【焼肉きんぐ】業績が悪化でもーー2,178円ランチ食べ放題「まさに至福」の食べ方とは?
新旧チェーン店が入り乱れる焼肉業界において、独り勝ち状態といえる「焼肉きんぐ」。しかし、売上は24年4〜6月期で前年比マイナスになっていることが明らかに。今回、週末限定の食べ放題ランチを利用してきました!
目次
・【焼肉きんぐ】24年4〜6月期は売上高が前年比マイナス
・【焼肉きんぐ】食べ放題のコースは4つ
・【焼肉きんぐ】予約必須?
・“五大名物”はランチコースで頼めない
・牛カルビなど実食!
・キッズ向けサービス
・牛角より優れた点4つ
※2024年4月8日公開記事を再編集しています。
※価格はすべて税込。
※価格やメニューは2024年4月7日時点の情報です。
※店舗によって価格やメニューおよびシステムが異なることがあります。
※最新の情報は公式サイトや公式SNSをご確認ください。
【焼肉きんぐ】中国で別業態・ハンバーグ店が人気!
牛角や七輪焼肉安安など数多くの焼肉チェーン店の店舗数が減少傾向にある中、焼肉きんぐは近年、新店舗を続々とオープンさせています。
2023年版「焼肉チェーンの店舗数ランキング」(22年7月~23年7月、日本ソフト調べ)によれば、2位の焼肉きんぐは306店舗。1位で571店舗の牛角と差が開いていますが、「焼肉チェーン店売上高シェアランキング」(富士経済「外食産業マーケティング便覧2023」より)では堂々1位を獲得(売り上げは770億円)しているんです。
そんな焼肉きんぐですが、運営元・株式会社物語コーポレーションの24年4〜6月期における決算で焼肉部門の既存店売上高が前年比でマイナスになったことが明らかに。売上高は98.6%、客数99.7%となっています。
物語コーポレーション全体としても、「MINKABU」によれば前年同期比0.6%減の15.9億円となり、売上営業利益率は前年同期の6.6%→4.9%に悪化しているとのこと。
一方で、同社が中国で展開するハンバーグ店「肉肉大米」が好調と「日経ビジネス」8月27日付け記事が報じています。22年11月に中国で開始した同店は、6月末時点で中国本土の店舗数は13に拡大。現地では模倣店も出現するほどの人気店に成長しているそう。
【焼肉きんぐ】食べ放題のコースは4つ
国内でも業績に陰りが見えてきた焼肉きんぐですが、食べ放題のコースは以下の4種類。高いコースほど、国産牛が選べたり、サイドメニューやデザートの種類が増えていきます。
食べ放題コース4種(100分間)
・プレミアムコース 4,378円
・きんぐコース 3,498円
・58品コース 3,058円
・ランチコース(主に週末限定) 2,178円
※幼児は無料、小学生は半額、60歳以上500円引き
なお、牛角も食べ放題に特化した「牛角食べ放題専門店」を運営していますが、牛角の“平日ランチ食べ放題”も同じく2,178円。
ということで、今回は焼肉きんぐのランチコースを楽しむと同時に、牛角のサービスとも比較してみたいと思います。
【焼肉きんぐ】予約必須?
事前にママ友から「予約しないとめっちゃ待つよ」との情報を得ていたため、来店5日前に予約サイトを訪れたところ、すでにほとんどの時間帯が予約で埋まっていました。
慌てて空いている時間に滑り込むことができましたが、1日遅かったら予約できなかったかも。焼肉きんぐの人気を舐めていました……。
お店に到着すると、なんだか既視感が……。すぐに「あ、巨大な看板が丸源ラーメンっぽい!」と気づきました。
勢いのあるラーメン店として、最近よくメディアで見かける「丸源ラーメン」ですが、焼肉きんぐと同じ「物語コーポレーション」が運営しているので、看板の印象がなんとなく似ています。
店に入ると店内はほぼ満席。新しいお客さんがひっきりなしに訪れるので、活気があります。
ゆえにスタッフもかなり忙しそうで、席に案内してくれた店員さんのコース説明もかなり早口。配膳ロボットも行き交っていましたが、それでも余裕はなさそうです。
そんな店員さんにランチコースを注文すると、ものすごい速さでメニュー表を持って消えていきました。
実はメニュー表の写真を撮りたかったのですが、全スタッフの顔に「忙しい」と書いてあるように見えてしまい、筆者は退店まで声をかけることができませんでした……。
【焼肉きんぐ】“五大名物”はランチコースで頼めない
焼肉きんぐは、壺入りの「壺漬けドラゴンハラミ」や、分厚いカルビを豪快に焼き上げる「きんぐカルビ」などの5商品を“五大名物”と呼んでいますが、ランチコースでは頼むことができません。
ちなみに、ランチコースで頼める牛焼肉は、薄切りの「炙りバラカルビ(タレ・塩)」「ロース(タレ・塩)」とホルモンのみ。正直、カルビはペラペラなので、分厚い牛肉を堪能したい人は別のコースをおすすめします。
さらに、焼肉きんぐでは現在、期間限定(7月上旬まで)でアウトドアブランド「LOGOS」とコラボしたデザート「ぐるぐるまぜてね きんぐスロッピー ~LOGOSメイプルクッキー~」が提供されていますが、こちらも“きんぐコース”以上でないと注文できないようです。
今回、周りの席の客が“きんぐコース”以上を頼んでいたため、一緒に行った小2の娘から「なんであれ頼めないの?」と何度も聞かれて申し訳ない気持ちになりました。
そんな娘の純粋な投げかけに負けず、今日は与えられた制限の中で最大限に焼肉ランチを楽しみたいと思います!
