芸能マスコミ3名が語る、旧ジャニーズ問題――「普通の事務所になった」の意味とは?
本当は言いたいのに、言えないネタを持ってる芸能記者さん、集まれ! ジャニーズニュースの摩訶不思議なお話からウソか真かわからないお話まで、記者さんたちを酔わせていろいろ暴露させちゃった☆
A……スポーツ紙記者 アイドルから演歌歌手まで、芸能一筋20年超の芸能記者
B……週刊誌デスク 日中はラジオでタレントの発言をチェック、夜は繁華街に繰り出し情報収集を行う事情通
C……WEBサイト記者 通常ニュースから怪しいBBSまで日参、膨大な資料を作り続けるオタク記者
『M-1』王者・令和ロマン、「天狗になってる」とタレコミが……!?
A 今年も座談会の収録は2023年12月25日のクリスマスに行われています。年の瀬すぎず、みんなが集まりやすいということで、我々芸能マスコミ的にちょうどいい日なんですよ。
C 昨日の『M-1グランプリ2023』(テレビ朝日系)では、令和ロマンが見事優勝しましたね(笑)。
B 令和ロマンって、2~3年くらい前に複数のお笑い関係者から「ちょっと叩いてやってくれ」みたいなタレコミがあったんだよな。
A いいですね、王者をいきなりクサす感じで(笑)。
C 調子に乗ってるみたいな理由ですか?
B まさにそんな感じ。「劇場で天下を取ったような振る舞いをしていて、若い子たちに悪影響が出る」とかね。あと「(旧)ジャニーズタレントと飲んで調子に乗ってる」なんてのもあった(笑)。
A それは記事にしなかったんですか?
B うん。当時はまだ知名度が低かったし、多少エラそうにしていても、彼らの芸風を見ていると、「まあそれもいいんじゃないか」と思って。
C でも(旧)ジャニーズと飲んでるってのは、世間的には引きがあるんじゃ?
B 編集長が「どうせA.B.C-Zの河合(郁人)とかだろ」って却下してた(笑)。
C 河合でもいいじゃないですか(笑)。
B 『M-1』で優勝したし、河合も12月21日をもってグループを脱退してる。今のタイミングだったら、情報収集してみようって話になったかもね。
スポーツ紙記者が明かす旧ジャニーズからの“おもてなし”
A 今まさにタイムリーな話題でいうと『M-1』ですが、2023年の芸能ニュースといえばなんでしょう。
B そりゃあ(旧)ジャニーズ事務所(現・STARTO ENTERTAINMENT)でしょ。創業者・ジャニー喜多川氏(2019年に死去)による性加害が社会問題になって、「ジャニーズ」の名前まで消滅しちゃった。ウチらなんて毎年「ついにジャニーズ崩壊!」って記事を書いてたのに、本当になくなってしまったという。
C もう書けないですね(笑)。僕も(旧)ジャニーズ関連かなあ……。記者会見で初めて、生の東山紀之や井ノ原快彦を見ました。
A あの会見、本当に来る者拒まずだったみたいですからね。ずっと取材NGだった多くのウェブ媒体や実話誌の記者なんかが、「初めて“生ジャニーズ”を拝めた」と喜んでいました。
B やっぱり「週刊文春」(文藝春秋)はすごいなって思ったよ。最初から「(藤島)ジュリー(景子)のクビを取るまで徹底的にやる」って息巻いてたけど、まさか実現させてしまうとは。
C 副社長で広報担当の白波瀬傑氏も退任してしまいました。
B もう普通の事務所になっちゃった感じだよね。週刊誌に、嫌がらせみたいな鬼電をして、タレントのスキャンダル記事を止めようとしてくる人もいなくなっちゃって(笑)。世間の空気もそれを求めてたから、ある意味当然なんだろうけど。
A 僕らスポーツ紙としては、正直、打撃でしかないです(笑)。
B やっぱりこれまでみたいな、事務所からの“特別サービス”はなくなってるの?
A そうですね。もう“過去の話”として振り返りますが、やっぱり僕たちスポーツ紙は、あらゆるメディアの中で最も(旧)ジャニーズから手厚いフォローを受けていたと思います。(旧)ジャニーズ担当になった記者は羨ましかった(笑)。
C 海外取材の費用はすべて(旧)ジャニーズ持ちで……という、事務所のマスコミ接待を暴く記事も出ていましたよね。
A でもそれって、実は景気のいい大手プロダクションやレコード会社ならどこでもやってますよ。さすがにここでは控えますが、(旧)ジャニーズにはそれ以上の“おもてなし”の手法がたくさんあった。カネとかオンナとかそういうのじゃなくて、なんていうか“最上級の気遣い”を受けたという感じです。僕らとしてもいろいろと学ぶことが多かったですね。
B Aさん、まだ(旧)ジャニーズに未練ある(笑)?
A そういうわけじゃないですけど(笑)。
(中編につづく)