嵐・相葉がローカル落ち、かまいたちグルメ番組は「即打ち切り」の危険も――2024年4月改編を考察
4月からの改編情報が飛び交っているテレビ業界。日本テレビは現在『となりのナースエイド』(川栄李奈主演)を放送している「水曜ドラマ」枠を廃止すると発表。またTBSは、音楽番組『CDTVライブ!ライブ!』を2時間レギュラーに拡大するという。今回は、マスコミ関係者たちを驚かせた、また物議を醸した“改編”ポイントを取り上げる。
目次
・“嵐枠”が同時に消滅
・『世界ふしぎ発見』後番組の懸念点
・かまいたち新番組、即打ち切りの危険度
フジテレビの“嵐枠”が関東ローカル落ち
嵐・相葉雅紀がメインで出演するフジテレビのバラエティ番組『木7◎×部』が『相葉◎×部』とタイトルを変え、現在放送中の木曜夜7時台の1時間枠から、土曜夕方4時半スタートの30分枠に移動。加えて、全国ネットから関東ローカルでの放送に移行するという。
「木曜夜7時台の枠はもともと嵐メンバーが全員で出演する『VS嵐』を放送していました。同番組は、2020年12月、グループの活動休止をもって終了となったのですが、その後は相葉がメインを務めるバラエティを放送。フジとしては、嵐が再結成した際、この枠で新番組を作ろうともくろんでいたのだと思います」(スポーツ紙記者)
しかし、21年1月スタートの『VS魂』も、22年4月にリニューアルした『VS魂グラデーション』も、そして23年10月から始まった『木7◎×部』も視聴率は振るわず。さらに、23年はジャニーズ事務所(現・STARTO ENTERTAINMENT)創業者であるジャニー喜多川氏の性加害問題が取り沙汰され、同事務所所属タレントらの仕事にも影響が及んだ。
「ジャニー氏の問題をめぐっては、事務所に対するテレビ局の忖度も物議を醸しました。そうした経緯から、フジの“嵐枠”も低視聴率のままキープしておくという特別扱いが難しくなったのでしょう」(同)
なお、同じく嵐のバラエティ番組『嵐にしやがれ』を放送していた日テレ土曜夜9時台の1時間枠も、メンバーの櫻井翔による番組『1億3000万人のSHOWチャンネル』が引き継いでいたものの、3月16日の放送をもって“打ち切り”に。廃止される「水曜ドラマ」枠に代わる「土ドラ9」枠が設置されるという。
「旧ジャニーズの番組を敬遠するスポンサーは少なくないだけに、こうした状況は致し方ないのかもしれませんが、国民的人気を誇る嵐の“枠”が同時に消滅するのは衝撃的といえるでしょう」(同)
TBS『世界ふしぎ発見』が38年の歴史に幕! 新番組に早くも暗雲?
TBSは、1986年4月から放送してきた教養クイズ番組『日立 世界ふしぎ発見!』を終了させる。当初から“番組の顔”を務めてきた司会者・草野仁が昨年3月に勇退し、4月からは2代目司会者・石井亮次を補佐する“クイズマスター”というポジションに就いていただけに、番組自体の幕が下りる予兆はあったが……。
「土曜夜9時台で長年愛された『世界ふしぎ発見!』の後番組は、売れっ子のハライチ・澤部佑がMCを務める『世の中なんでもHOWマッチ いくらかわかる金?』と発表されました。お金にまつわるクイズ番組とのことですが、同じ土曜の夜8時台には、NHKでも『有吉のお金発見 突撃!カネオくん』というお金に関する教養バラエティが放送中。正直、コンセプトがかぶっている気がしてなりません」(テレビ誌ライター)
他局とはいえ似たような番組が2時間連続で放送されることになるわけだが、“両方見る”という視聴者はどれほどいるのか。
かまいたちの新グルメ番組は、裏番組の「ゴチ」に対抗できる?
21年からフジで不定期で特番放送されていた『街グルメをマジ探索!かまいまち』が、今年4月から木曜夜8時台の1時間枠でレギュラー放送を開始することに。かまいたち・濱家隆一と山内健司の冠バラエティで、ひとつの街にある「最高の店」の「最高の一品」を紹介するグルメ番組だ。
「ただ、木曜夜8時といえば、日テレの『ぐるぐるナインティナイン』で、人気コーナー『グルメチキンレース・ゴチになります!』が長年放送されている。同じグルメ番組をぶつけるフジに勝算があるのかは、はなはだ疑問。大爆死して即打ち切りなんてことにならなければいいのですが……」(同)
各局とも当然、新編成による好影響を期待していることだろうが、それが裏目に出てしまわないことを祈るばかりだ。