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[ドラスト・ヘア用品レビュー]

ドラッグストアで「買ってはいけないトリートメント」5選! 元美容師がパンテーンは「最悪」判定

2024/02/24 11:00
AKKO(ライター)
写真ACより

 ドラッグストアの売り場で広い面積を占めているヘアケア用品。化粧品はその場で色味や使い心地を確認できますが、シャンプーやヘアカラーなどはそうもいきません。「こんなはずじゃなかった……」と落ち込まないために、元美容師・AKKOが独断と偏見で商品を選んでいきます! 

 今回は、成分の面から「買ってはいけないトリートメント」5品を解説!

※2021年2月27日公開記事を再編集しています。
※商品名、金額は2021年2月27日時点の情報です。

目次

MERCURYDUO by megami no wakka「アミノ&ミネラル トリートメント モイストタイプ」
パンテーン「洗い流すトリートメント エクストラダメージケア デイリー補修トリートメント」
いち髪「濃密W保湿ケア トリートメント」
スーパーフードラボ「ビオチン+スカルプ シャンプー&トリートメント(さっぱり)」
ラックス「ルミニーク ハピネスブルーム トリートメント」

あの人気商品も要注意!? “買ってはいけない”トリートメント5選

 ヘアケアの“仕上げ”ともいえるのが「トリートメント」。サロンで使用されるものは高品質で、一度使用するだけでも美しい髪へと導いてくれます。しかし当然、配合成分はハイグレードなものなので、市販品と比べると割高。ドラッグストアや通販サイトでお手頃に買えるトリートメントもありますが、中には粗悪な成分が配合され、髪や頭皮にトラブルが生じることも。

 そこで今回は、成分の面から「買ってはいけないトリートメント」5品を紹介します。

【買ってはいけないトリートメント:その1】
MERCURYDUO by megami no wakka「アミノ&ミネラル トリートメント モイストタイプ」 480g/1,540円(税込、以下同)

MERCURYDUO by megami no wakka「アミノ&ミネラル トリートメント モイストタイプ」

 人気ファッションブランド・MERCURYDUOとコスメメーカー・megami no wakka(女神のわっか)のコラボ商品。世界遺産「知床」の海洋深層水をベースに、フルボ酸やミネラル、アミノ酸を豊富に含むフムスエキス、天然の植物性ブレンドオイルを配合し、「子どもでも使えるやさしさ」などとうたっています。

 しかしながら、「ベヘントリモニウムクロリド」という成分は持続性が高いタイプの4級カチオン界面活性剤に分類される逆性石けん。洗浄力には優れていますが、殺菌性や劣化性が強く注意が必要。カチオン界面活性剤はおおまかに分けると、「第4級アンモニウム塩」と「第3級アミン塩」に分類され、等級の違いは刺激の強さも表しています。

 要は、同商品は刺激性が強く、肌の弱い方や子どもは炎症を引き起こす可能性があるのです。髪のダメージを持続的にカバーしてくれますが、その分、肌への負担も大きいことを考慮した上で使用すべきでしょう。

【買ってはいけないトリートメント:その2】
パンテーン「洗い流すトリートメント エクストラダメージケア デイリー補修トリートメント」 150g/585円

 

パンテーン「洗い流すトリートメント エクストラダメージケア デイリー補修トリートメント」

 この商品には、シリコーン系4級カチオン界面活性剤に属する「シリコーンクオタニウム-26」「ベヘントリモニウムメトサルフェート」をベースに、アルコールの一種「イソプロパノール」がミックスされており、“最悪な代物”だといえます。「イソプロパノール」はエタノールに比べて安価ですが、毒性が強いとされ、主に消毒に使用される成分なんです。

 また、防腐剤には「メチルクロロイソチアゾリノン」と「メチルイソチアゾリノン」がダブル混合されていますが、これはヨーロッパを中心にリーブオン(洗い流さない)製品では使用が禁止されています。なので、商品名で“洗い流す”と強調しているのかもしれませんが、それでも皮膚バリアが低下している乾燥肌や皮膚の弱い方、子どもへの使用は安全性を欠いているといえるでしょう。

