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[連載]女たちの「煩悩部屋」ビフォーアフター

ゴミ屋敷になった実家、「予算5万円」で片付けできた! 【粗大ゴミの処分方法10】

2024/03/15 13:00
伊藤まき(収納ライター)
(C)サイゾーウーマン

 汚家をまるごと片付けます! 連載企画「汚部屋 ビフォーアフター」。今回のクライアントは、筆者の「実家の片付け」です。紆余曲折を経て「生前処分」を実施してきました。

※2022年11月15日掲載の記事に追記
※価格は2022年11月時点の情報です

目次

粗大ゴミ処分は、早く動くほど安上がり?
衝撃的なゴミ屋敷
【ゴミの処分方法1】不燃・可燃ゴミに出せるサイズに裁断する
【ゴミの処分方法2】金属類は、再利用業者へ持ち込む
【ゴミの処分方法3】自治体の「粗大ゴミセンター」へ持ち込む
【実家のゴミの処分方法4】自治体の「ゴミ処理シール(有料)」を利用
【ゴミの処分方法5】遺品整理・生前整理回収会社に依頼
【ゴミの処分方法6】「残置物OK」で不動産を売却
【ゴミの処分方法7】家電は購入店へ持ち込む
【ゴミの処分方法8】ジモティやリサイクルショップで売る
【ゴミの処分方法9】不要品買取業へ依頼する
【ゴミの処分方法10】引き取りサービスがある店で買い換える
片付けに必要な基本道具

 実家じまいで一番難しい問題は「暮らす人の気持ち」ですが、そういった親のメンタル面は置いておいて、今回は費用5万円以内を目安に、「実家の粗大ゴミの処分方法・10パターン」と実際の作業方法を紹介。年末の大掃除の参考にもなると思います!

粗大ゴミ処分は、早く動くほど安上がり?

台風被害で、雨水が浸透する家に(C)maki_organize

 20~30代の人には「実家処分(実家じまい)」はまだ関係ないと思われがちですが、ゴミの処分だけは健康で体力があるうちに、「自分の持ち物(子ども部屋にあるもの)」から始めることをおすすめします。早いうちに自力でやれば、相場より低予算で済みますし、親の気持ちも動かしやすいのではないでしょうか。

 一般的に実家処分を意識する世代は40〜50代ですが、今後は法律の変更や燃料費、人件費などの面で、処理価格の高騰が予想されます。筆者の場合も、解体工事におけるアスベスト(石綿)の法改正のため20万円も損をしてしまいました。そういった点からも早めに動くのが◎。

衝撃的なゴミ屋敷実家を紹介

さまざまなゴミが散乱(C)maki_organize

 写真は片付け前の筆者の実家です。家電といったゴミなども散乱しています。仕事を引退すると「モノへの執着」が増すケースも多いので、親が高齢になる前からゆっくり歩み寄り、一緒にモノを整理していくことが大切です。

 次に、家の中へ入ってみましょう!

タバコ、湿気臭、油まみれの部屋

ゴキブリさんもたくさん住んでいました(C)maki_organize

 床は歩く道が確保されているので、ゴミ屋敷としてのレベルは低めです。ただし、衛生面は最悪。親は愛煙家なうえ、換気扇も壊れていたので部屋全体がヤニと油まみれ。そのため、再利用不可の粗大ごみが多数。昔は清潔だったので、心が痛む光景です。

 では、粗大ゴミの処分方法と、そのメリット・デメリットを紹介します。

【ゴミの処分方法1】不燃・可燃ゴミに出せるサイズに裁断する

大きなラグマットなども細かく切ると◎(C)maki_organize

 実家を片付ける際は、鉄、木材、布類を断裁できる道具を用意してください。木材の家具なら、解体して電動ノコギリなどでカットすれば簡単。貸出サービスがあるホームセンターなら数百円でレンタル可能です。鉄のパイプなら、100均のパイプカッターで切れます。

【★メリット】不燃と可燃ゴミ(無料)で処分できる
【▼デメリット】体力、根気、時間、道具が必要

【ゴミの処分方法2】金属類は、再利用業者へ持ち込む

壊れた物置を分解(金属買取に回す種類)(C)maki_organize

 再利用できる資源を買取してくれる、スクラップ買取会社というものがあります。金属類(鉄、アルミ、銅、ステンレスなど)は溶かすので、混ぜ物がなければOK! タイヤ付きホイール、バッテリー、電線、給湯器、ガスメーターなども金属類買取と同じジャンルです。金属ゴミが多いなら、買取会社が近所にあるか調べてみると良し。

【★メリット】軽トラ1台分の量ならランチ代程度の利益が出る
【▼デメリット】買取不可も多いので、見極めが必要

【ゴミの処分方法3】自治体の「粗大ゴミセンター」へ持ち込む

10kg200円の「グラム単位」の場合(C)maki_organize

 自治体によって異なりますが、筆者が知る限りでは、無料、個数制限、車両ごと計量(グラム単位)があります。可燃と不燃ゴミを一度に運べるセンターも。

【★メリット】気持ち的にも1番簡単!
【▼デメリット】ゴミを運ぶ車両と予約(不要な自治体もあり)が必要

【実家のゴミの処分方法4】自治体の「ゴミ処理シール(有料)」を利用

 自治体の有料の粗大ごみシールを買って、予約した日に家の前などに出します。高齢者に限り、運び出しサービスがある自治体も。車両が用意できない場合におすすめです。

【★メリット】家の近く、家の前などに出すだけ
【▼デメリット】粗大ごみシール代が高い

【ゴミの処分方法5】遺品整理・生前整理回収会社に依頼

スピーディーに引き取ってもらえた(C)maki_organize

 遺品整理・生前整理回収会社に依頼した場合、1日で荷物が処分できます。ただし、作業人数とトラックの大きさ(荷物の量)によって大きな出費に。筆者の場合、運び出しが難しい大型品(冷蔵庫、事務机、金庫、タイヤ)だけを、交渉して2万円で引き取ってもらいました。こうした会社は実家の片付けにも慣れているので、対応も良くスピーディーに完了。ちなみに、小物の片付けなども相談可能です。

