【ペッパーランチ】「いきなり!ステーキ」店舗数上回るも……期間限定980円リブロースにガッカリのワケ
オリジナルのアツアツの鉄板で、牛肉とご飯を混ぜて食べる「ビーフペッパーライス」でおなじみのステーキ専門チェーン「ペッパーランチ」。21年頃にはTikTokやYouTube上で、ホットプレートを使ってビーフペッパーライスのレシピを再現することがブームになり、「ペッパーランチ」自体にも注目が集まることに。
そんな同店では現在、期間限定で「リブロースステーキ」を980円で提供中。気になる味を確かめるべく、今回、店に訪れ実食レビューを行いました。
※価格はすべて税込
※メニューや値段は3月18日時点の情報です
※店舗によって取り扱い商品が異なります
※最新の情報は公式サイトや公式SNSをご確認ください
目次
・「ペッパーランチ」、「いきなり!ステーキ」の店舗数上回る
・「いきなり!ステーキ」よりお得な「リブロースステーキ」とは?
・期間限定「リブロースステーキ」980円を実食
・「ペッパーランチ」、ステーキより「ビーフペッパーライス」のほうがハズレなし!?
「ペッパーランチ」、業績悪化の「いきなり!ステーキ」より店舗数上回る
1994年に神奈川県の大船で1号店をオープンした「ペッパーランチ」は、もともと「いきなり!ステーキ」などを展開するペッパーフードサービスが運営しており、日本のみならず、海外にも東南アジアを中心に300店以上を出店。グループの中では比較的安定した収益を維持していた主力事業でした。
一方、2013年に新業態として開店した「いきなり!ステーキ」は、立ち食いスタイルで手軽にステーキを食べられることで人気を呼び、急速に出店を拡大。しかし、それが裏目に出て店舗間で顧客の取り合いが生じ、さらにコロナ禍の煽りを受け影響で業績が悪化。
そこで、ペッパーフードサービスは、20年夏に業績が堅調だった「ペッパーランチ」事業を、投資ファンド・J-STARにおよそ85億円で売却し、「ペッパーランチ」と「いきなり!ステーキ」の国内114店舗を閉店。売却資金で立て直しを図ることに。
しかし、ペッパーフードサービスの業績はなかなか回復せず赤字が続き、22年8月には創業者で当時の社長の一瀬邦夫氏が引責辞任。最盛期は全国に500ほどあった「いきなり!ステーキ」が、24年3月29日時点で184店舗にまで減少しています。
対して、J-STAR運営のファンドが出資するホットパレットで再スタートをきった「ペッパーランチ」は、20年12月期に80億3000万円だった国内の全店売上高(直営店と加盟店の合計)を、21年12月期には98億7000万円まで伸ばすことに成功。店舗数も2020年12月時点で165店だったところ、現在は196店まで増やすなど、成長を続けています。
「ペッパーランチ」の期間限定「リブロースステーキ」980円が「いきなり!ステーキ」よりお得といえるワケ
今回、かなり久しくお店に行く私は、看板メニューの「ビーフペッパーライス」を食べる気満々でいたのですが、公式サイトを開いたところ、トップページに「リブロースステーキ 単品ライス別120g 980円」との文字が。なんでも、リブロースは、サーロインと並ぶ牛肉の「2大高級部位」で、3月13日から期間限定で提供しているそう。「在庫がなくなり次第、販売終了します」との注意書きもされていました。
「期間限定」の言葉に弱い私は俄然興味が沸き、予定を変更してこの「リブロースステーキ」を食べてみることに。
ちなみに、ほかにも、以下4品が期間限定で販売されている様子。
・「リブロースステーキ コンボ」リブロースステーキ120g、オリジナルハンバーグ75g:1,380円
・「煮込みハンバーグ」150g、1,180円
・「煮込みハンバーグコンボ」1,180円
なお、通常のステーキメニューは以下のラインアップとなっています。
・「ワイルドジューシーステーキ」180g:1,380円、280g:1,680円、450g:2,380円
・「サーロインペッパーステーキ」120g:1,130円
・「カットステーキ」120g:1,080円
「リブロースステーキ」は、一番安価な「カットステーキ」よりも100円安いことに。高級部位がこの値段で食べられるとは……!
