下着収納は「出しっぱなし」が正解! 奥行きの深いクローゼットをプロが大改造
整理収納アドバイザーの伊藤まきさんが、片付けに悩む読者の自宅を使いやすく生まれ変わらせる連載シリーズ【「煩悩部屋」ビフォーアフター】。
連載企画『ビフォーアフター』新シーズンです。第8回目の片付けモニターは、江東区・3LDKのマンションで暮らす4人家族のKさん(35歳)。今回は、汚部屋の片付けではなく、都心のマンションに多い「狭い収納」を使いやすく手直しする特別編です。
目次
・クローゼット全体、Before
・クローゼット上段、Before→After
・クローゼット中段、Before→After
・クローゼット下段、Before→After
・クローゼット全体、After
江東区のマンションに暮らすKさん宅。前回の子ども部屋に続き、今回は旦那さまの部屋にあるクローゼットのお悩みを解決していきます。
【クローゼット全体.Before】
写真は旦那さまのクローゼット。一見スッキリしていますが……実はこれ、NG収納! クローゼット上段に重たい箱を詰め込んでいるため「棚板がたわむ」という問題が。大きな化粧板は高額なので、収納内容を変更します。
【お悩み】洋服や肌着類がクローゼットに入らない
部屋の片隅には、クローゼットに収まりきらない洋服や小物があふれていました。肌着類は「1回で出し入れできる」よう空き箱に入れています。「出しっぱなしのほうが使いやすい」とのことなので、「引き出しに入れない」収納をキープしたまま、クローゼットの中へと移動します。
【クローゼット上段.Before】クローゼットの可動棚は「重いモノ」NG
クローゼット上段に詰め込まれていたのは、子どもの成長記録や家族写真などを保管した箱類。棚板の厚みに対して荷物が重すぎるため、板がたわんでしまっています。重量のある「思い出の品」は、まとめて子ども部屋のクローゼット上段(押し入れタイプ)へと移動しました。
【クローゼット上段.片付け手順1】IKEA(イケア)「スクッブ ボックス」を活用
可動棚タイプのクローゼット上段には「軽いモノ」を置くのが正解! 収納にはIKEA「スクッブ ボックス」1,799円(3個入り/税込)を使うのがおすすめです。
【クローゼット上段.片付け手順2】使用頻度で「手前と奥」で収納を分ける
奥行きが深い空間の場合、「手前と奥」で収納を二分割すると使いやすいです。今回(D58cm)は、奥のスペースに使用頻度の低いモノ(クリスマスツリー)を置きました。入れたモノを忘れそうという場合は、内容を書いたメモを扉裏などに貼っておくと良いでしょう。
【クローゼット上段.After】「手前と奥」でピッタリ収まった!
手前には、IKEA「スクッブ ボックス」をふたつ。奥にクリスマスツリーの箱があるため、位置がしっかり固定できています。ボックスの中にはバッグや部屋着など「軽いモノ」を収納しました。棚板の高さが変えられる場合はボックスの高さ(H34cm)に合わせると、より収納力が上がります。
【クローゼット中段.Before】ハンガーの色と型がバラバラ
洋服の数を確認するため、少し整えた後のビフォーです。ハンガーの色と型がバラバラ。手持ちの外国製ハンガー(W46cm)は、Yシャツが掛けにくい大きめのサイズです。
【クローゼット中段.After】ハンガーサイズが整って「収納力」に余裕が!
収納力を上げて使いやすくするため、セリア「すべりにくい ノンスリップハンガー」110円(税込)を買い足しました。子ども部屋にあった、IKEA「マルチユースハンガー」599円(税込)もこちらに移動。ネクタイハンガーとして使います。
【クローゼット下段.Before】「使っていないモノ」がぎっしり!
最下段には、段ボール箱がぎっしり! 洋服がクローゼット外にあふれていたのはコレが原因です。「保管するモノ」は、前回記事の場所へ移動。クローゼットの中身を「旦那さまの洋服だけ」にまとめ直します。
【クローゼット下段.After】「組み合わせタイプ」の衣装ケースがベスト
今回のように、床より高さ(段がある)クローゼットの場合は「組み合わせタイプ」の衣装ケースがおすすめ。観音扉は引き出しを開けると「丁番」に当たる場合があるので、横幅のサイズを慎重に確認します。購入時も返却や交換ができるお店を選ぶと安心です。
空間のサイズ(W78×D58×H78cm)から、衣装ケースを考えます。今回はKさん宅から近い、ニトリ「小物収納ケース」(Lサイズ W36×D45×H21cm)1,390円(税込/品番8430733)を選択。空間の横幅78cmに対して、ケースをふたつ並べた横幅は72cm。マイナス6cmあるので、出っ張り(凸)にぶつからずに済みました。
【クローゼット下段.After】肌着類は「箱のまま」
毎日必ず着る「肌着・下着・靴下」は、引き出しは使わず「布製ボックス」330円(税込)に収納。旦那さまにとって使いやすい状態をキープしました。クローゼットは扉を開けるアクションがあるので、「箱のまま」のほうが出し入れがしやすいです。
【クローゼット下段.After4】シーズンで「手前と奥」に分けて収納
肌着類にも季節の素材があるので「春夏」と「秋冬」に分類しました。空間が狭いので、手前は今シーズン・奥は季節外のストックと収納を二分割しています。
【プロが解決】洋服や肌着類がすべて収まった
旦那さま専用のクローゼットが完成! 肌着類を「引き出しに入れない」収納をキープしたので、これまでの習慣を変えずにすべての洋服が収まりました。マンションのクローゼットは、奥行きが深い・段差がある・扉にぶつかるなどの問題も多いので「使用頻度別に分けて」詰め込みすぎないようにすると良いですね。