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2024年10月期の秋ドラマ

【日曜劇場】視聴率歴代ランキング――『海に眠るダイヤモンド』2010年以降のワースト2位に

2024/12/23 15:00
仲宗根由紀子(エンタメライター)
ホスト役が新鮮だった神木隆之介(C)サイゾーウーマン

 12月22日午後9時~10時50分に最終回が放送されたTBS系日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』。ネット上で「海眠ロス」を訴える視聴者が相次ぐ一方で、視聴率は同枠前クールの『ブラックペアン』シーズン2を大きく下回った。

目次

『海に眠るダイヤモンド』最終回のあらすじは?
『海に眠るダイヤモンド』「心震えるドラマ」と賛辞
『海に眠るダイヤモンド』最終回&期間平均8.3%で
「日曜劇場」歴代視聴率ワースト10(2010年以降)

『海に眠るダイヤモンド』最終回のあらすじは?

 『海に眠るダイヤモンド』は、『逃げるは恥だが役に立つ』(16年10月期、TBS系/以下同)などの野木亜紀子氏が脚本、『アンナチュラル』(18年1月期)『グランメゾン東京』(19年10月期)などの塚原あゆ子氏が監督を務めるヒューマンラブエンターテインメント。

 昭和の高度経済成長期の長崎県・端島と現代を結ぶ70年にわたる愛と青春と友情、そして家族の壮大な物語が描かれ、一人二役で主演を務めた神木隆之介の脇を斎藤工、杉咲花、土屋太鳳、宮本信子ら主役級の俳優陣が固めた。

※以下、『海に眠るダイヤモンド』最終回のネタバレを含みます。

 端島出身のいづみ(宮本)から、恋人の鉄平(神木)は友人のリナ(池田エライザ)と駆け落ちをしたきり消息を絶ったと告げられた、鉄平と瓜二つのホスト・玲央(神木)。最終回ではいづみが“あの夜”のことを語り始める。

 1965年3月、新区域から石炭が出たことで息を吹き返した端島で、本格操業へ向けて張り切る鉄平。そんなある日、朝子(杉咲)は鉄平から「話がある」と呼び出されるが、約束の時間になっても鉄平が姿を見せることはなかった。

 さらに、現代でいづみが持っていた10冊の鉄平の日記には、まだ大きな秘密が……。再び長崎を訪れた玲央といづみは、70年の時を超えて鉄平の思いを知ることとなる――。

『海に眠るダイヤモンド』「心震えるドラマ」と賛辞集まる

 ネット上では、「端島をバックに咲き誇るコスモスに涙が出ました。久しぶりに心震えるドラマでした」「すごいドラマだった。『アンナチュラル』のスタッフだからと見始めましたが、見てよかった」「悲しい終わり方かもしれないが、へたにハッピーエンドにしなくてよかったと思う」などと好意的な声が続出。

 さらに、和馬(尾美としのり)の一人息子・星也役を演じたJO1・豆原一成のファンによる反響も目立ち、「豆ちゃんの演技、最高だった。もう見られないと思うと寂しい」「豆がこんなに素晴らしいドラマに出ていて、ファンとして誇らしい」といった声が相次いでいる。

「壮大な物語ゆえ、最初は『恋愛ドラマなの? それとも歴史もの?』などと戸惑う視聴者も見られましたが、次第にハマる人が続出。最終回でストーリーがきれいに完結し、視聴者の満足度は概ね高かったようです。また、TVerでは2時間スペシャルとして放送された最終回を前編(第9話)と後編(第10話)に分け、未公開シーンを含むディレクターズカット版として配信しており、これも好評を博しています」(テレビ雑誌記者)

『海に眠るダイヤモンド』最終回&期間平均8.3%で、『ブラックペアン』下回る

 一方で、視聴率は同枠にしては「イマイチ」と言わざるを得ない。『海に眠るダイヤモンド』最終回の平均世帯視聴率は8.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、期間平均も同じく8.3%。

 同枠前クールの『ブラックペアン』シーズン2の最終回が12.0%、期間平均が11.3%だったことを思うと、物足りない結果といえる。

 また、2010年以降の日曜劇場枠における期間平均の歴代ワースト1位は、錦戸亮主演『ごめんね青春!』(14年10月期)で7.7%。『海に眠るダイヤモンド』はこれに次ぐワースト2位となる。

「『海に眠るダイヤモンド』は、初回こそ11.0%と2ケタで発進しましたが、第2話以降は1ケタが続き、第6話で6.7%までダウン。その後、最終回まで8%台が続きました。なお、最終回はテレビ朝日系の『M-1グランプリ2024』と運悪く“裏被り”。『M-1』の平均世帯視聴率が関東地区18.0%、関西地区25.5%と高視聴率だったため、視聴者をとられた可能性は大いにあるでしょう」(同)

 ディレクターカット版の配信により、ドラマファンを2度楽しませている『海に眠るダイヤモンド』。同枠では1月19日より松坂桃李主演『御上先生』がスタートするが、ヒット作となるだろうか。

「日曜劇場」歴代視聴率ランキング、ワースト10(2010年以降)

1位『ごめんね青春!』(14年10月期、錦戸亮主演)7.7%

2位『海に眠るダイヤモンド』(24年10月期、神木隆之介主演)8.3%

3位『ナポレオンの村』(15年7月期、唐沢寿明主演)9.0%
 『家族ノカタチ』(16年1月期、香取慎吾主演)9.0%

5位『特上カバチ!!』(10年1月期、櫻井翔・堀北真希主演)9.3%

6位『おやじの背中』(14年7月期、主演は週替わり)9.4%
 『Get Ready!』(23年1月期、妻夫木聡主演)9.4%

8位『アトムの童』(22年10月期、山崎賢人主演)9.6%
 『下剋上球児』(23年10月期、鈴木亮平主演)9.6%

10位『ごめん、愛してる』(17年7月期、長瀬智也主演)9.7%
 『この世界の片隅に』(18年7月期、松本穂香・松坂桃李主演)9.7%
 『THE GOOD WIFE / グッドワイフ』(19年1月期、常盤貴子主演)9.7%

仲宗根由紀子(エンタメライター)

芸能誌の編集を経て、現在は国内・国外ドラマレビューを中心に執筆するライター。人気俳優のインタビュー経験多数。

最終更新:2024/12/23 15:31
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