ちなみに、ライバルとなった「いきなり!ステーキ」で、オーダーカットメニューの「リブロースステーキ」(1g11円)を120g注文した場合、1,320円となりますから、「ペッパーランチ」のほうがお得。さらに興味が沸いてきます。
期間限定「リブロースステーキ」980円、不安的中! スジ部分が多くてガッカリ
店に着き、タッチパネル式の券売機で注文を済ませます。今回、私は期間限定の「リブロースステーキ」120g、980円に、「Cセット:ライス&彩りサラダ」320円を追加してオーダーしました。
すると、5分もたたないうちに注文番号が呼ばれました。相変わらずの提供の早さで、「いきなり!ステーキ」にも引けを取らないはず。
そうしてカウンターで料理を受け取り席に着くと、ジュージューと音を立てるお肉と香ばしい香りが食欲をそそります。
お肉は、思ったよりもスジの部分が多く、ちょっとガッカリ。果たして、ちゃんと噛み切れるのだろうかと不安がよぎります。
ひとまず、ほぼ生の状態のお肉を、トングを使ってしっかり焼いていきます。焼き具合を好きに調節できるのが、ペッパーランチのいいところ!
確認のために、一番厚みのあるお肉にナイフを入れてみると、ミディアム・レアくらいの焼き具合だったので、念のためもう少し焼いていきます。
なお、席には甘口と辛口の2種類のステーキソースと塩、コショウ、おろしにんにくが置かれていました。私は甘口と辛口、両方のステーキソースをかけていただくことに。
少し放置し、ソースをこがしながら残りのお肉もカットして、いざ実食!
スジの部分は予感が的中し、やはり、なかなかの噛み応えで、なかなか飲み込むことができなかったものの、赤身の部分はそこまで硬さはなく、適度な弾力があり、肉肉しさも感じられました。
ただ、公式サイトの説明では、「サーロインと比べると、サシの入り具合がより細かく、赤身と脂身のバランスはまさに“黄金比“!」と書いてあっただけに、「“黄金比“のわりに、脂身のスジの部分多くない?」というのが正直な感想(たまたま私がスジの部分に当たってしまったのかもしれませんが)。まぁ、980円という値段を考えると、致し方ないような気もしますが、リピートするかと言われたら、答えはノーです。
それと、一つ気になったのは、期間限定メニューとして展開しているわりに、店内でポスターなどを確認できず、宣伝している様子がなかったこと。「ひょっとして、売るつもりないの?」と思わず心の中で突っ込んでしまいました。
「ペッパーランチ」、ステーキメニューよりも看板メニューの「ビーフペッパーライス」のほうがハズレが少ない!?
そんな「リブロースステーキ」以上にガッカリしたのが、追加でオーダーしたセットメニューのライス。最初は「ボリュームがすごい」という印象だったんですが、一口食べて驚きました。なんというか、ベチャっとした食感で粒感がなく、炊きあがりがら結構時間がたった感じのお米なんです。写真だと伝わりづらいかもしれませんが、全体的にやや黄ばんでいるようにも見えました。
私が店を訪れたのは、午後7時前。食事時を外して行ったなら、このライスが出てきても「仕方ないか……」と納得していたかもしれませんが、決しておいしいとは言えないライスに、テンションはダダ下がり。やはり、「ビーフペッパーライス」にしておけば、白米よりもおいしく食べられたような気がします。
今回、久しぶりにペッパーランチを訪れてわかったのは、ステーキよりも看板メニューの「ビーフペッパーライス」を注文したほうが、ハズレが少ないかもしれないということ。しかも、お値段はMサイズで790円と安く済みます。次にお店に行くときは、「ビーフペッパーライス」を食べて、その説を検証したいところです。