大谷翔平、5本合計17ページの大特集を組む「週刊女性」にあぜん! その内容は?
下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!
目次
・今週の女性週刊誌、注目記事ベスト3
・大谷翔平の大特集を掲載するお祭り状態の「週刊女性」
・「週刊女性」の特集にあぜんぼうぜんのワケ
・氷川きよしと前事務所の“商標登録トラブル”
・新旧King&Princeの共演が実現する時代
先週発売の「週刊文春」(文藝春秋)で報じられた安藤美姫の16歳教え子と密着デート報道は、さすがにびっくり。安藤は交際を否定したが、しかし「文春」で報じられた2人の様子を考えると――こわすぎる。
今週の女性週刊誌、注目記事ベスト3
第705回(6/27〜7/2発売号より)
1位「大谷翔平大特集」(「週刊女性」7月16日号)
2位「氷川きよし 復活の壁『名前が使えない』」(「女性セブン」7月11・18日号)
3位「米国デビュー平野紫耀へ――永瀬廉King & Prince世界進出は『台湾から』」(「女性自身」7月16日号)
大谷翔平の大特集を掲載するお祭り状態の「週刊女性」
ここまでくると、あぜんとするしかない。今週の「週刊女性」。すごすぎる――。
まずは表紙。ドジャース大谷翔平のおちゃめな笑顔写真が飛び込んでくる。そして、こんなタイトルが躍る。「7/5 祝30歳! やっぱりSHOHEIが好き❤」。ちなみに❤のカラーはピンクだ。そして目次には「大谷翔平大特集」の巨大文字が。実際、誌面は大谷だらけとなっていた。
特集1本目。「日本中が虜の“オータニサーン”『あなたのココに惚れてます❤』」というアンケート2ページの企画。
全国男女30代から60代1,000人にアンケートを行い、その結果、大谷のどこに“惚れているか”“一押しポイントは?”などを探る企画だという。アンケート結果は、1位野球選手としてのスキル、2位人間性、3位生き方などに続く。
特集2本目。「大谷翔平 実父が明かした真美子夫人との『極秘食事会』」との3ページ記事には、大谷の地元・岩手県奥州市での盛り上がり――例えば母校に送られたグローブの使い方やレアアイテムの展示、ゆかりの地を巡礼する多くのファン、大谷グッズを多数展示している地元美容院の繁盛ぶり、市役所や図書館の展示物、幼少期から大谷を知る知人の証言――などなどが紹介される。さらに大谷の実父を直撃、真美子夫人と食事をしたエピソードを引き出している。
3本目。「保存版フォトブック」。なんだと思ったら、雑誌の中綴じに大谷のカラーグラビアが。計8ページ。数々の素敵な大谷の写真が、これでもかと掲載されている。
4本目。「大谷翔平 顔相、誕生日、筆跡 占いで見る“成功の理由”と“これから”」の2ページ企画。筆跡診断士、顔面評論家、易学鑑定士による、“占い版大谷分析”といったところか。
5本目。「大谷翔平グッズプレゼント」2ページ。タイトル通り、大谷関連グッズを読者にプレゼントするという企画で、ドジャースキャップやビーチタオル、さらには大谷が好んで口にするグミなんていう品までそろえてあった。
あああ――、おなかいっぱいだ。「週女」の大谷企画計5本で合計17ページなり。加えて「週女」は思いっ切りはしゃいでいる。大谷お誕生日おめでとう! 30歳おめでとう! と。まさにお祭り状態だ。
「週刊女性」の特集に、あぜんぼうぜんのワケ
いいんだよ、「週女」さん。単に大谷を取り上げたいだけだったなら。他マスコミもみんなやっている。大谷効果にあやかって読者の興味をひき、部数を上げたいと思ってる。スーパーヒーローだものね。
でも「週女」は違ったはずだ。先月の6月25日号で「週女」はこんな記事を掲載した。「球団好調・本人不調でも『さすが!』無理に持ち上げる大谷御用メディア」。その内容は至極まともなものだった。過剰なまでのマスコミによる大谷報道、大谷フィーバーを諌めるものだったから。
「ここ最近の過剰なまでの大谷報道に対しては辟易する声が日増しに多くなったように感じます」
「その一挙手一投足、なんなら何もしてなくても報じるようなメディアへの嫌悪感」
「大谷選手が打てなかった試合でも、“何か”を見つけて、無理やり称えるような記事があふれるのは健全とは思えません」
「過剰報道に対して“大谷ハラスメント”なる言葉も生まれました」(すべてスポーツジャーナリストのコメント)
そして、こうしたマスコミを“大谷御用メディア”とまで言って一刀両断したのだ。ところが、「週女」は同号と翌週号でも大谷賛美の記事を掲載、さらに今回は30歳のお誕生日にかこつけて、これだけの大大特集を組んでしまった。びっくり。
なんとも節操のないその姿勢にあぜんぼうぜん、である。
氷川きよしと前事務所の“商標登録トラブル”
芸能事務所の体質は、まだまだ変わっていない。芸能活動を再開した氷川きよしが前事務所・長良プロダクションと“商標登録トラブル”になっている一件だ。
氷川は2023年1月から芸能活動を休止、そして今年3月末をもって事務所から独立している。しかし前事務所は、それ以前に氷川の愛称「Kiina」を商標登録すべく特許庁に出願していた。つまり独立した氷川が「Kiina」の愛称を使えないということだ。
だが「セブン」記事によると今年3月、長良プロによる出願は特許庁によって却下された。事務所による商標登録が公序良俗違反に当たると判断されたためだという。当然だろう。
が、しかし長良プロは特許庁の決定に異議を申し立てた。よって現在も愛称使用は宙に浮いたままだという。
長良プロは商標登録出願について、氷川の今後のタレント活動を妨害する意図はないと主張しているというが、信じがたい。これまでも加勢大周、加護亜依、のんなど、独立にともない芸名で事務所と対立するケースはいくつもあったからだ。
とはいえ、ここ数年で芸能事務所を巡る状況は大きく変わったはずだった。SMAP独立で「独立組が干された」状況に対し、公正取引委員会が旧ジャニーズ事務所に「注意」したこともあった。でも、まだまだ変わらないんだな、芸能事務所、そして芸能界は。
今回の氷川の問題は、そんな芸能界の“今”を映し出しているのかもしれない。
新旧King&Princeの共演が実現する時代
それでも、少しずつだが芸能界は変わっている(と思いたい)。そんなエピソードが新旧King&Princeの共演だ。
旧ジャニーズ事務所を退所しTOBEへの移籍した元キンプリの平野紫耀・神宮寺勇太・岸優太。この3人は昨年10月にアイドルグループNumber_iを結成したが、今年7月13日、中居正広司会の『音楽の日2024』(TBS系)にて初共演を果たす。
数年前までの旧ジャニーズ時代ではあり得なかったことだろう。少しずつ時代は、そして芸能界は変わっていく。