】平日ランチ実食おすすめ5品 アラフォー婚活、海外旅行ばっか行ってる 165万リングの買い直しを決意したワケ 爆増中のチェーン【鰻の成瀬】目が釘づけ スノ・深澤、同期会開催を宣言 「若く見える」と言われたときの返し方 衝撃の英王室スキャンダル5選 カルチャーの人気記事 アラフォー婚活、最後に彼氏に料理したのって アラフォー婚活、海外旅行ばっか行ってる アラフォー婚活、45歳イケメンの残念点 バチェラー・黄皓が結婚発 アラフォー婚活、「結婚しよう!」26歳男子からプロポーズ カルチャー一覧へ サイ女の精神!過去の人気コラム リボ払い100万円の女が降伏! メルカリで55万円のシャネルのショルダーバッグとは? コラム 『酒のツマミになる話』小籔千豊の“ド昭和”な一面が露呈した「ええとこの」女性の話 仁科友里「女のための有名人深読み週報」 中学受験「トップ校狙えるのになぜ?」偏差値と憧れに固執していた母が娘に教えられたこと “中学受験”に見る親と子の姿 コラム一覧へ