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編集部コラム

Sexy Zone改めtimelesz、「sz」の重みとセクラバの12年――オーディション開催に感じた「永遠はない」ということ

2024/04/05 19:30
サイゾーウーマン編集部
3月31日に12年の活動に幕を下ろしたSexy Zone(写真:サイゾーウーマン)

 みなさんこんばんは、編集M子です。3月31日をもって中島健人が卒業し、4月1日から「timelesz」(タイムレス)として活動を始めた元Sexy Zoneの菊池風磨、佐藤勝利、松島聡。新メンバー募集オーディションの開催も明らかとなり、ネット上ではSexy Zoneファン、通称・Sexy Lovers(以下、セクラバ)を中心に戸惑いや不満の声が上がっていますが、あの発表はいちドルオタとしても、強い衝撃を受けました。

 外野が口を挟むべきことではないことは重々承知の上で、今回は、いちオタクの所感をつづらせていただきたいと思います。「そんなの求めてない」「黙ってろ」という人は、そっと回れ右でお願いいたします……。

目次

Sexy Zoneは、STARTOのオタクにとって“甥っ子”?
グループ名に関する不安要素
セクラバの12年と“諸行無常”な世のやりきれなさ

Sexy Zoneは、STARTOのオタクにとって“甥っ子”的存在?

 風磨が3月5日放送のラジオ『Skyrocket Company』(TOKYO FM)にゲスト出演した際、「大作戦を考えてる」などど話していたとの情報をXで目にし、勝利も同10日放送の『だれかtoなかい』(フジテレビ系)で「先輩方がやっていないことですし、びっくりされるかもしれない」と話していたのを見て、いったい何をするのか気になっていたのですが、まさか、新メンバーを募集するとは……想像の斜め上をいく展開でした。

 セクゾって、特に彼らよりも先輩グループを推してきたSTARTO ENTERTAINMENT所属アーティストのオタクにとって、“甥っ子”というか“近所に住むかわいい子”みたいなところあるじゃないですか。入所当初から成長を見てきたという人も多いでしょうし、言い方は悪いですが「無責任に可愛がれる存在」だと思うんです。

 2011年9月に帝国劇場で行われたグループ結成&デビュー会見をきっかけに、「Sexy Zone」として活動していくことになった彼ら。すでにB.I.Shadowとして活躍していたケンティーと風磨、入所したばかりの後輩3人(勝利、松島聡、マリウス葉)というメンバー構成に、当時、オタクたちは大きな衝撃を受けましたよね。

 平均年齢14.4歳という歴代最年少デビューを飾った後も、周りの大人たちに振り回されっぱなしで、5人から3:2の謎構成での活動を強いられたり、若いながらたくさんの苦労を乗り越えてきた印象も強いでしょう。

 だからこそ、大人に言われるがまま活動してきたであろう彼らが、初のレギュラー冠番組『Sexy Zone CHANNEL』(フジテレビTWO、14年2月~15年3月)からの付き合いであるディレクター、演出家の和田英智さんに「そんなに甘くない」と厳しい言葉をかけられながらも、オーディション開催を決めたことには、驚くと同時にこれまでのことを思い返して感慨深くもなりました。

 私たちオタクにとって推し活はあくまで“趣味”ですが、本人たちにとって、アイドルは“人生”なんですよね。偶像で実像で概念でもあるアイドルという職業には、目に見えていることしか知り得ない私たちが想像する以上の葛藤があるはずで、相当な覚悟をもって今回の決断をしたんだと思います。
 
 デビュー当時16歳だった風磨は、現在29歳。最年少のマリウスより2歳お兄ちゃんの13歳だった聡ちゃんも、26歳になりました。オーディションのことを聞いた和田さんが、「いい歳こいて軽いこと言ってくるから」と言ったのは、10年前はまだ子どもだった彼らを、大人として、プロとして認めているからこそ出た本音なのかもしれません。
 
 また、その言葉に対して、真剣かつ納得いっていない表情で「軽くないんだけどな」と反応した勝利には、「こんな姿見たことないかも」と思うくらい、強い意志が表れていたようにも思います。その姿に、おばちゃんは「アラまぁ」と、感心してしまいましたよ。

菊池風磨はインスタでファンに思い伝えるも……グループ名に関する不安要素とは?

 発表翌日、風磨は自身のインスタグラムアカウントのストーリーズ(24時間限定公開)で、ファンから寄せられた質問や不満の声に、自分なりの言葉で思いを伝えていました。
 
 例えば、今回の増員はグループのさらなる飛躍のための改革ですが、“3人じゃなくなるなら、なぜ「sz」という名前を残したのか”という疑問には、「5人から始まったことは紛れもない事実であり我々の宝物なので!」「それを目に見える形で残したい、何が変わっても変えたくない、どんなタイミングで我々のことを知ってくれたとしても、それだけはどうかわかってほしい、そんな想いがあります」と回答しています。
 
 また、“3人じゃ無理だったのか”という意見には、「無理か無理じゃないかと言われると、それは誰にもかわらなかいことだと思います」「可能性の話かなと思います!」「メンバー増員は、その可能性を上げるべく行う改革です」とも主張。
 
 ほかにも、さまざまな厳しい声に向き合っていましたが、それでも「腑に落ちない」という人は多いはず。

 それに、3月31日にマリウスも含め、5人でSexy Zoneを卒業してきれいな形で宝箱にしまい、ファンもそれを受け止めて前に進もうとしていたのに、グループ名に「sz」が残っていたら、かえってSexy Zone時代に縛られて前に進めない人も出てくるような気がしてしまうのが正直なところ。新メンバーにとっても重圧になりそうですが……

 そのあたりの不安要素は、3人が今後の活動の中で吹き飛ばしていってくれることを願いたいものです。

セクラバの12年と“諸行無常”な世のやりきれなさ

 思えば、セクラバさんたちはこの12年、メンバーがバラバラになったり、活動休止、卒業と、次から次へといろんなことが起こり、心が休まらない日のほうが多かったのではないかと思ってしまいます。
 
 今回も、ケンティーが卒業してグループ名が変わったかと思えば、まさかのメンバー増員と、「受け入れろ」というほうが難しいでしょう。SNSを見ると、これを機に担降りするという人も見かけますが、それって決して悪いことではないと思うんですよ。3人もそうなることくらい想像しているはずですし。
 
 「永遠」はないと知りながらも、「永遠」を願わずにはいられないのがオタク心ですが、この世は諸行無常。生きている以上、変化は誰にでも訪れるし、避けては通れません。彼らの活動体制が変わることは当然なことだし、オタクが担降りしたり担増しするのも自然なこと。

 好きだったものがどんどん形を変えていくことにやりきれなさを感じている人は多いと思いますが、しんどいときは無理をせず、時には休みながら、「timelesz」として歩み始めた彼らを薄目で見守るくらいのゆるいスタンスで動向を追っていくのはいかがでしょうか。そして、気持ちの整理がついたときに、3人に声援を届けてあげてほしいなと思う次第です。

 今後グループに加わる新メンバーも、「sz」の重みを背負って活動していくわけになりますから、単に「チヤホヤされたい」「有名になりたい」という生半可な気持ちでオーディションに参加する人は選ばれないでしょうし、3人と人生を懸ける覚悟がある人だけが仲間になるはず。

 甥っ子を見守る叔母、近所のおばちゃんのような気持ちで、私も今後のtimeleszを見守っていきたいと思います。



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最終更新:2024/04/05 19:30
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