シャーロット王女と2つのティアラ――エリザベス女王、ダイアナ元妃からそれぞれ譲り受ける?
シャーロット王女について、ダイアナ元妃のティアラを譲り受ける可能性があると英紙が報道した。このティアラは、ダイアナ元妃がチャールズ皇太子(現国王)とのロイヤルウェディングで着用したもので、スペンサー家代々に伝わる家宝であることから、報道内容に懐疑的な声もあるが、ネット上では「久しぶりの明るい王室ニュース」だと温かく受け止められている。
記事を掲載したのは英紙「エクスプレス」電子版。キャサリン妃の入院について、深刻な病気なのではないかと心配する声が高まっていた現地時間1月22日に、「シャーロット王女がダイアナ妃のプライスレスな先祖代々の家宝を継承する。『リリベットではない』」という見出しで、王室内部関係者の情報を伝えたのだ。
シャーロット王女は、現在8歳。今年5月に9歳になるが、年齢よりもしっかりしており、作法もばっちり。公式の場で2歳年上の兄ジョージ王子に助言する姿が何度もキャッチされており、彼女がいれば王室の未来は安泰だという声も少なくない。
「Express」は、そんなシャーロット王女が、ダイアナ元妃が身に着けたジュエリーの中で最もアイコニック(象徴的)な“ロイヤルウェディングのティアラ”を継承する第一人者だと報じ、ティアラの着用を許される18歳になった時に、このティアラを受け継ぐだろうと伝えた。
推定58億ドル(約8,490億円) 相当の英王室ジュエリーコレクションには、40個を超える美しいティアラ も含まれており、王女、レディ、夫人ら 王室メンバーに、一個から数個、貸し出している。そして、基本的に 生涯を通じて貸し出されることになるそうだ(王室を離脱し、借りる権利を失うなどの例外はあり)。
シャーロット王女に関する2つのティアラ
「エクスプレス」によると、シャーロット王女には、王室のジュエリーコレクションから、エリザベス女王のお気に入りだったウラジミール・ティアラが与えられることが決まっているという。
これは、ロシアのウラジーミル大公が妃のために作らせたものを、エリザベス女王の祖母メアリー王妃が購入したティアラで、エメラルドとダイヤモンドが輝く印象的なものだ。メーガン夫人がヘンリー王子との挙式にかぶりたいとごねて女王を怒らせた、いわくつきのティアラでもあるが、シャーロット王女ならかぶりこなせるだろうと王室ファンを喜ばせた。
一方、スペンサー家のティアラは、王室が所有するティアラに比べると、推定40万ポンド(約7,400万円)と額としては若干見劣りするものの、一族のジュエリーを使い、1930年代に王室御用達ジュエラーとして名高い「Garrard(ガラード)」が 制作した名作。センターピースは、ダイアナ元妃の祖父アルバート・スペンサー(第7代スペンサー伯爵)の大叔母レディ・サラ・スペンサーが、アルバートと結婚したレディ・シンシア・ハミルトンに贈ったもの。中央のハート 形のジュエリーは、フランスのモンタギュー子爵からレディ・サラへの贈り物で、このティアラのパーツで最も古いものだと伝えられている。
このティアラは、スペンサー家の結婚式で目にすることができる。ダイアナ元妃の姉ダイアナ・ジェーン・スペンサーは1978年に、2番目の姉サラ・スペンサーは80年に結婚したが、その際に2人は着用。89年に弟チャールズ・スペンサー(第9代スペンサー伯爵)が結婚した際には、新婦に着用させた。ダイアナ元妃は、結婚式だけでなく、複数のイベントに 着けて登場したが、所有権は常にスペンサー家が持っていた。
ダイアナ元妃が最後にこのティアラを 着けたのは93年。その後、このティアラを被ったのは、元妃の姪で、2018年の結婚式で着用した。それ以外は、ダイアナ元妃のウェディングドレスが展示される時に貸し出されるくらいで、基本的にダイアナ元妃が眠る、スペンサー家の邸宅オルソープで保管されている。
英ウェブサイト「GoodtoKnow」によると、本来ならばスペンサー家の財産は長子相続制により受け継がれることになるが、ティアラに関してスペンサー伯爵は「ダイアナの最初の孫娘のために」と考えていると、王室関係者は証言したという。
シャーロット王女は、祖母ダイアナ元妃を強く意識
当のシャーロット王女は、会ったことはないものの、祖母であるダイアナ元妃を強く意識しているとのこと。ヘンリー王子とメーガン夫人の長女、リリベット・ダイアナ・オブ・サセックス王女は、曽祖母の愛称と祖母である元妃の名前が入っていることで有名だ。
今年に入り、王室は健康問題に関する報道ばかりで明るい話題がないことから、ティアラに関する話は英国民の心を温かくしたようだ。「10年後、どんな王女に育っているのか想像するだけで幸せな気分になる」というファンの声も聞こえる。
なお、シャーロット王女は、ジョージ王子、ルイ王子と共に、ささやかな「退院おめでとうパーティー」でキャサリン妃を迎えたとのこと。母の約2週間にわたる長期入院で、これまで以上にしっかりとした気持ちを持つようになったことだろうとネット上で話題になっている。