 商品名からして、いかにも“ダメージを補修する”かのような印象を受けますが、これといって中身のない成分内容なので、期待はできないと思います。価格を重視すれば魅力的かもしれませんが、“安いものには訳がある”トリートメントであることは明白です。

【買ってはいけないトリートメント:その3】
いち髪「濃密W保湿ケア トリートメント」180g/780円

いち髪「濃密W保湿ケア トリートメント」

 こちらは、「BHT」という成分を配合。正式名称はジブチルヒドロキシトルエンといい、脂溶性フェノールの酸化防止剤で化粧品等に使用されています。ところが、一部では変異原性や催奇性を疑われていることから、食品などへの使用を禁止、または自粛している会社もあります。毛先のみの処理でしたら、それほど気にすることはないかもしれませんが……。

 商品自体は、パサつきが気になる髪に使う分には効果的ですが、ダメージを受けている毛の補修は期待できず、トリートメントに値するレベルではないでしょう。これもパンテーン「洗い流すトリートメント エクストラダメージケア デイリー補修トリートメント」と同じく、“安いものには訳がある”商品ですね。

【買ってはいけないトリートメント:その4】
スーパーフードラボ「ビオチン+スカルプ シャンプー&トリートメント(さっぱり)」480g/1,650円

スーパーフードラボ「ビオチン+スカルプ シャンプー&トリートメント(さっぱり)」

 こちらのトリートメントは、絶対に地肌には塗布してはいけないような成分内容です。まず、【その1】でも登場した4級カチオン界面活性剤に属する「ステアルトリモニウムクロリド」をベースに、【その2】にも配合される「メチルクロロイソチアゾリノン」が入っているので、肌が敏感な方には到底おすすめできません。

 成分には自然由来のエキスも並んでいますが、粗悪な成分をカバーするほどの力はナシ。刺激が強く、コンディショニング効果もイマイチな上に頭皮の油分を取り除いてしまうという、まさに“買ってはいけない商品”ですね。

【買ってはいけないトリートメント:その5】
ラックス「ルミニーク ハピネスブルーム トリートメント」450g/677円

ラックス「ルミニーク ハピネスブルーム トリートメント」

 毎回、ツッコミどころ満載のラックスですが、今回も登場してしまいました。まず【その1】と同様、「ベヘントリモニウムクロリド」をベースに、環境にも人体にも悪い影響を与える素材の一つ「ドデシルベンゼンスルホン酸TEA」をミックス。さらに、潤滑性付与とコーティング作用を促す「アモジメチコン」の配合により、コーティング成分のカスが髪の毛に残ってしまうため、使い続けると艶や手触りが悪化する原因になります。

 総合的に見て、補修効果も乏しく、コーティング要素も粗悪、浸透性もない上に即効性もナシ、価格も驚くほど安くはない……おすすめするポイントが見当たりません。この商品を購入する場面といえば、「薬局にこれしか売ってなかった時だけ」と言いたくなるほどです。

成分表示はココをチェック!

 最後に、「成分が記載されている順番」の重要度をお伝えしておきます。「ノンシリコンが髪にいい」という知識をお持ちの方は多いと思われますが、「シリコンが全く入っていないものを選ぶべき」とは、一概にはいえません。シリコン成分の中でもメジャーな「ジメチコン」が5番目以降に記載されていれば、それは“ちょうどいい塩梅”。ノンシリコンにこだわらなくても、この程度の配合量なら問題ありません。

 また、トリートメントを使用する際には、髪の長さや量に合わせた“適量”を毛髪に塗布し、しっかりとすすぐことがトラブル解消の鍵。くれぐれも、宣伝文句は鵜呑みにしないでくださいね!

AKKO(ライター)

山野美容専門学校卒業後、美容師として10年以上現場を経験。およそ2万体近くのヘアーと向き合う。一線を退いた後、成人式や七五三、特殊セットなど、これまで疎遠だったジャンルへ地味に進出する傍ら、2016年にライターへ転身。これまで培った知識や経験を生かしながら、美容情報を発信している。

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最終更新:2024/02/24 11:00
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