オレンジジュース「販売休止」相次ぐ中――全国で急拡大、350円生絞りオレンジ自販機【IJOOZ】とは?
シンガポール発の生絞りオレンジジュース自販機「IJOOZ(アイジュース)」が日本で急増中! 魅力を探るべく、実際に飲んでみました。
※2024年5月4日公開の記事を再編集しています。
※価格やメニューは2024年4月28日時点の情報です。
※最新の情報は公式サイトや公式SNSをご確認ください。
目次
・オレンジジュースの販売休止が相次ぐ
・IJOOZとは?
・IJOOZを350円で購入
・IJOOZの味と食感は?
・IJOOZの魅力3つ
オレンジジュースの販売休止が相次ぐ
昨今、日本国内でオレンジジュースの販売休止が相次いでいると報じられています。
2023年4月上旬から「ドール」ブランドの一部オレンジジュース製品(1リットル・450ミリリットル)、23年12月から「バヤリース オレンジ」の1.5リットルペットボトルの販売が販売休止になっています。
「トロピカーナ」も一時販売休止の後、値上げして販売を再開。「サンキスト 100%オレンジ」(200ミリリットル)は果汁原料がなくなり次第、販売終了になるとのこと。
この背景には、加工用オレンジの最大生産国・ブラジルにおける生産量激減が影響しているとか。改善の目処は立っていないとも報じられています。
【IJOOZ】“海外発”生搾りオレンジジュース自販機が急増中
シンガポールで2016年に創業し、同国では約950台が稼働しているというIJOOZ。現在、世界34カ国で展開しており、日本には2023年4月に上陸しました。
公式SNSによると、国内では関東、関西、東海の290カ所に設置。国内販売数は累計100万杯を達成したそうで、マーケティング専門紙「日経MJ」が発表している「ヒット商品番付」にも昨年、「IJOOZ」がノミネートされていました。
そんなIJOOZの特徴はこちら。
・オレンジまるまる4個を生搾り
・農薬、水、砂糖、添加物は一切不使用
・280mlで350円とお手頃価格
ちなみに、日本での生搾りオレンジジュース自販機は、「Feed ME Orange(フィード・ミー・オレンジ)」が先行。
イギリスの「ME Group International plc」の日本法人「ME Group Japan」が21年7月にサービスを開始し、日本では420台以上が稼働しているようです。
ただ、Feed ME Orangeは1杯500~600円(設置場所によって異なる)とあって、1杯350円のIJOOZの人気がますます高まりそうな気配も……。早速、最寄りの設置場所へ向かいます。
【IJOOZ】を買ってみた! オレンジを絞る工程は見えず
こちらがIJOOZの自販機。ポップなデザインが街中で目を引きます。
生搾りオレンジジュース自販機の多くは商業施設に設置されていますが、この自販機は商業施設に続く歩道にポツンと設置されていました。
この日は気温が高かったこともあり、ひっきりなしにお客さんが訪れており、物珍しさからスマホで撮影する人も目立ちました。
自販機は前面が一部透明になっており、中に補充されている大量のオレンジを見ることができます。産地はアメリカ産とオーストラリア産だとか。
なお、2月に放送されたラジオ番組『森本毅郎・スタンバイ!』(TBSラジオ)に出演していたIJOOZ社員のお話によれば、およそ100キロのオレンジが入り、満杯で150杯ほど抽出できるそう。販売数が多い時には、“オレンジを1日3回補充することもある”と語っていました。
では、早速購入してみます。
商品は1種類なので、350円を支払ったらすぐに作り始める模様。現金のほか、各種キャッシュレス決済に対応していて、大きなタッチパネルで操作します。
また、画面には1億1,530万7,909という数字が表示されていました。これは「CUPS SOLD WORLDWIDE(世界中で売れたカップ数)」だそう。
支払いを済ますと、かすかに自販機内部で何かが動いている音がします。
どうやら4~5個のオレンジが内部の果汁絞り器に向かって移動し、絞られているようですが、その工程はほとんど見えず……。何が起こっているかは正直わかりません。
というわけで、完成までの45秒の間、取り出し口をじっと見つめていましたが、カップの上に出てきたパーツが妨げとなり、ジュースが注がれる工程もほぼ見えませんでした。
この点に関しては、エンタメ性でFeed ME Orangeに軍配が上がりそう。というのも、Feed ME Orangeの自販機は、オレンジを絞る過程が外からよく見える構造になっているんです。
なので、「こういうのって、絞ってるとこ見えるんでしょ?」というテンションでIJOOZを利用すると、「何も見えない……」とがっかりしちゃうかも?
45秒後、取り出し口の扉が開いたので商品を取り出します。
フタは「バーガーキング」や「ゴンチャ」でもおなじみのフィルムタイプ。これなら、いくつかまとめ買いして家に持ち帰ったとしても、道中でこぼれる心配がなさそう!
小さな子どもが飲む際も、不意にフタが外れることがなくて安心ですね。
自販機にはストローの取り出し口があり、ここから1本取っていきます。ストロー自体はFeed ME Orangeより太めのようです。
【IJOOZ】甘めで飲みやすい! 暑い日にぴったりな1杯
一口吸い込むと、濃厚なフレッシュジュースと一緒に、果肉の粒の皮が勢いよく口の中に流れ込んできます。食感はまさに「シンプルにオレンジつぶしました!」といった生々しさ。
実は筆者は酸っぱいジュースが苦手で、マクドナルドの100%オレンジジュースでさえ「酸っぱ!」と感じてしまうことがあるのですが、IJOOZは甘くて飲みやすい! 個人的には大ヒット!!
そして、氷は入っていないのにちゃんと冷えてる! 夏のスタジアムや音楽フェス会場に設置したら、飛ぶように売れそうです。
ただ当然ながら、冬には売り上げが一気にダウンしそう。年間通して温かいシンガポールでは安定した需要がありそうですが、冬が長い日本ではどうなんでしょうね……。
【IJOOZ】味とコスパの良さが魅力! 無農薬で安心
今回、筆者がIJOOZに感じた魅力は、主に次の3つ。
(1)酸味よりも甘さが強く、飲みやすい!
(2)350円でコスパ良し!
(3)無農薬で子どもにも安心して与えられる
さらに、普段は工藤静香やローラのようなオーガニック系芸能人に憧れを抱きつつも、まったく実践していない意識低い系の筆者ですが、IJOOZを飲んでいる間だけは「体に良いものを取り込んでるわ~」と静香気分を味わうことができました。
そして、この価格高騰の最中、350円でこのクオリティーのジュースが飲めるとは感動。無農薬オレンジを4個買うより安いかもしれません。
ただ、視覚的なエンタメ性を求めるのであれば、オレンジを絞る工程が楽しめるFeed ME Orangeがおすすめです。
なお、IJOOZは国内1,000台を目指して拡大中とのこと。新しい設置場所は公式SNSでも随時紹介されているので、気になる人はチェックしてみては?