【焼肉きんぐ】牛カルビなど実食! ドリンクも飲み放題
いよいよ、テーブルのタブレットから商品を注文していきます。
ランチコースはソフトドリンクが飲み放題。しかも、焼肉きんぐは「席から注文」できることをウリにしているので、飲み物もすべて店員さんが配膳してくれます。
牛角食べ放題専門店の平日ランチ食べ放題にも「ドリンク&パフェバー」(一部店舗は「ドリンク&ソフトクリームバー」)が付いていますが、ドリンクバーまで客が取りに行くシステムなので、この点は焼肉きんぐに軍配が上がりますね。
「炙りバラカルビ」は、タレと塩を注文。焼いたカルビは、「【焼肉専用】韓国のり玉ごはん」と一緒にいただきます。
タレと卵黄、ゴマ油が混ざり合い、ごはんが進む進む……まさに至福!
丸くて大きいので牛タンに見えますが、豚タンです。
一体どんな技術でこの形にしているのかわかりませんが、肉の脂が苦手な娘はこれをいたく気に入り、豚タンばかり食べていました。
続いて、旨辛焼肉シリーズの「炎の鶏カルビ」と「厚切り豚カルビ」を注文。「炎の鶏カルビ」は唐辛子のピリ辛が心地よく、これはビール(別料金)に合いそうです。
一方、「厚切り豚カルビ」は少しパサパサしていましたが、分厚くて食べ応えがあります。
このほかにも、ホルモンやサイドメニューを頼みました。
「〆の」とあったので、後半で「〆のさっぱり冷しそうめん」を頼んだのですが、これが結構多く、食べきるのに苦戦……。
「ごはん一善分くらいの麺が入っているのでは?」というほどボリュームがあったので、おなかに余裕があるタイミングで頼むことをおすすめします。
ランチコースで頼めるデザートは5種類
ランチコースで頼めるデザートは、「やわらか杏仁豆腐」「みかんゼリー」「バニラソフト」「チョコバニラソフト」「ストロベリーバニラソフト」の5種類。
どれも小さなカップに入っていて、3口ほどで食べられるので、残す心配がなくて◎。ただ、ざっと見た感じ、パフェ用の長いスプーンしかなかったので、これで食べるしかなさそう。
特に不便さはありませんが、しばらく短いスプーンを探してしまいまいした。
【焼肉きんぐ】キッズ向けサービスが充実! そして、326との再会……
また、焼肉きんぐは子ども向けサービスも充実。今回は“ランチコース”で頼めるポテトとパンケーキを頼みましたが、お皿にソースを入れるスペースが付いていたのが、子どもの使い勝手をよく考えているなと感じました。
さらに、公式アプリをダウンロードしたところ、会計時にスタンプカードとオリジナル絵本『焼肉きんぐになった少年』がもらえました。どうやら、来店ごとにスタンプが溜まり、数に応じてオリジナルグッズがもらえるようです。
絵本をもらって目を輝かせていた娘ですが、表紙のすみっこを指さしながら「これ何?」と質問してきたので、見てみると、326ことナカムラミツルさんのデザイン性の高いサインでした。そして、頭の中で突然流れる19の「あの紙ヒコーキ くもり空わって 」のメロディー……。
筆者は焼肉きんぐにオリジナルキャラクターが存在することを知らず、まさか326に思いを馳せる展開になるとは思いませんでした。娘いわく「面白い絵本」とのことなので、興味がある方はぜひゲットしてみてください。
【焼肉きんぐ】牛角食べ放題よりも優れている点3つ
焼肉きんぐと牛角食べ放題のサービスを比較し、筆者が個人的に「焼肉きんぐのほうが上では?」と感じた点は、以下の3つです。
(1)コースに含まれるソフトドリンク飲み放題は、テーブル注文&店員さんが運んでくれる。
(2)メニューのエンタメ性が高い
(3)子ども向けサービスが魅力的
焼肉きんぐのランチコースは、2,178円で牛、豚、鶏が食べ放題な上に、ソフトドリンクも飲み放題! この圧倒的な安さで、味も安定しておいしいので、その満足度は“お値段以上”といえます。
さらに、「トリュフソースで食べる 豚肩ロースステーキ」や「パリパリ無限キャベサラ ~ベビースター~」をはじめ、エンタメ性が高い商品が多く、メニューを見ているだけでも楽しい!
ただ、それらの商品は今回のランチコースでは注文できなかったので、次はケチらずに「きんぐコースを頼む!」と心に刻んだ次第です。
店の活気からも、繁盛しているのは一目瞭然だった焼肉きんぐ。これだけ安くてエンタメ性も高ければ、焼肉業界で独り勝ち状態になるのも納得。この強者を前に、ほかの焼肉チェーンがどう出るのか、見守っていきたいと思います。