「文春」スキャンダル、迷惑行為相次ぐ【どうとんぼり神座】ーー食べて期待を裏切られたワケ
大阪発祥のラーメンチェーン「どうとんぼり神座」(以下、かむくら)。「文春」でスキャンダルが報じられたものの、最近は業績が好調ということで、実際に都内の店舗に足を運び、人気の理由を探ってきました。
※価格はすべて税込です。
※価格や商品は2024年6月13日時点の情報です。
※最新の情報は公式サイトや公式SNSをご確認ください。
※店舗によって取り扱う商品が異なる場合があります。
目次
・【どうとんぼり神座】過去最高売り上げ達成
・【どうとんぼり神座】お家騒動や迷惑行為のネガティブな話題も
・【どうとんぼり神座】メニューに“アレ”がない!
・【どうとんぼり神座】ラーメンはトッピングありき?
・【どうとんぼり神座】は好みが分かれる
【どうとんぼり神座】2023年3月期に創業以来の過去最高売り上げを達成!
大阪市に本社を置く株式会社理想実業が展開する「神座」。フレンチレストランのオーナーシェフだった布施正人氏が、老若男女誰もが毎日食べたくなる味を1年半かけて追求し、1986年に大阪・道頓堀で創業しました。
創業以来守り続けてきた秘伝のスープは、厳しい社内資格合格した「スープソムリエ」だけが店舗でのスープづくりに携わることができるという徹底した管理体制を敷いているそう。
そんな同社は、昨年7月、2022年度(2023年3月期)のグループ全体の売り上げ高が前年同期比 55.0%増の98億円という、創業以来の過去最高記録を達成したことを発表。
また、昨年は13店舗、今年は3店舗が新規オープンしており、現時点で関東と近畿の2都1府6県に86店舗あるほか、ハワイに1店舗を構えています。
【どうとんぼり神座】「文春」報道などスキャンダル続く
一方、同社をめぐっては21年春に正人氏が代表取締役を辞任。次男・真之介氏がその後を継いでいますが、22年9月、ニュースサイト「文春オンライン」が、「『ウチは“飲食業界の大塚家具”や』ラーメンチェーン『どうとんぼり神座』創業社長が息子に“解任”されていた」とのタイトルで、“お家騒動”が勃発していたことを報じました。
また、同メディアは同年11月にも「〈証拠画像入手〉ラーメン神座『最高益』の裏でコロナ助成金を不正受給の疑い」との記事を公開。
それだけではなく、昨年1月に、心斎橋店で少年2人が口に入れた割り箸を箸立てに戻す迷惑行為を行い、8月には新宿店(改装工事のため現在は休業中)で卓上トッピング用のニラが入った容器に口をつけ、タレを直飲みする動画がSNS上で拡散されたことも。
このように、業績好調のウラでは、なにかとスキャンダラスな話題も続いているんです。
【どうとんぼり神座】メニューのラインアップ
今回訪れたのは、新宿・京王モール店。店の入り口横にある券売機でメニューのラインアップを見て、驚きました。だいたいのラーメン屋にはある、チャーハンや野菜炒めなどの定食系がないんですよ。
ラーメン
・「おいしいラーメン」820円
・「チャーシューラーメン」1,270円
・「野菜いっぱいラーメン」1,070円
・「小チャーシュー煮卵ラーメン」1,082円
・「煮玉子ラーメン」950円
・「煮玉子ネギラーメン」1,080円
・「ネギキムチラーメン」1,080円
・「煮玉子もやしラーメン」1,080円
・「こんにゃくラーメン」920円
期間限定メニュー
・「神座スタミナラーメン」1,190円
・「神座スタミナラーメン 餃子セット」1,510円
・「あぶない激辛スタミナラーメン」1,340円
・「あぶない激辛スタミナラーメン 餃子セット」1,660円
サイドメニュー
・「餃子」260円
・「そぼろ丼」420円
・「ライス」(中・大)170・220円
セットメニュー
「餃子セット」1,140円
「そぼろ丼セット」1,190円
ラーメンに特化したこの強気なラインアップ。フレンチのオーナーシェフが始めた店だけあって、「ほかと違って、定食系は出さない」という気概も感じます。
【どうとんぼり神座】「おいしいラーメン」820円は、トッピングありきのよくわからない味
「神座」のラーメン初挑戦の私は今回、定番の「おいしいラーメン」820円を注文しました。ほかのお店のラーメンどんぶりよりも器が大きくて浅めなところからも、こだわりが感じられます。
見てわかるように、ザク切りの白菜がゴロゴロと入ったスープは、一般的な醬油ラーメンよりも色が薄め。まず一口飲んでみた感想は「???」。ベースは醤油なんですが、白菜と豚肉の甘みが強く、今まで食べたことないラーメンの味がします。
麺はちゅるちゅるっとしていて、噛み応えはありませんがのどごしが良く、子どもも好きそうな印象を受けました。ただ、麺とスープを一緒に食べても、やっぱりラーメンを食べている感じがあまりなく、味もイマイチよくわかりません。強いて言うなら、お鍋のスープに麺を投入した感じでといったところでしょうか。
そこでコショウで味変をしようと、調味料コーナーに目をやると、辛味噌、にんにく、ラー油、餃子のタレはあるものの、コショウがない! 置き忘れかなと思い、ほかのテーブルを確認したんですが、どのテーブルにもありません。
「コショウを置かないラーメン屋ってあるの?」と衝撃&ショックを受けながら、試しに「辛味ニラをトッピングしてみたところ……お、おいしい!
筆者はネギやニンニク、ネギ系があまり得意ではないのですが、適度な辛さとニラの食感がスープと麺によく合うんですよ。
そこで、今度はそこに辛味噌を足してみると、さらにおいしさがアップ!
甘みが強く、豚の脂も多いスープなので、そのまま食べるとすぐに飽きがきてしまいそうでしたが、煮玉子やネギ、キムチ、もやし等の有料のトッピングもありますから、好みに合わせてカスタムすることで味の幅が広がる、自由度の高い一杯だと感じました。
逆を返せば、特に今食べた「おいしいラーメン」は、トッピングありきの一品ともいえますが……。
【どうとんぼり神座】オーソドックスなラーメン屋を想像するとガッカリ
今回、初めて「神座」のラーメンを食べてみて感じたことは、以下の2点。
(1)オーソドックスなラーメン屋を想像して行くと、期待を裏切られる
(2)他店と比べると値段が高い
前述したように、メニュー数が少ないことや、ラーメンの味はオリジナリティが強いことから、知らないまま行くとガッカリしたり、ラーメンの味自体も好みが分かれそうな店だといえます。
ラーメン1杯820円という価格設定も、ほかのチェーン店と比べると割高ですが、ほかでは味わえない一杯を食べられることも確か。業績は好調といいますから、その独自性で多くのリピーターを獲得することに成功しているのでしょう。
なお、店の内装は、ほかのラーメン店よりスタイリッシュな雰囲気で、女性1人でも入りやすく、小綺麗な印象を受けました。店員さんの接客も丁寧でしたし、居心地の良さも人気の理由のひとつかもしれないと思った次第です。