サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー父に鼻を折られ、夫がアル中で……「婦人公論」であの二人が悲惨自慢 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「婦人公論」9月22日号 父に鼻を折られ、夫がアル中で……「婦人公論」であの二人が悲惨自慢 2010/09/09 21:00 女性誌速攻レビュー婦人公論 「婦人公論」9月22日号(中央公論新社 不思議なんですよね。今号の「婦人公論」を手にした瞬間、いつもよりもズシッとした重みを感じたんです。ページが増えたのかなと思って見たら、前号よりむしろ4ページ減ってる。なんでだろう……。もしかして内容が超ヘビーなんじゃないかと、イヤうれしい感じがしました。いえ、筆者は別に特殊な能力があるわけではありません。しかし、「婦人公論」に関してだけは当たってるような気がします。ま、十中八九「婦人公論」はヘビーなんですけどね。ところで、表紙のくらたま先生、すっごい老けたなあ~。……と思ったら、桐野夏生先生でした。 <トピック> ◎特集 女の実話スペシャル 泣いて、もがいて、それでも生きていく ◎Hey! Say! JUMP 母と娘の絆を深める、10人の”息子”たち ◎誰にも迷惑をかけずに死ぬために ■他人の不幸は蜜の味だけど、不幸自慢は遠慮したい 特集は「女の実話スペシャル 泣いて、もがいて、それでも生きていく」。数百におよぶ読者の投稿の中から編集部が選んだ傑作ノンフィクションを掲載するという企画です。その前に、西原理恵子と柳美里の対談「『書く』ことを手放さなければ、生きていけるから」が掲載されているのですが、これがもうなんというか、不幸自慢大会になってる。そういうお題だから仕方ないとはいえ、悲惨に悲惨で応酬する激しい戦いに思わず苦笑失笑。 柳 つらい、痛い、苦しい目に遭うと、書かないと帳尻が合わないというか、生きていけない。それは、父親から殴られまくって鼻の骨折られたり、母親から鼓膜を破られたりした小学生のときから同じで、全部日記に書いてたからね。 西原 私もお母さんと父さんが喧嘩してるときに、耳を塞ぐ代わりに絵を描いていた。 柳 東(由多加)さんを「好きだ」と思ったのは、飲んだくれてドブにはまって、顔が半分ドブ水に浸かってるのを見たときだもんね、救いようがなさ過ぎる。(笑) 西原 私の実の父親、そうやって死にましたことよ。(笑) 柳 今年に入って酒漬け薬漬けの日々で、生理も止まりましたね。薬は抗うつ剤と睡眠薬なんだけど、量も増えていって……。 西原 薬と一緒にやると、アルコールの症状が余計ひどくなるんだよね。 柳 幻覚幻聴との闘いでした。ベッドの傍らで仏壇のてんこもりの白米を食べてる女や、頭が焼け焦げたキューピーが大量に出てきたり……。 西原 そうそうそう、あった、あった、鴨ちゃん(元夫の故・鴨志田穣さん)にも幻聴と幻視が。 こんなんばっかなんです。結論としては、「私たち、こーんなにヨゴレだけど、それをネタにお金を稼いでまーす(はぁと)」という話です。お金=幸せではないとよく言いますが、不幸を芸に稼げるならまだマシですよね。一般人の場合はどうすればいいのか……そうだ、私たちには「婦人公論」があるじゃないか! 「婦人公論」に体験記が掲載されるようにがんばればいいんだ!! そんな気持ちにさせられました。あたし、もしかして道を踏み外してる? ■新連載ですが、そろそろ店じまい……? 新連載が始まりました。江原啓之です。江原啓之がセックスを語る「江原啓之のセックスよろず相談室」です。今号はまだお悩み相談に入る前のプロローグ。長々と「セックスとは」について語っています。そこで、「スピリチュアル的に見れば、セックスとはお互いのオーラを交換し、絆を深めるコミュニケーションのひとつなのです」とおっしゃってるんですが、これってよく考えてみれば「スピリチュアル」「オーラ」なんて言葉を使わなくてもいいですよね。「セックスは絆を深めるコミュニケーションのひとつ」でいい。でもってすごいチンポ、じゃない陳腐! 「オーラの交換を通じてお互いの信頼関係が成り立ってさえいれば、たとえセックスレスであろうと思い悩むことはないはずなのです」ともおっしゃってるんですが、これも「お互いの信頼関係が成り立っていれば、セックスレスでも悩む必要ナシ!」でいい。もはや江原のスピリチュアル芸は苦しいだけ。「スピリチュアル・カウンセラー」の看板を外して、普通に「カウンセラー」でいいのではないでしょうか。それじゃ存在意義がないか。うーむ。 ■YOUもこっちの世界に来ちゃいなよ 唐突に、Hey! Say! JUMPのグラビアが入っています。ショー『SUMMARY 2010』のルポです。これまで「婦人公論」の格付けは、氷川きよし>韓流>>>>>ジャニーズと思われたのですが、いきなりHey! Say! JUMPがやってきました。タイトルは「母と娘の絆を深める、10人の”息子”たち」。小見出しには「母親目線で彼らを見守る」。読者の中には祖母目線の人もいそうですね。まだ人気はいまひとつのHey! Say! JUMPですが、ひょっとすると熟女から火が付くことがあるかもしれません。ジャニーズは熟女のたしなみです。一歩一歩、ジャニーさんの見ている風景に近づくことに喜びを感じます。これからはきよしクンばかりでなく、母&祖母目線のジャニーズページをよろしくお願いします! 今号は、他にもお得な埋葬情報たっぷりの「誰にも迷惑をかけずに死ぬために」という特集など、充実した内容でした。やはり手にとったときにズシッときたのは気のせいじゃなかったようです。エロがなくてもおもしろい「婦人公論」。次号も期待しています。 (亀井百合子) 「婦人公論」 無事に呼吸しているだけで幸せなんだな~ 【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでます】 ・とうもろこし畑で後ろから攻められ……加速する「婦人公論」のエロ特集 ・安藤優子がかつて抱いていた若さへの嫉妬を「婦人公論」で赤裸々告白 ・「婦人公論」ですっかり新妻気分の木村佳乃が子づくりについて語る!? 最終更新:2010/09/09 21:40 次の記事 「本当に仕事が入っていたなんて!」とファン歓喜 Kis-My-Ft2横尾渉がドラマ決定 >