イオン版「成城石井」の声も……都市型スーパー【ヴィルマルシェ青山】、買い物してガッカリしたワケ
イオン傘下の都市型小型スーパーマーケット「ヴィルマルシェ青山」。高級路線のスーパーとのことで、実際に利用してきました。
目次
・【ヴィルマルシェ青山】とは?
・【ヴィルマルシェ青山】行ってみた
・まいばすけっとに毛が生えた程度の高級感
【ヴィルマルシェ青山】とは?
イオンの関連会社イオンリテール株式会社が運営する、都市型小型スーパーマーケット・ヴィルマルシェ。2016年10月に青山店をオープン後、赤坂店も出店しましたが現在は閉店しています。
青山店があるのは、都内でも屈指のおしゃれスポットかつ高級住宅地の表参道エリア。外苑前駅から約2分、 表参道駅から約8分、青山一丁目駅から約11分という立地です。
かつて、青山エリアの食品スーパーといえば高級スーパーのピーコックが代名詞だったものの、19年2月末に閉店(ちなみにピーコックもイオン傘下)。現在、この地域の高級スーパーは成城石井とヴィルマルシェ、同じくイオンのオーガニックスーパー・ビオセボンがあるようです。
ネットでは、ヴィルマルシェはイオンにおける「成城石井」だとする意見もみられます。
【ヴィルマルシェ青山】行ってみた
平日の午後2時過ぎ、ヴィルマルシェ青山を訪れました。国道246号線を挟んだ向かい側に、成城石井が構えていてびっくり! ヴィルマルシェより早く14年にオープンしたそうです。
ヴィルマルシェの外観やロゴはおしゃれで落ち着いた色使い。イオンのロゴが強調されているものの、街に溶けこんでいます。
店内入ってすぐは店内調理の総菜コーナー。時節柄、うなぎ関連のお弁当を推していて、ロースカツサンドやアジフライ、フライドポテトなども並んでいますが、店内調理品は揚げ物中心に限定している様子です。
そのほかの総菜は「イオンリテール」の製造したもの。まいばすけっとで見たようなサラダや総菜で、とくに面白みはありません。
店内にはベーカリーも併設しているそうで、品数はわずかなものの「フランスのバゲットハーフ」(216円)など青山っぽい感じのパンがありました。
店内調理のお惣菜
店内調理品の「カツサンドR」410.40円。Rはレギュラーの意味と思われます。
店のテラス席でさっそく実食したところ、お肉が柔らかくて食べやすかったです。ただ、そのほかに特筆するところの見当たらない普通のカツサンド。2口で食べ切れるミニサイズで、これが1切れ205円とは、なかなかのお値段ではないでしょうか。
また、パッケージのシールでちょうど隠れていた部分は、カツがちぎれていました。
価格に驚いてしまったのが、「カニクリームコロッケ」237.60円。
お弁当チェーン「ほっともっと」、「オリジン弁当」のカニクリームコロッケがそれぞれ1つ160円(販売終了)、140.40円なので、スーパーの総菜で200円超えは強気です。
こちらもテラスで実食。レンジで温めずに食べてしまったので本来のポテンシャルを発揮できてなかったと思いますが、こちらも特筆するようなものが見当たらず……。
カニクリームはたしかに濃厚で、コロッケにぎゅうぎゅうに詰まっているのは満足度が高めでした。
なお、店内調理品の一部揚げ物にもは「揚げ処たて花」というマークがあるので、そういう専門店の商品かと思いきや、イオンの総菜ブランドのひとつのようでした。
アルコールは3万円の商品も販売!
店内はまいばすけっとの雰囲気がかなり強く、魚もまいばすけっとでおなじみのマグロの切り身や干物など。ただ、本マグロの中トロが入った刺身の盛り合わせという、まいばすけっとでは見られないものもありました。
精肉コーナーは総じてイオンのPB・トップバリュの商品がズラリ。体感で店内の6~7割程度の商品がトップバリュです。
なお、野菜の価格はにんじん1本98円、キャベツハーフカット105.84円、ミニトマトパック267.84円など。思ったよりもお手頃で、おつとめ品もありました。
ここまで高級店の要素は感じられなかったのですが、アルコールコーナーは3万円超えのワインがあって仰天! ウイスキーの種類も豊富で、おつまみ、乾き物の種類もそろっています。明治神宮野球場が近いのでヤクルトスワローズファンが野球観戦前に買い込む需要を見込んでいるのでしょうか。
実際、テラス席では地元民らしきおしゃれ夫婦が缶ビールと総菜で一服する姿も。ちょい飲み利用するには青山でもっともコスパが良さそうですね。
【ヴィルマルシェ青山】まいばすけっとに毛が生えた高級感
今回、イオンの高級スーパー「ヴィルマルシェ青山」を利用してみてわかったことは3つ。
①まいばすけっとに毛が生えた程度の“高級”感
②地域の高齢者には支持を得ていそう
③テラス席で食事をするとハトにマークされる
思ったよりも高級路線は感じられず、まいばすけっとに輸入食材や逸品を足したようなラインアップだったのは少々ガッカリ。輸入品やセレクト品はピーコックのセンスを感じさせるものがありました。
利用者の6割ほどは近隣で働く人のようでしたが、地域民らしき高齢者がカゴいっぱいに野菜や豆腐などを入れる姿もあり、スーパーとして根付いているのは確かなようです。梅干し専用の棚があったのも、高齢者のニーズかもしません。
なお、テラス席でかつサンドを食べていたらパンくずを狙ったハト3匹にマークされてしまったのは、思わぬ展開でした。そのうち1匹は勢い余って店内に飛び込んでしまいましたが、すぐに飛び出してきたので、ハトもだいぶ店になれている様子です。
イオンの高級路線の今後もチェックしていきたいと思います。