【★メリット】1日ですべて処分できる
【▼デメリット】予算がかかる

安くて良心的な「整理回収会社」の選び方

 安くて良心的な「整理回収会社」を選ぶポイントは、全国展開する会社で各自治体の「一般廃棄物収集運搬業許可」を取得していること。見積もり時は3社ほどに相談して比較すること。ゴミのサイズ感・量がわかる全体写真をメールで送信してやりとりすれば、交渉の記録になり、何かトラブルがあった際に使えます。お願いしたい会社が決まったら、会社の住所を検索して「外観イメージ」「口コミ」「制服着用」などもチェックしておくと安心です。

【ゴミの処分方法6】「残置物OK」で不動産を売却

小物やプラスチック類はNGでした(C)maki_organize

 不動産自体を売却をする場合、「不動産売却の査定」の段階から「残置ゴミ(残して良いゴミ)」の交渉ができます。木造住宅の場合は、「木製家具」「鉄モノ」は、解体と同時に壊せるので受け付けてもらいやすい種類です。競合会社が多いほど、特典も増えます。

【★メリット】手間が省ける
【▼デメリット】残置NGのモノもある

【ゴミの処分方法7】家電は購入店へ持ち込む

店舗に要問合せ(C)maki_organize

 家電リサイクル法の対象である、洗濯機、エアコン、テレビ(ブラウン管、液晶・プラズマ)、冷蔵庫、冷凍庫、衣類乾燥機は、購入した店舗に持ち込むことが可能です。ただし、購入日からかなりの年数を経過している場合は困難。買った店舗がなくなっていたり、または、引き取りを拒否されるケースもあります。

【★メリット】手間がかからない
【▼デメリット】店舗によって対応が異なる

【ゴミの処分方法8】ジモティやリサイクルショップで売る

中古店で1000円で買ったスチールラック(C)maki_organize

 状態の良い家具、家電(5年以内)なら、ジモティやリサイクルショップで買取してもらえます。

【★メリット】利益が出る
【▼デメリット】人との交渉が苦手な方はNG

【ゴミの処分方法9】不要品買取業へ依頼する

 「軽トラ積み放題9,000円〜買い取ります」といったサービスです。これは、状態の良い再利用できる家具と家電に限られ、搬出代がかかりますが、力仕事をすべて任せることができます。

【★メリット】1日で処分でき、運び出し不要
【▼デメリット】見積もりなどのやりとりが必要

【ゴミの処分方法10】引き取りサービスがある店で買い換える

「Fits」ブランド、さすがに頑丈です(C)maki_organize

 大型家具、家電類に多いサービスです。衣装ケースなども対応する店舗があるので、「買い替え」を検討するのも手段の一つ。

【★メリット】搬出サービスもあるのでお得
【▼デメリット】店舗や商品によっては、処分費がかかる

実家の片付けに必要な基本道具

ペットボトルの段ボールがおすすめ(C)maki_organize

 粗大ゴミの処分法がわかったら、片付け作業の開始です! 

 自治体が指定する「可燃ゴミ」と「不燃ゴミ」の袋を広げながら、「処分」と「残す」の種類分けをします。重たいモノ、壊れたモノも多いので軍手は必須。ゴミの種類によっては、可燃と不燃が混ざっているモノがあります。「分別用の段ボール」を用意しておけば、後でいっぺんに作業できます。このとき、工具類(カッター、ドライバー、ペンチ)があると役立ちます。

同じ種類のモノをひたすら集める

タテに種類分けするほど、分別も楽ちん(C)maki_organize

 残す小物は、ひたすら「種類分け」を繰り返し、一カ所にまとめます。紙モノ、布モノは「結束紐」や「結束ラップ」を使ってコンパクトに。

実家の片付けは処分費の値上げで困らないうちに!

(C)maki_organize

 「生前処分」はデリケートな問題です。筆者の場合、何度も親から「自分が死んでから捨てろ」と怒鳴られました。ただ、処分費、維持費、修繕費が値上がりしている事情もあり、なるべく早く手を付けたほうが◎。実際にモノを処分したことで、親の「住み替えの決心」を後押しできたと思います。

 粗大ゴミは出し方さえわかれば、意外と楽な作業です。次回は、片付けのプロでも「捨てるのが大変だったモノ」をご紹介します!

伊藤まき(収納ライター)

収納ライター・兼・整理収納アドバイザー1級。クリンネスト2級。おがくず工場に生まれ、ホテル清掃員、国鉄系レストランの厨房、内装会社、デパートの搬入搬出など“家事の土台”を極めた生活を経て、出版社入社ののち独立、現在に至る。モノを手放すほど「幸運」が舞い込むジンクスを何度も体感! 貧乏神と決別した実体験をもって、整理収納の威力をお伝えします。

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Instagram:@maki_organize

最終更新:2024/03/15 13:00
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