【セブン&アイHD】売上5%減「ヨーカードー」の一方、2%増「ヨークベニマル」——実際に買い物してみた!
近年、食品スーパー業界が好調だと報じられています。東北を中心に248店舗を運営するスーパーマーケットチェーン・ヨークベニマルもその中のひとつです。同じセブン&アイ・ホールディングス系列のイトーヨーカドーが苦戦する中、なぜヨークベニマルは好調なのか? 実際に利用してきました。
※価格はすべて税込。
※店舗によって取り扱い商品や価格が異なります。
※2024年7月20日の情報です。
目次
・【ヨークベニマル】とは?
・【ヨークベニマル】行ってみた
・お総菜ブランド「Wm(ウィズマム)365」2品を実食!
※2024年7月20日公開の記事を再編集しています。
【ヨークベニマル】とは?
「セブン&アイ・ホールディングス」子会社の株式会社ヨークベニマルが運営する食品スーパーマーケット「ヨークベニマル」。東北を中心に展開し、店舗数は24年5月末時点で248店舗です。
「セブン&アイ・ホールディングス」といえば、苦境続く「イトーヨーカドー」の親会社でもありますが、「セブン&アイ・ホールディングス」が発表した主要事業会社の月次営業情報によると、9月のイトーヨーカ堂の既存店の総売上計(ショッピングセンター合計)は、前年同月比0.2%減(商品売上3.5%減、客数2.0%減、客単価1.6%減)。全店では5.0%減だったとのこと。
一方で、ヨークベニマルの既存店は前年同月比1.5%増(売上高1.5%増、客数0.6%増、客単価0.8%増)。全店で2.3%増と好調です。24年2月決算の決算補足資料においても、営業利益はイトーヨーカドーが赤字16億円に対し、ヨークベニマルは6.8億円の黒字となっています。
なお、今年3月1日にヨークベニマルの社長に就任した大高耕一路氏は、日本経済新聞社の取材に「仙台市や宇都宮市など人口減の影響が少ない地域で出店を拡大したい」と述べ、業務の効率化も進め「(現在4%未満の)売上高営業利益率5%を目指す」との目標を掲げています。
【ヨークベニマル】行ってみた! お惣菜シリーズ「Wm(ウィズマム)365ブランド」
ヨークベニマルは、自社のお総菜シリーズ「Wm(ウィズマム)365ブランド」を展開。「毎日食べるものこそカラダに優しいものにしたい」という“家庭の味”を追求する思いが詰まっているといいます。そのため、店内はお総菜コーナーが充実しています!
筆者が訪れた店舗では、店内に入って目の前のスペースに総菜コーナーが設置されており、店舗全体の4分の1近くの面積がとられていました。ヨークベニマルがお総菜に力を入れていることがわかります。
麺類はソース焼きそばのほかに「上海風焼きそば」(386円)などもありました。うどんと天丼のセット(537円)もあり、ダブル炭水化物でガッツリ食べたいときにうれしいですね。
また、お総菜の定番である揚げ物コーナーには「帆立貝ひも おつまみあおさ天」という珍しいメニューがありました。貝ひもを天ぷらにしてのり塩味に味付けしたものだとか。価格はグラムによって違いますが、130円のものが117円に値引きされていて、かなりお手頃でした。
また、お総菜のカテゴリごとに「居酒屋デリ」「カジュアルデリ」などの名前が付けられているのも特徴的です。こうした名前が付いているだけで、ただ並んでいるよりもなんだかおいしそうに感じますね。
さらに煮物コーナーは「おばあちゃんの煮物」と名付けられていました。家庭的で素朴なメニューが食べたいときに重宝しそうです。
セブン&アイのPB商品がたくさん
また、ヨークベニマルはセブン&アイ・ホールディングスグループなので、店内にはセブン&アイのPB商品がたくさん並んでいます。
ちなみに、筆者は山形県と宮城県にある複数店のヨークベニマルを訪れたことがあるのですが、どの店舗もキレイで清潔感にあふれているという印象を受けました。食品を買う場所ですから、清潔感は大切ですよね。
また、今回訪れた店内にはFUJIYAの洋菓子コーナーもありました。急きょ、手土産が必要になり、「スーパーに売っているお菓子やデザートではちょっと……」といった場合に便利です。
【ヨークベニマル】お総菜2品を実食
さまざまなお総菜があって迷いましたが、今回は自社製の「あおり香味チャーハン」(397円)と「つくねの照焼き」(321円)を購入しました。
まずはつくねの照焼きから食べてみました。中にレンコンなどが入っており、シャキシャキとした食感も残っています。甘すぎず、塩辛すぎない、ちょうどいい照焼き味で、子どもから大人まで万人ウケしそうです。
忙しいときに、お弁当のおかずとして活用するのも良さそうです。
あおり香味チャーハンも食べてみましたが、かまぼこの旨みがいいアクセントになっています。また、それぞれの具材の均一な細かさはなかなか家庭ではマネできないところ。そのおかげか、米と具材がしっかりなじんでいて、町中華で出てきそうなクオリティです!
お総菜に対する並々ならぬこだわりが、店内のレイアウトや実際のお味から感じられたヨークベニマル。売上好調なのも納得でした。